支援実施終了のご報告
昨年実施した中央大学ローターアクトクラブ「タイ貧困地域の子供達に安心できる寮を届けたい。」プロジェクトで多大なるご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。
2021年2月16、17日の二日間に渡り、タイ北部チェンライの小学校にてBahn pa tueng projectを行いました。私たちはオンラインで支援に参加させて頂きました。二日間の支援内容について報告させて頂きます。
▼支援についてのご報告
<16日>
・現地時間13時(日本時間15時)開会式
開会式では私たち中央大学ローターアクトクラブについての紹介と、簡単な自己紹介を行いました。
また、メンバーの原がお世話になっているロータリアンの知り合いということから日本のサントリーにお勤めの谷内さんと連絡を取らせて頂き、支援当日に学校に飲料水1,000本を寄贈してくださいました。その為、開会式の際にタイのSPBT様からご挨拶を頂きました。
・現地での作業
私たちはオンラインでの参加だった為、実際に寮の修繕活動には参加できませんでした。
しかし、このクラウドファンディングにご協力いただいた皆様からいただいた資金で寄贈したベッド、物棚の組み立て、壁の塗り直しなどを現地の方々に行って頂きました。
<17日>
・現地時間13時(日本時間15時)各チームで支援
私たちは4チームに分かれ、オンラインで子供達に日本文化についての4つの教育コンテンツを実施しました。
- 動画での日本観光の場を提供、日本の文化(四季•行事•習慣•あいさつなど)に関する2択のクイズ
- 日本語、英語での挨拶練習
- 紙芝居
- 新聞紙でカブト作り
それぞれのコンテンツについて具体的な内容と、当日の状況を報告致します。
- 動画での日本観光の場を提供、日本の文化(四季•行事•習慣•あいさつなど)に関する2択のクイズ
私たちは実際に渋谷、浅草を訪れ、タイの子供達に注目してもらいたい部分や日本の文
化や雰囲気がよく伝わる風景をメインに動画を撮影し、2本の動画を作成しました。
おすすめの食べ物の紹介や、観光客がどのように楽しんでいるのかに着目し、実際に観光しているような演出ができるよう心がけ、タイ語の字幕をつけました。
続いて、日本に関するクイズをパワーポイントで作成しました。ただ答えてもらうだけでなく、画面越しでも一人一人の回答がわかるように解答ごとに右と左に移動して子供たちに意欲的に参加してもらえるよう工夫しました。
問題のイメージがしやすく、かつある程度の長い時間でも興味を持って取り組んでもらえるよう、写真やイラストを多めに使用したり、カウントダウンを挿入したり、問題の区切りをはっきりさせて円滑に進めることに注力しました。日本語がわかるタイの学生が現地で支援を行っていたので、私たちが日本語で説明を読み、通訳をしてもらいました。その結果、子供達の理解がより深まり、コンテンツの充実度がかなり上がったと思いました。
思ったよりも子供達に積極的にクイズを楽しんでもらうことができ、さらに日本に興味を持ってもらうことができたのではないかと感じました。
クイズが正解した時には大喜びする子や真剣に悩んでシンキングタイムギリギリまで考え続ける子もいたりと、私たちも一緒になって楽しむことができました。
- 日本語、英語での挨拶練習
各国の挨拶を一緒に発音し、実際に使ってみようという教育コンテンツでしたが、子供達も意欲的に参加し、盛り上がりました。日本語、英語の順に挨拶の基本的な文を練習しましたが、タイの子供達の英語の発音の綺麗さに驚きました。初めて話す日本語に戸惑いながらも、慣れてくると一緒に発音し、笑顔で答えてくれました。
- 紙芝居
「一寸法師」と「かぐや姫」の2つの紙芝居を朗読しました。日本語を読み上げてそれをタイ語に通訳してもらうという方法で行いました。子供たちは興味深そうに画面を見つめている姿にとても可愛く癒されました。驚くことに、日本の有名な昔話である「かぐや姫」はタイでも知られているそうです。タイトルを言った途端これ知ってる!といった反応が返ってきたのでとても驚きました。
- 新聞紙でカブト作り
事前にタイのロータリアン サラキッド様に用意していただいた新聞紙を子供たちに1人1枚準備してもらい、画面共有でパワーポイントスライドを共有し、作りました。約20分間子供達と一緒にカブトを作りました。みんな完成した時にはこちらから言う前に頭にかぶってくれていて、楽しんでくれたのが画面越しにも非常に伝わってきたのが嬉しかったです。
これら4つのコンテンツを行いました。新鮮な日本文化に触れ、異文化に少しでも興味を持ってくれたことでオンラインではありましたが、現地の子供達との繋がりを実感し、達成感を感じました。
・現地時間15時(日本時間17時)閉会式
閉会式では施設の備品以外の寄贈品の贈呈を行いました。
▼収支についてのご報告
皆さまからご支援頂いた資金は、全額696,997円はBahn pa tueng projectの小学校の寮修繕のための備品、子供達への物資寄贈品購入のために使用させて頂きました。
学生寮用ベッド・寝具・食器棚
(学生寮ベッド・寝具、マットレス等)10台
(物棚)10台
(靴箱)2台
(食器棚)3台
寄贈先
https://m.facebook.com/patungschool.wiangPaPao?refsrc=http%3A%2F%2Fwww.google.com%2F&_rdr
Patung School in Wiang Pa Pao District, Chiangrai Province, Thailand.
▼リターンの発送状況
リターンに付きましては、今日の朝、現地からタイからの発送が行われたと連絡が来ました。現地からの発送に一か月ほどかかると思いますが、届き次第順次皆さまへの発送の準備を行います。手紙はすべてタイ語で書かれていますが、一緒に英語と日本語の訳は同封されて発送します。後もう少しですが、もうすぐ皆様にお届けできます。
▼今後について
今年度はコロナの影響で現地での支援活動は不可能となってしまいました。ですが、日本でもタイでも徐々にコロナ感染の数が減少傾向に向かっており、来年度までには渡航制限が解除されている可能性が高いです。渡航制限が解除されば我々も二年ぶりにタイに直接行き支援ができます。この支援での教訓を生かし、次の支援案をできるだけ早く発表できればいいと思います。寮の近代化は無事終わりまして、子供達は安心と安全が確保された場所で教育を受けることができるようになりました。支援をし、気づいたことはたくさんありました。例えば折り紙の用意のための新聞紙の確保や、現地のWifi環境。日本人からしてみれば、当然なことも現地では確認しなければいけませんでした。今回は初めての支援で他にも反省点は多かったです。支援を行い、私が気づいたことは学生の中での女生徒の少なさでした。今回の寮の改修で少しでも女生徒が学校に行ける環境が整えらればと願うばかりです。最近のニュースでも話題になっているミャンマーでの軍に対してのデモ運動、タイとは直接関係ありませんが、これからの東南アジアは若者がリーダーシップを取る時代になります。我々も同じ若者として、彼らの背中を押して、ともに世界の進歩の一人となることです。最後に教育心理学で有名なジャン・ピアジェの言葉で括りたいと思います。
「学校での教育の主な目的とは、他の世代がしたことを単に繰り返すのではなく、新しいことができる男性と女性を創造することです。」
このプロジェクトを支援していただいた皆さん本当にありがとうございました。ですが、今回のプロジェクトは我々としては最初のステップ、まさにスタートダッシュを切りました、どうぞ今後もご期待してください。