2022年度プロジェクトのご報告
日頃より北山舎の取り組みにつきましてご理解をいただき誠に有難うございます。
この度のクラウドファンディングでは、344名もの皆様から総額6,005,000円のご支援を賜ることができました。
様々な方々の心温まるご協力・ご支援、改めて御礼申し上げます。
早いもので1年が経ちまして、Readyforでのクラウドファンディングとしてのプロジェクトは本日で終了となります。
本日はこの1年の進捗をご報告をさせていただきます。
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【北山舎の取り組んでいる4件の文化遺産の現在について】
北山舎では現在、4棟の建物の保全に取り組んでいます。
それぞれこの1年での状況をご報告させていただきます。
①モリスガ・ベース
代表理事が家族で移住予定の家で、誰もが立ち寄って休憩することのできる村の小さなビジターセンターを兼ねることを目指しています。
この1年、棟梁と京都建築専門学校の学生らを中心に現場を続けてきました。
その様子はTwitterのハッシュタグ #morisugabaseでご覧いただけます。
主には、納戸(寝室)の完成、大和塀の完成、水回りの半解体、キッチンの屋根完成、玄関解体、キッチン・風呂・トイレの外壁作成。
焼き板仕上げの大和塀
半解体した納屋2階部分
半解体してスケルトン状態の水回り
水回りの外壁作成(荒壁塗り)
キッチンの外壁作成(竹木舞)
色々と進めてきましたが、既存の建物の構造を補強しながらの慎重な 改修作業のため、昨年予定していた水回り工事までは到達しませんでした。
しかし難しい1年間の工事を進めて、京都建築専門学校の学生たちは卒業制作展で発表し、学内の最優秀賞を受賞しました。
今年度、水回りまで完成することを目指します。
②中川地区の家
北山舎メンバーの滞在拠点として、また北山に関心を寄せて訪ねてくださる皆様をおもてなしする場として改修中です。
その様子はTwitterのハッシュタグ #中川地区の家でご覧いただけます。
今年の夏には京都建築専門学校の学生ら20名ほどと北山舎メンバーによる4泊5日の合同夏合宿を実施しました。
中川地区の家も現場のひとつとして、またカマドでご飯を炊くなど生活拠点の一つとして活躍しました。
工事としては、様々な事情で工事が長らく中断したことで、雨戸の修繕、朝鮮貼りの床の制作、囲炉裏の部屋の吹き抜け作成に留まりました。
今年度中にはトイレの作成を目指したいです(が、それより屋根の修繕の方が先決かもしれません…)。
青島工芸さんによる朝鮮貼り
屋根裏の作成
雨戸の修繕
③山の麺処
村の食堂と宿泊体験施設としての整備を予定していましたが、今年度はなかなか手が回らず、雨漏りし始めている屋根の応急処置に留まりました。
また、合宿時には宿泊滞在拠点としても活用させていただきました。
合宿時の昼食場所
庭の草むしり
雨漏りした屋根の応急処置
屋根も含めて思った以上に修繕箇所が多そうで、今後、本腰を入れて修繕・改修を進められたらと考えています。
皆さまから募集したリニューアル名も近々発表できると思います。
④北山ホールセンター
共通工房と資源循環の拠点としての整備です。
その様子はTwitterのハッシュタグ #北山ホールセンターでご覧いただけます。
1年かけて敷地内に広がっていた大量の残置物の仕分けして、処分を進めてきまして、ようやく目処がつきました。長かったです。。
共通工房としての工房機能も少しずつ環境が整ってきて、製作拠点にもなってきています。
2023年3月には利用開始後の初めて公開イベントとして「サーキュレーションホール」という展覧会を2日間、開催しました。
https://www.instagram.com/p/CpwubkhPqBh/
また、2022年10月に梅小路公園で開催された京都音博の会場において、北山ホールセンターのメンバーでコンポストステーションを製作しました。
そのステーションの建築材としても北山丸太を使用しています。
https://www.instagram.com/p/CjfX8N5PJBu/
【ご支援いただいた金額の使途】
この1年で当初予定していた水回りやトイレの整備にまで至りませんでしたが、それでもそれぞれの現場少しずつ着実に前進した1年でした。
皆さまからご支援頂いた資金、総額6,005,000円は、改修工事費に3,002,065円、備品や工具の購入費に1,000,000円、運営費に180,000円、クラファンリターン費に700,000円、Readyforシステム費用に1,122,935円を使用させていただきました。
北山舎としては今後も複数の文化遺産の保全を同時並行で進めてまいりますが、人手と工事、そして予算が追いついていない状況です。
また皆様からのご支援やご協力を賜ることもあるかと思いますので、その際は何卒よろしくお願い申し上げます。
【リターンについて】
リターンにつきましては現在、必至のバッチで製作中です。
製作中の北山杉のカッティングボード
北山杉を使ったモビール
4月中には発送予定もしくはご連絡差し上げます。
今しばらくお待ちいただけましたら幸いです。
【最後に】
READYFORでのプロジェクトとしてはこれで一区切りですが、それぞれの文化遺産の保全はまだまだ終わっておらず、これからも続いていきます。
モリスガ・ベースは早ければ来年の春には完成し、代表理事が家族で移住予定です。
これからも新着情報でお知らせさせていただくこともございます。
今後とも北山舎の取り組みに応援いただけますよう宜しくお願いいたします。
2023年4月7日
一般社団法人 北山舎
代表理事
本間 智希