探究活動のチャンスを高校生に届けたい！自分の可能性に気づく機会を

探究活動に取り組んだ高校生の事例を紹介します。

「何も目標がない、やりたいこともない、友達と連絡を取る必要がないから携帯電話は要らない。」

という男子高校生が８月のお盆に、瀬戸内海の島の浜辺で行われる盆踊りを家族と見物に行きました。

ぼーっと座って踊りを眺めていると島の年配の方から「一緒に踊らんか？」と声を掛けられたそうです。見よう見まねで踊っているとだんだん楽しくなってきたそうです。

この盆踊りは800年の歴史のある白石踊というものですが、後継者不足に直面しています。

彼は自ら後継者に名乗りを上げ、毎月の練習会に参加するようになりました。当時は練習会に参加する中高生は誰もいませんでした。

そんな状態が半年間続きましたが、校内発表会や新聞投稿などで白石踊の魅力と練習会への参加を呼び掛けていたところ、徐々に仲間が増えていきました。

たった一人から仲間が増えて白石踊の継承活動が盛んになっていったこの活動はボランティア大会で文部科学大臣賞や特別賞を受賞できました。

若い世代にPRするために観光プランやビジネスプランを作り、コンテストで毎回毎回、白石踊をテーマに発表してメディア露出度も増やしました。

後継者仲間の友人と一緒に東京大学の会場で発表もしてきました。

彼は、今や全国に友達ができ、スマホは必須アイテムになりました。また、探究活動を通して島の過疎高齢化の背景に気づくことができ、地域社会を盛り上げたいという目標を掲げて大学進学もしました。

彼にとって探究活動は目標を打ち立てるきっかけになりました。

「何も目標がない」という高校生にも、ぜひ探究活動にチャレンジしてほしいと思います。