【プロジェクト報告】一時保育室オープンから6カ月
こんにちは。ノーベル副代表の吉田綾です。
昨年11月、ノーベルの設立10周年の節目からはじまったクラウドファンディング、
「両立をつくりなおそう!子どもを産んでもフツーに働ける社会へ」へ
ご支援いただいた333名の皆さま、その他応援をしてくださった皆々さま、
本当にありがとうございました!!
次の10年で「病児保育のノーベル」から
「子育てと仕事の両立支援のノーベル」へシフトしよう、
その第1歩として選んだ「施設型一時保育事業」。
今年1月10日に、一時保育室 ノーベルさんのおうちをオープンし、
あっという間に6カ月が過ぎようとしています。
▼一時保育室 ノーベルさんのおうちWEBサイト
https://www.1jihoiku.nponobel.jp/
山あり谷あり、くじけそうな日もホントにありましたが(笑)
皆さまからお寄せいただいた応援メッセージ、
そのお気持ちが、どれほど心の支えとなったか。
333名の方と一緒にはじめたプロジェクトだということが、
力を与えてくださいました。重ねてお礼申し上げます!!
お礼の気持ちを込めて、
1月以降のプロジェクトの様子をご紹介していきたいと思います。
長文になりますが、ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。
<目次>------------------------------------------
1.コンセプトと現場づくり
2.会員数180名。利用者の声に耳を傾ける
3.新型コロナウイルスと 私たちのミッション
4.収支報告
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■コンセプトと現場づくり
既存事業である病児保育では、子どもたちはノーベルスタッフのことを
「ノーベルさん」と呼んでくれます。
一時保育室でも「ノーベルさん」という立ち位置を大事にしたいね、と
スタッフ間で話し合い、施設名を「ノーベルさんのおうち」としました。
保育園や幼稚園でもなく、おうち。
じぃじばぁばのおうちに行くような感覚で、
心もからだもリラックスして過ごしてほしい。
ゆったりとお子さんと関わり、一緒にあそび、ともに生活をつくる存在。
親御さんの困りごとを一緒に受け止め、時には相談にのるサポーター。
異年齢のお兄ちゃんお姉ちゃん、小さなお友だちが、親戚のいとこのように集まって
関わり合いを楽しめる居場所でありたい
そんなことを保育スタッフたちと思い描きながら、
保育室の環境を整え、子どもや親御さんとの関わり方等を
マニュアルに落とし込んでいく日々でした。
ノーベルスタッフはもちろん、スタッフの家族まで借り出して、
必死でDIYしていた時期がなつかしい……
内装もおもちゃも手作りの品がたくさん詰まった保育室となりました。
ノーベルの一時保育室は、会員制ですが、月極の利用者は募集していません。
その日その日で来るお子さんが異なる、
毎日来る子たちでもない、年齢の組み合わせもさまざま、
そんな普通の保育室ではあまりないシチュエーションを
ポジティブに楽しみながら、どう安心安全の保育をつくれるか。
認可外保育施設、無償化対象の施設としての基準をクリアするのはもちろん、
入会手続きや予約受付の仕組み改善、シフト体制の構築、
3月からは夜20時までのお預かり、保育園などへのお迎えサポート、夕飯提供といった
オプションサービスをリリース。
(たった4行の説明ですが、試行錯誤の連続で、思い出すだけでお腹痛くなりそうです…笑)
保育園・幼稚園・学童などへチラシを配布したり、基本的な広報を進めてきました。
■ 新規会員数180名。利用者の声に耳を傾ける
現在、生後6カ月児から小学生まで、180名の子どもたちが入会してくださっています。


これから求職活動をしたいという0歳児のお母さん。
ワンオペ育児で「働く」なんて想像できない…と苦笑する2歳児のお母さん。
2歳までの小規模保育園から幼稚園へ入園を決めた年少児のお母さん。
学童保育問題にぶち当たった小1生のお母さん。
データからは見えづらいですが、リアルな体験談から
心地よい子育てと仕事の両立をさまたげる壁のカケラが見えてきます。
「子どもが発熱、でも明日は仕事を休めない!」
病児保育のニーズは、100人いたら100人に共有してシンプルです。
しかし一時保育のニーズは、100人いたら20通り以上ありそうです。

急な予約でも対応してもらえるなら、モメなくて済みそうです!笑


第3の選択肢があればめちゃくちゃ助かる!しかも保育園へのハシゴ迎えも大変なので、お迎えサポートも使ってみたい!
まだまだご紹介しきれないたくさんの声を聴いてきた6カ月でした。
一般的な保育園や幼稚園、学童だけでは満たされない、
ニッチだけれど、そういったスキマを私たちが埋めていくことで、
「心地よい子育てと仕事の両立」を実現できる親御さんを増やしていこう!
そんな矢先の、新型コロナウイルス感染拡大と緊急事態宣言。
私たちも例外なく影響を受けた4月5月となりました。
■ 新型コロナウイルスと私たちのミッション
「どうしても仕事を休めない」
「子どもと24時間ずっと家の中で息が詰まりしんどい…」
そんな方々をサポートする役割があると判断し、
サービスは縮小しつつも、感染防止につとめ、営業を継続してきました。
ただ、それまで少しずつでも上り調子だった入会者数や予約件数はピタっと止まり、
到底、採算をとれる売上には達していません。
いつまでこの状態が続くのだろうか…正直不安もあります。
一方で、コロナ禍は良くも悪くも「母親の努力や忍耐で成り立つ両立」を
改めて浮き彫りにする機会となりました。
夫婦ともに在宅勤務という共働き世帯が増えたものの、
家庭保育要請や臨時休校で急増した家事・育児の多くは、
依然として母親が担っている実態があります。
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仕事に理想を持っていい。
できないことは頼ろう。
頼れる人をもっとつくろう。
助け合える世の中をつくろう。
そして、自分らしく生きよう。
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ノーベルが2030宣言として描いた、そんな新しい両立の在り方を目指しているのに
やりたかったアクションをまったくやり切れていない。
333名の支援者の皆さんと約束した次の10年のチャレンジを、
いくら想定外とはいえ、やすやすと中断できない。
改めて「私たちはやるんだ」「続けるんだ」と意志を固めています。
時代は流れ、働きかた、預けかた、両立の在りかたは、変化し続けます。
私たちはその変化を読み取りながら、サポートをカスタマイズし、
価値を創造していく力を付けなければいけません。
当初掲げた6カ月という一時保育の立ち上げプロジェクト期間は終えますが、
2030宣言「両立をつくりなおそう」のチャレンジははじまったばかり。
333名の「両立をつくりなおす応援団」の皆さま、
引き続き、活動の応援・ご支援をどうぞよろしくお願いいたします!!
■ 収支報告
最後に、皆さまからご支援いただいたご寄付の使途のご報告です。
¥6,471,000 は以下の通り、活用させていただいております。
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物件契約:¥324,000
家賃(20年1~3月):¥330,000
修繕費:¥291,600
設備・備品・消耗品費:¥753,866
広告宣伝費:¥180,312
給与手当(19年10月~20年3月):¥2,093,556
Readyfor支払手数料:¥1,210,077
合計:¥5,183,411
残金¥1,287,589 は2020年度へ繰越し、家賃や人件費へ充当予定です
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尚、7月には、2019年度のノーベル活動報告書を送付する予定にしております。
新規事業だけでなく、既存の病児保育事業も含めて、
ノーベルの活動全体を知っていただける内容になっておりますので、
お手元に届きましたら、ぜひご覧ください。
ノーベルWEBサイトやFacebook等のSNSでも、
随時、活動に関する情報発信を行っていますので、
お気軽にフォローしてください。
▼ノーベル団体WEBサイト
▼Facebookページ
https://www.facebook.com/nponobel/
改めまして、代表理事をはじめスタッフ一同、
この度の皆さまからのご支援に対して心よりお礼申し上げます。