総括 / 制度を届けるサービスのこれまでとこれから
今日は昨年の11月に566名の方に、
725万3,000円のお支えをいただいたプロジェクトの総括を書きます。
まずは改めましてご支援をいただいた皆様に本当に心から感謝を申し上げます。
おかげさまで、1年間で1,000万人を超える方に行政情報を届けることができました。
特に、コロナ禍においては必要な制度を探すサービスなどは100名以上の方にご利用をいただきました。
まだまだ1億人には届かないものの、1人でも多くの「必要な困ってる人」に支援の情報が届けられたことは皆さんのご支援のおかげさまでした。
本当にありがとうございます。
このプロジェクトが2020年12月1日を、終了日としてお伝えしておりました。
ということで、総括をさせていただきます。
566人とシェアや応援をいただいた全ての皆様の本当に暖かいご支援の行方を、
是非ともご覧いただければ幸いです。
1年でできたこと
まず結論として「必要な困ってる人に支援の情報を届けるメディア」は
「POTOCU」という名前でリリースさせていただきました!
ただ、当初の予定で話していた教育や子育て系の支援情報をまとめていた矢先、
新型コロナウイルス感染症の感染が拡大。
世は緊急事態宣言が発動され(弊社も例に漏れずですが)
経済的に大きなダメージを被る人が大量に出てきてしまうこととなりました。
行政が次から次へ打ち出す支援策をひたすらまとめ、
サイトに記事を掲載するだけでなくTwitterやLINE@でも情報を発信。
Twitterでの発信は何度かバズり、Twitterだけで数百万人の人に必要な制度を届けることができました。
グラフィックにできた制度は全部で200弱種類。
クラファンでは1,440の制度をまとめる!と言っていたのですが、
毎週のように変わっていくコロナ支援策です。
種類をたくさん増やすのではなく、まずは目の前の制度を何度も何度もアップデートしよう。その思いで、制度を最新の形に保つことなど、種類を増やす以外の内容の拡充を優先しました。
(その中でも、まだまだ使える制度などを100、ピックアップしたPDFと書籍は
現在発送準備中です。お待たせしておりますが、乞うご期待ください!)
また、LINE@もつくりました。
チャット相談などで、一緒に使える制度を探させていただきました。
アルゴリズムを作るより、制度がアップデートされる方が早い社会...
1年前は想像できないスピードで変わっていく行政制度に正直僕も驚きました。
嬉しかったのは、中学校や高校の友人から久しぶりに連絡が来たときでした。
近所の居酒屋の店長に見せてあげた、お客さんの工場が大変だから教えてあげた...など。必要な人のところに必要な支援が届いてる実感がすごい嬉しかったです。
今まで僕が超すげえ有名な政治家の仕事したぜ!!とか言っても全然「興味ねえよ!笑」という反応だった友だちとかにも!ちゃん届いたんだ...と。
自分が当時偶然見つけた奨学金で人生がひらけたように、
偶然誰かのTwitterやLINEに流れてきた制度メディアが、誰かのお役に立てたということは本当に本望でした。
他にも、申請に必要な書類を印刷してご送付するサービス(数百名の方に資料を印刷してご送付しました)や、制度の申請書類の作成を代行してくれる行政書士さんをお繋ぎするサービスなど。
必要な制度が届くだけじゃなく、使えるようにするために、できうる限りのことにトライしてきました。
こんなトライをさせていただけたのは、まずは566名の皆さんのお支えがあったからですし、たくさんの制度リサーチをサポートしてくれたインターンやアルバイトを含むスタッフの皆さん、デザイナーさん、エンジニアさん...などのおかげさまです。
この場を借りて、改めてお礼申し上げます。
1年ではできなかったこと
先にも少し触れましたが、とはいえ方針転換も含みクラファンでお約束した内容通りにはできなかった点が2点あります。
①1,440種類の制度をグラフィック化すること
これについては毎週毎週アップデートされるコロナ支援策のデザイン化を優先したことが主な原因です。種類をとるのではなく、グラフィックを最新にすることや、まとめ記事などをつくることに注力しました。
②「アプリ」としてリリースすること
これについてもアプリ開発よりも、今すぐできるLINE@やWebサイトを使ったサービスを動かすことを優先しました。アプリのダウンロードを待って、じわじわ広げていくのではなく、既に多くの人のスマホに入っているアプリに情報を発信する。
それは、ある種継続のための事業化を度外視した施策だし、人力な部分は増えてし...といった面はありましたが、とにかく今はコロナ支援策を必要な人に届けよう。その思いで進めてきました。
(もしこの2点をもって約束と違うと思う人がいたら、返金手続きもさせていただきます。その方は折角の期待を失望させてしまってごめんなさい。
お手数ですが、info@poteto.media までご連絡ください。)
予想外の反響
予想外の反響もありました。
例えば、今回の発信をみて、多くの官僚さんや政治家さんからも反応をいただきました。内閣府副大臣だった平さんや、東京副都知事の宮坂さんが拡散してくれました。
それ以外にも多くの国会議員をはじめとする政治家さんが、グラフィックでまとめた制度を活用くださいました。
その結果、コロナ担当大臣の西村さんが是非話を聞きたいとお時間を作ってくださり、
若者向けのメッセージ動画は当時の西村大臣の発信ではダントツトップの50万回以上再生されました!
そして、直接の結果ではないものの、秋にはデジタル庁もできることになりました。
誰もやらないと思ってた行政情報をわかりやすくする取り組みは、コロナもあって、
たくさんのサイトが誕生。
むしろ我々よりもさらにプロい技術を持った人たちが税金も含む莫大な予算を使って同じようなことをやろうとし始めている動きが出てきました…!
これは本当に喜ばしいことだと思います...。
めっちゃくちゃ都合良い風にいえば、700万円もこのプロジェクトに集まったことを政府や政治家に訴えてきたことが、僕は響いたのではないかと考えています。
今後の方向性
形は少し変わるけどこれからもやります。
今回、行政制度をグラフィックでまとめ、どんどんサイトに掲載していくなどをすることでのべ1,000万人の方に情報を届けることができました。しかし、まだまだ1億人には程遠い。必要な困っている人に情報が届ききったかと問われたら、答えは否になるでしょう。
でも、政治をわかりやすくすること、そしてそれを届けること。この2つにフォーカスしてPOTETOはこれからも進んでいきます。
行政の広報のお仕事をサポートさせていただき、政治家さんの発信をわかりやすく工夫するための仕事をさせていただき、それを届けるための工夫もお手伝いさせていただく。
そうすることで「政治の中から」発信をわかりやすく変えていきます。
お仕事としては、今はどうしても政治家自身や省庁の言いたいことがPRのメインではあります。でも少しずつ、そこに、必要な制度の情報を入れるとか、制度とをわかりやすく届けるための予算をつけるべく提案するとか。形は変わるかもしれないが、必要な人に必要な制度を届けるための取り組みはこれからも続けていきます。
1億人の必要な困っている人のところに、政治の情報が届くべく、POTETOは政治の電波塔としてこれからもがんばります。
まとめ
必要な制度は、全然届いていない。
まだまだ届けなきゃいけない。
わかりやすくすることに加え、届けるための工夫をすること。この2つの方法をこれからも考えていくことが重要です。POTETOはまずは政府や自治体の広報をサポートし、そして自分たちでも情報をまとめることを続けます。
でもおそらく政府や自治体が、民意によって大きく変わっていくはずです。
今回のクラファンの結果生み出された制度等は、政治家を動かし、政府を動かしたとも...大袈裟にいえば言えると思います。
やっぱり、政治を変えるために1番必要なのは、国民の意思だと思いました。
政治に参加するとか一票を入れるだけじゃない。
政治を僕たちが、使いこなすことで、もっと社会は僕たちにとって生きやすいものになるはずです。
POTETOはそんな未来に向かって、これからも全力で頑張ります。どうか引き続き、ご支援いただけたら幸いです。改めまして、この度は本当にたくさんのご支援、ありがとうございました。
2020年12月1日
株式会社POTETO Media 代表取締役社長 古井康介