~ 「ケーブルカーもぐら号」はこれからも走り続けます ~
この度の『竜飛斜坑線もぐら号緊急修復プロジェクト』では、60日間で507名のみなさまから目標金額を超える7,672,000円(153%)という、前回の挑戦に続き多くの温かいご支援をいただくことができました。ご支援と共にいただいた、たくさんの応援とメッセージが私達の元気・勇気となって力を与えてもらいました。
前回いただいたご支援により令和5年度の営業を4月21日に再開(運行)することができました。順調に運行を重ね、多くの方にケーブルカー乗車と体験坑道を楽しんでもらうことができました。ところが、9月21日の定期検査で車枠に亀裂を発見し、後日以降、令和5年度は運休となってしましました。皆様からの多大なるご支援と応援により運行を継続できておりましたが、再び運休となってしまい大変心苦しく感じておりました。その後、協議を重ねて、もう一度運行再開するためにできる事を探求しました。
青函トンネル記念館(法人)としての資金は無く、補助金、融資、その他についても利用は困難な状況の中で、残された方法として再びクラウドファンディングに挑戦することに至りました。
2回目となる今回につきましても、みなさまからの多大なるご厚意により「ケーブルカーもぐら号」の車枠探傷検査・修繕と車輪交換、車両整備ができたことに、心よりの感謝・御礼・(それ以上の表現の言葉がなかなか見つかりません)・・・申し上げます。
今回のプロジェクト(目的)で実施できました①車枠の磁気探傷検査②車枠亀裂の修繕③車輪交換について報告いたします。
①車枠の磁気探傷検査:令和6年2月13日~16日(4日間)
13日(初 日);作業について打ち合わせ、作業準備(道具類)
14日(2日目);車軸取外し、緩衝ゴム交換、剥離作業
15日(3日目);非破壊検査
16日(4日目);作業内容(検査)・修繕方法等の確認・協議
②車枠の亀裂修繕:令和6年4月2日~3日(2日間)
2月13日~16日の磁気探傷検査の結果をふまえて、処置(補修)方法に沿って実
施しました。
線状磁粉模様(小キズ)の箇所には、亀裂が無くなるまで開先加工をして一般軟鉄用
溶接棒を使った再溶接を実施しました。
最初に発見した亀裂箇所には、亀裂が無くなるまで開先加工をして一般軟鉄用溶接棒
を使った再溶接後、グラインダーで平滑仕上げをして、補強版を追加溶接しました。
全ての箇所にコーキング処置を実施しました。
③車輪交換:令和6年4月4日~5日(2日間)
4日(1日目);古い車輪抜き作業⇒車輪押さえ分解⇒車輪軸状況確認
⇒新しい車輪グリスアップ⇒ベアリング取付⇒ベアリングナット組付
⇒増締め確認 車輪交換 終了
5日(2日目);ケーブルカーもぐら号へ車輪(軸)組付 作業終了
④車両付替え:令和6年4月12日
保守用人車(北海道旅客鉄道株式会社)と観光用人車(ケーブルカーもぐら号)
の交換(入れ替え)作業を実施しました。
⑤試運転:令和6年4月12日~18日(5日間)
試運転をした後、車両を点検して安全運行ができる状態であることを確認しました。
☆運行再開:令和6年4月19日
令和6年度営業再開に合わせて「ケーブルカーもぐら号」も無事、運行再開できまし
た。
みなさまからご支援いただきました7,672,000円は全て上記、①車枠の磁気探傷検査(4,840,000円)②車枠亀裂の修繕(88,000円)③車輪交換(1,320,000円)その他、車両整備の実施に使わせていただきます。
リターンにつきましては、6月のものから順次発送(お知らせ)を開始してまいりますのでしばらくお待ちください。「体験して応援:」につきましては、予定日時等、調整に必要なご連絡・情報共有を進めさせていただきたいと思います。確認が必要な時は、ご連絡させていただきますのでご協力をお願いいたします。
昨年もそうでしたが、4月19日の運行再開初日から今日(26日)までたくさんの方から、「2回目のクラウドファンディングも達成おめでとうございます。」「ケーブルカーもぐら号の乗車を楽しみに来ました。」「継続運行を応援します。」といった温かいお言葉をいただいております。そして今回も、新たに多くの方に「ケーブルカーもぐら号」の存在を知っていただく機会にもなりました。
今後も新たな問題がでてくるかもしれませんが役職員全員で困難を乗り越えて、竜飛岬の観光拠点として、地方から元気を発信できる施設として成長できますよう、青函トンネル記念館の継続運営に努めてまいりますので、引き続きご理解とご協力をお願い申し上げます。
~今日も風が吹いています~
竜飛岬よりみなさまのご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。