自分のプロジェクトに合うリターン設計のポイントを学ぼう!
クラウドファンディングでは、イメージする支援者が価値を感じられるリターンを設計することが重要です。
今回はプロジェクトのジャンルごとに、支援を得られるリターン設計のポイントを解説します。
基本的なリターン設計のポイントについては、別に記事を用意しております。
以下と併せてご覧ください。
・クラウドファンディングの準備時に抑えておきたいリターン設計5つのポイント
リターン設計のポイント
支援者様の中には、「モノやサービスでのお返しはいらないので、できるだけ資金をプロジェクト自体に役立ててほしい」と考えられている方がいらっしゃる場合があります。
以下の金額帯で、お礼のメッセージコースを設定しましょう。
- 金額帯:5,000円、1万円、3万円、5万円
※500円、1,000円などのリターン設定は、支援額を押し下げてしまい目標達成が難しくなるため、あまりおススメできません。
リターン金額は低くても「3,000円程度」から設定することをおススメします。
※サプリ参照(①「松竹梅の法則」または「極端性回避の法則」)
金額の低いリターンを複数用意してしまうと、中間あたりの単価のリターンを選ぶ心理が働き、本来10,000円の支援が可能だった人が、ひとつ下の5,000円のコースを選んでしまう、という事態が起きかねないため注意しましょう。
どうしても低い単価のリターン(1,000円前後)を用意したい場合は、公開前からある程度支援をお願いできる人を確保し達成の目処をつけておきましょう。
または募集終了に近づいたタイミングで、あとひと押しの追加支援用として、「リターンなし(お礼のメッセージのみなど)」というリターンの追加がおススメです。
※公開後のリターン追加は、既に設定済のリターンよりお得なものを設定できませんのでご注意ください。
・1人あたりの支援額(単価)について
目標金額が100万円の場合、支援単価が1万円であれば100人からの支援が必要となります。
READYFORでの平均支援単価は15,356円ですので、目安として10万円以上の目標金額の場合は、支援単価が1万円以上になることを目指してリターンを設計しましょう。
あなたのプロジェクトを支援してくれる人はどのような人になりそうでしょうか?
支援者像を整理したうえで、ストーリーの構成やリターンの検討を行いましょう。
ここからはプロジェクト内容のジャンル別にご紹介します。
ご自身のプロジェクト内容に近いものを参考にご覧ください。
【ジャンル別】
・社会課題解決
・動物愛護
・地域(地域課題解決、地域活性化など)
・チャレンジ(学校での挑戦、お店での挑戦など)
【ジャンル:社会課題解決】
・団体の既存支援者
・団体メンバーの身近な人、すでにつながりのある人
・今回の資金使途である活動や、解決したい社会課題について、当事者であったり、身近な人に当者がいる人、過去に同じような活動に参加し関心がある人、同じ業界に属する人
・例:子どもに関することなら教育業界であったり、対象となる年齢の子どもがいるご家庭など
・特定地域での活動の場合は、その地域に住む人、ゆかりのある人など(地域の課題を解決したい、地域の環境や生活をより良くしていく活動に賛同する人)
こちらのジャンルの支援者は、「プロジェクトの趣旨に賛同し、実現を応援したい」という方が多い傾向にあるため、「リターンに何もついていないから支援したくない」とはなりづらいです。
「リターンの用意のためにお金を使うよりも、できるだけ活動に使ってほしい」という方が多いのが特徴です。
そのため無理して、今回のためだけに何かグッズなどを新しく用意する必要はありません。
事前に、支援をお願いする予定の方へヒアリングしてみるのもお勧めです。
社会課題解決に関するプロジェクトで、よく挙げられるリターンはこちらです。
・活動報告書
リターン説明欄には「この支援1口で、たとえば⚪︎人分の1ヶ月の食料になります」のように、どのように支援が活用されるのか具体的なイメージがわかるように記載するのもおすすめです。
・活動に参加できる権利(※)
普段のご活動の中で、一般の方も参加できるようなものがあれば、それに参加する権利をリターンとしてご用意するのもおすすめです。
団体の活動について知ってもらい理解を深めてもらう機会になり、クラウドファンディング後も継続して応援してもらえるきっかけにもなります。
・団体による出張講演会を依頼できる権利(※)
・出張できるエリアを明記しましょう
・ご活動に著名な方が参加される場合でお願いできそうな場合は、その方のサイン入りグッズ・書籍、その方からのメッセージ動画など
・活動報告会参加権(※)
今回予定している活動について、完了後に報告会を開催し、支援してくださった方をご招待する、というリターンもよく設定されます。

【団体や企業向け】
・webサイトやパンフレット、所有する建物の壁に名前を記載するなどの広告物
広告の大きさや掲載場所について、支援者が具体的に把握できる説明や事前相談が可能だとより支援していただきやすいです。
また、すでにつながりのある団体・企業から支援されることが多いため、先に希望をヒアリングし、その団体・企業専用のリターンを設定いただくのもお勧めです。
【イベント実施プロジェクトの場合】
・イベント参加権(※)
※「xxx権」「xxxできる権利」を設定する場合の注意点
①スケジュールが公開期間に被らないよう注意しましょう
②スケジュール調整方法を記載しましょう
・開催日程について、すでに決定済みの場合はその日程や開催場所を記載しましょう。
・支援募集終了後に決める場合は、支援者とのスケジュールの調整方法を記載しておきましょう。
(例:支援募集終了後、個別にメッセージで日程希望を聞くなど)
【目標金額100万円の場合】
・5000円 お礼のメール、活動報告書
・10000円 お礼のメール、活動報告書
・30000円 お礼のメール、活動報告書
・10000円 お礼のメール、活動報告会参加
・30000円 お礼のメール、活動報告会参加
・50000円 お礼のメール、講演会出張開催
・10万円 企業・団体向け:webサイト・パンフレットにお名前掲載(小)
・30万円 企業・団体向け:webサイト・パンフレットにお名前掲載(大)
これまでの類似達成事例もこちらから参照可能ですので、チェックしてみましょう!:こちら
【ジャンル:動物愛護】
・団体の既存支援者
・団体メンバーの身近な方、すでにつながりのある方
・動物を飼っている・飼っていた方、保護活動に参加しているなど、動物との関わりが生活の一部になっている方
・もし特定地域での活動の場合は、その地域に住む人・ゆかりのある人
・牧場や保護施設などの場合、過去に訪れたことがある方
こちらのジャンルの支援者は、「プロジェクトの趣旨に賛同し、実現を応援したい」という方が多い傾向にあるため、「リターンに何もついていないから支援したくない」とはなりづらいです。
「リターンの用意のためにお金を使うよりも、できるだけ活動に使ってほしい」という方が多いのが特徴です。
そのため無理して、今回のためだけに何かグッズなどを新しく用意する必要はありません。
事前に、支援をお願いする予定の方へヒアリングしてみるのもお勧めです。
動物愛護に関するプロジェクトで、よく挙げられるリターンはこちらです。
・活動報告書
・猫ちゃん、わんちゃんの動画や画像

・猫ちゃん、わんちゃんにおやつプレゼント
※直接支援者がお渡しするものではなく、支援された分おやつが猫ちゃんたちに提供されるリターンです
・猫ちゃん、わんちゃんポストカード、カレンダー、フォトブックなど
・保護シェルター見学会参加権(※)
【イベント実施に関するプロジェクトの場合】
・参加権利(※)
・団体・企業向けのリターン
・webサイトやパンフレット、所有する建物の壁に名前を記載するなど、広告リターン
広告の大きさや掲載場所について、支援者が具体的に把握できる説明や事前相談が可能だとより支援してもらいやすいです。
また、基本的にすでにつながりのある団体・企業から支援されることが多いので、逆に先に希望をヒアリングし、その団体・企業専用のリターンを設定いただくのもお勧めです。
・活動に参加できる権利(※)
※「xxx権」「xxxできる権利」を設定する場合の注意点
①スケジュールが公開期間に被らないよう注意しましょう
②スケジュール調整方法を記載しましょう
・開催日程について、すでに決定済みの場合はその日程や開催場所を記載しましょう。
・支援募集終了後に決める場合は、支援者とのスケジュールの調整方法を記載しておきましょう。
(例:支援募集終了後、個別にメッセージで日程希望を聞くなど)
【目標金額100万円の例】
・5000円 お礼のメール、猫ちゃん動画
・10000円 お礼のメール、猫ちゃん動画
・30000円 お礼のメール、猫ちゃん動画
・50000円 お礼のメール、猫ちゃん動画
・10000円 お礼のメール、猫ちゃんカレンダー
・30000円 お礼のメール、保護シェルター見学会参加
・10万円 企業・団体向け:webサイトにお名前掲載(小)・SNSにて紹介
・30万円 企業・団体向け:webサイトにお名前掲載(大)・SNSにて紹介
これまでの類似達成事例もこちらから参照可能ですので、チェックしてみましょう!:こちら
【ジャンル:地域】
・実行者とつながりがある人
・活動が行われる地域に住んでいる人・ゆかりがある人で、今回の取り組みを知っている/つながりがあったり、過去に参加・訪問したことがある人
・活動を直接は知らないが、実行者が取り組む課題は認知しており活動の必要性を理解できる人(地域にそのような課題がある、ということを知っている人)
・活動も課題も知らなかったが、自分のゆかりのある地域への愛着から、より良い地域にしていくための活動に賛同する人
また、地域のネットワークを通じて広めていくことが重要です。
・地域にある学校の同窓会、商工会議所、商店街、道府県人会など横のつながりでの拡散、コミュニティセンターやスーパーなど人が集まる場所の拡散など
こちらのジャンルの支援者は、「プロジェクトの趣旨に賛同し、実現を応援したい」という方が多い傾向にあるため、「リターンに何もついていないから支援したくない」とはなりづらいです。
「リターンの用意のためにお金を使うよりも、できるだけ活動に使ってほしい」という方が多いのが特徴です。
そのため無理して、今回のためだけに何かグッズなどを新しく用意する必要はありません。
事前に、支援をお願いする予定の方へヒアリングしてみるのもお勧めです。
地域に関するプロジェクトで、よく挙げられるリターンはこちらです。
・活動報告書
・活動に参加できる権利(※)
【お店の改修に関するプロジェクトの場合】
・オープニングイベント参加権利、プレオープン訪問権(※)
・場所貸切権利(※)
・お店で使えるチケット
・お店の製品を郵送で提供

【イベントに関するプロジェクトの場合】
・イベント参加権利(※)
・(鉄道など)写真撮影・見学会ツアー(※)
【団体・企業向け】
・webサイトやパンフレット、建造物に名前を記載するなど、広告リターン
広告の大きさや掲載場所について、支援者が具体的に把握できる説明や事前相談が可能だとより支援してもらいやすいです。
基本的にすでにつながりのある団体・企業から支援されることが多いので、逆に先に希望をヒアリングし、その団体・企業専用のリターンを設定いただくのもお勧めです。
※「xxx権」「xxxできる権利」を設定する場合の注意点
①スケジュールが公開期間に被らないよう注意しましょう
②スケジュール調整方法を記載しましょう
・開催日程について、すでに決定済みの場合はその日程や開催場所を記載しましょう。
・支援募集終了後に決める場合は、支援者とのスケジュールの調整方法を記載しておきましょう。
(例:支援募集終了後、個別にメッセージで日程希望を聞くなど)
【目標金額100万円、地域のコミュニティカフェ改修の例】
・5000円 お礼のメール
・10000円 お礼のメール
・30000円 お礼のメール
・50000円 お礼のメール
・10000円 お店で使えるチケット5000円分(お店に来れる人向け)
・30000円 お店で使えるチケット18000円分(お店に来れる人向け)
・5000円 お店オリジナルコーヒーセット(遠方の人向け)
・10000円 お店オリジナルコーヒー&お菓子詰め合わせ(遠方の人向け)
・30000円 オープニングイベント参加権利
・100000円 お店1日貸切権利
・10万円 企業・団体向け:webサイト、改修後のお店の壁にお名前掲載(小)
・30万円 企業・団体向け:webサイト、改修後のお店の壁にお名前掲載(中)
・50万円 企業・団体向け:webサイト、改修後のお店の壁にお名前掲載(大)
これまでの類似達成事例もこちらから参照可能ですので、チェックしてみましょう!:こちら
【ジャンル:チャレンジ】
・チームやお店、学校など活動につながりがある人
・同じ地域の人
・既存顧客
・ファン
上記が支援者の中心となりますので、その方々にとって「支援したいリターンになっているか?」を意識することが大事なポイントです。
実際に支援者として想定している身近な方へ「どのようなリターンがあると嬉しいか」を事前にヒアリングしてみることをお勧めします。
チャレンジに関するプロジェクトで、よく挙げられるリターンはこちらです。
・活動報告書
・活動報告会参加権(※)
・活動に参加できる権利(※)
【部活動やクラブチームの場合】
・チームのグッズ、ユニフォーム、横断幕に名前記載など

【学校で行うプロジェクトの場合】
・生徒からのお礼の手紙、活動報告書、報告会参加権利、学校の壁に名前掲示
【お店での挑戦の場合】
・お店で使えるチケット、お店の商品、オープニングイベント参加権利、貸切権利、壁にお名前掲示など
【イベント実施の場合】
・イベント参加権利(※)
【団体・企業向け】
・webサイトやパンフレット、所有する建物の壁に名前を記載するなど、広告物
広告の大きさや掲載場所について、支援者が具体的に把握できる説明や事前相談が可能だとより支援してもらいやすいです。
基本的にすでにつながりのある団体・企業から支援されることが多いので、逆に先に希望をヒアリングし、その団体・企業専用のリターンを設定いただくのもお勧めです。
※「xxx権」「xxxできる権利」を設定する場合の注意点
①スケジュールが公開期間に被らないよう注意しましょう
②スケジュール調整方法を記載しましょう
・開催日程について、すでに決定済みの場合はその日程や開催場所を記載しましょう。
・支援募集終了後に決める場合は、支援者とのスケジュールの調整方法を記載しておきましょう。
(例:支援募集終了後、個別にメッセージで日程希望を聞くなど)
【目標金額100万円、お店移転プロジェクトの例】
・5000円 お礼のメール
・10000円 お礼のメール
・30000円 お礼のメール
・50000円 お礼のメール
・10000円 お店で使えるチケット5000円分(お店に来れる人向け)
・30000円 お店で使えるチケット18000円分(お店に来れる人向け)
・5000円 お店の製品セット(遠方の人向け)
・10000円 お店の製品セット(遠方の人向け)
・30000円 オープニングイベント参加権利
・100000円 お店1日貸切権利
・10万円 企業・団体向け:webサイト、改修後のお店の壁にお名前掲載(小)
・30万円 企業・団体向け:webサイト、改修後のお店の壁にお名前掲載(中)
・50万円 企業・団体向け:webサイト、改修後のお店の壁にお名前掲載(大)
これまでの類似達成事例もこちらから参照可能ですので、チェックしてみましょう!:こちら
さいごに
いかがでしたか?
「リターンの設計」は、支援者に感謝の気持ちを伝えるだけでなく、プロジェクトの魅力を伝える大切な要素です。
リターンを考える作業は難しいかもしれませんが、支援者が喜び、プロジェクトへの共感を深めてもらえるようなリターンをイメージしながら、ぜひ工夫を凝らしてみてください。
