クラウドファンディングの準備時に抑えておきたいリターン設計5つのポイント

 

この記事では、「クラウドファンディングの準備時に抑えておきたいリターン設計5つのポイント」についてお伝えします。

 

目次
1.平均支援単価を知る

2.支援者の目的を捉えた設計

3.人の行動心理から読み解くリターン設計①:価格の並び順

4.人の行動心理から読み解くリターン設計②:リターンの種類

5.ここまで抑えれば完璧!+@ポイント

 

1.平均支援単価を知る

 

リターンを設計する上で、まず覚えておいてほしいのが「平均支援単価」です。

 

平均支援単価とは、支援される方が平均いくら支援しているかを指し、クラウドファンディングの平均支援単価は1万円と言われています。ちなみに現在のREADYFORにおける平均支援単価は15,356円です。

 

正直、高いと思った方も多いかもしれませんが、これを頭に入れた上で支援者1人あたりの支援単価をできる限り平均に近づけていけるリターン設計をすることが達成への近道にもなります。

 

ぜひ、ここからのポイントも抑えながら設計していきましょう。
 

2.支援者の目的を捉えた設計

 

支援者の目的

支援者がリターンを購入することで支援に繋がるクラウドファンディングですが、支援者の目的は大きく3つのパターンに分かれます。

 

①リターンのアイテムを求めて支援する方

当てはまるプロジェクトの傾向:ものづくり系、スタートアップ系…etc

(参考:https://readyfor.jp/projects/funfanfarmproject

 

(参考:https://readyfor.jp/projects/fabool-laser-mini

 

②プロジェクト内容への共感や実行者応援で支援する方

当てはまるプロジェクトの傾向:国際協力系、動物愛護系、医療/福祉系…etc

 

(参考:https://readyfor.jp/projects/ACESDGs2021

③リターンのアイテム+プロジェクトへの共感や実行者応援で支援する方

当てはまるプロジェクトの傾向:プロスポーツ系、ファンマーケティング系…etc

 

(参考:https://readyfor.jp/projects/tokkaricenter-cf2022

 

まずは身近な支援者をターゲットとした時に、どの目的で支援するパターンに当てはまるか捉えることが重要です。


ここがズレてしまうと支援者とマッチしないリターンを並べてしまい、結果的に支援を逃してしまう原因となります。

 

必ず支援者の目的やプロジェクトの内容に合わせてリターン設計を進めていきましょう。

 

 

目的に合わせた設計

目的を捉えた後はいよいよリターン設計ですが、どのように設計したら良いか分からない方がほとんどかと思います。どのように行うのか、ここから説明していきます。


まず大事なのが「設計」というほどなのでしっかりと計画立てることです。


我々READYFORでは「リターン設計シート」というシートを用いて
①リターン内容
②コース金額
③各コースの支援人数
④各コースの支援ターゲット
これらを整理して設計しています。

 


 

この4点を整理することで、目標金額に対して各コースにどれくらいの支援が入ると良いのか分かるのと共に、それが現実的なのか判断しやすくなります。


また、この設計によっては少しスタートの目標金額を下げてみるという判断に至る場合や、逆に身の回りで思いつく方々だけで目標金額を達成できそうな見込みが立てばもう少し目標を上げてみるといった判断もつきます。


以下に雛形の設計シートを共有しますので、達成に近づくための計画を立ててみてください。

 リターン設計シートはこちらからダウンロードしてお使いください(xlsxファイル)

 

 

また、公開まで余裕がありそうでしたら検討中のリターンについて友人にヒアリングを行ったり、SNS等を使用してアンケートを取ることも有効です。ぜひお試しください。
 

3.人の行動心理から読み解くリターン設計①:価格の並び順

 

リターン設計の手法についてご説明をしましたが、どうすれば設計通りに支援いただけるのか知りたい方が多いと思います。


ここではもう一段ステップを上げて、そこに近づけるためのある法則に基づくリターン設計についてお伝えします。

 

①「松竹梅の法則」または「極端性回避の法則」

マーケティングの世界では、「松竹梅の法則」または「極端性回避の法則」という法則が存在しているのをご存じでしょうか。

 

例えば、友人とお寿司を食べに行った際に以下のメニュー表があった場合、一般的に選択されやすい商品が存在します。それはどれでしょう。

 

梅コース:2,000円
竹コース:4,000円
松コース:6,000円


もちろん、コースの内容や一緒に行く人によって左右されるかと思いますが、人の行動を分析すると、真ん中の竹コースを選ぶ人が圧倒的に多いという結果がでています。

 

 

約100人に対し、AとBのいずれかを購入したいかを聞いたところ半分ずつに回答が分かれた。
 
次にCを加えて3種類の選択肢を設けたら、
A22%、B57%、C21%になった。

(引用元:https://ferret-plus.com/1290

 

例えば、iPhone6の価格を見ても以下のとおりです。


16G:86,800円
64G:98,800円
128G:110,800円

 

意図的に真ん中の商品を購入を勧めるために、前後の内容を調整して、価格設定をしています。
 

 

リターン設計においても、一番売りたい価格のリターンの前後を差別化した内容のリターンで挟むことで狙い通りの価格帯のリターンが支援されやすくなる傾向があります。

 

よくあるプロジェクトの価格設定は以下です。


3,000円
10,000円
30,000円
50,000円
100,000円


上記のように並べると、平均支援単価の10,000円のリターンが多く支援されます。

 

これが例えば一番支援しやすい価格の3,000円の次に5,000円のリターンを置くと5,000円のリターンが多く支援されてしまい平均支援単価10,000円に満たない可能性が高いのです。


この価格設定と並びは重要な点となりますので抑えておきましょう。 

 

4.人の行動心理から読み解くリターン設計②:リターンの種類

 

次にリターンの種類を考える時のヒントとなる法則をお伝えします。

 

② 「選択回避の法則」

人間はあまりにも多い選択肢を与えられると、購入を避けてしまう傾向が証明されています。それが「選択回避の法則」です。


それを示した24種と6種のジャム実験の有名な話があります。

 

24種類のジャムが並べられていたときは
買い物客の60%が試食したが、
6種類のときには40%しか試食しなかった。
しかし、驚くべきことに、
選択肢の数は購入には逆効果となった。


品揃えの多いブースでは
買い物客の3%しか購入しなかったが、
少ない選択肢しか与えられなかった買い物客は、
30%近くが買ったのです。

(引用元:https://president.jp/articles/-/2998?page=1

 

この「選択回避の法則」もリターンの設計において重要です。


「どのくらいの種類を用意すべきだろうか」
「たくさん用意した方が支援が増えるのではないだろうか」


そのように悩む人が多いと思いますが、リターンの種類はたくさん用意する必要ありません


リターンの数が多いと、どれに支援するか悩んでしまい購入率が下がってしまう可能性があるのです。

リターンの品数は6個〜10個用意するくらいがベストでしょう。

 

4.ここまで抑えれば完璧!+@ポイント

 

ここからはリターン設計時に+@として抑えておきたいポイントを2点ご紹介します。

 

大口リターンを設計する

成功するプロジェクトのリターンには、大口のリターン(10万円以上)が設定されているケースが多くあります。
 

プロジェクト実現への共感性が強い方々など、支援者のイメージをする際に大口層に当てはまりそうな方々がいましたら設定しましょう。


タイトルと写真を忘れない
各リターンにはタイトルと写真を付けることができます。


見出しと写真がないリターンは、レストランのメニュー表の中で、名前とイメージ写真がないようなものです。
支援者の支援意欲を少しでも高められるようにできる限り設定しましょう。

 

 

 

以上がリターン設計のポイント5つです。

クラウドファンディングのリターン設計にあたり少しでもお役に立てましたら幸いです。


​我々が積み重ねてきた知見は、これからもどんどん追加していく予定です。
是非、その他のサプリもご覧いただき、プロジェクトの成功に役立ててください。


プロジェクトの成功を諦めないこと。そして、支える仲間やプロジェクトの成功を応援してくれた方々への感謝を忘れずに、素敵な一歩をREADYFORで踏み出していただければ、こんなにうれしいことはありません。


 その挑戦を心から応援しています。​

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