活動終了報告
ご支援いただいた皆さま
クラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げました松村実祐です。無事にケニアでの活動を終え、帰国しました。皆さまのご支援のお陰で欠けることなく、全員で行くことが出来ました。今までにいただきましたご支援、温かい応援メッセージに感謝いたします。
ケニアで予定しておりました、授業、医療キャンプ、エコー講習会のいずれも実施することが出来ました。10日間の日程で、首都ナイロビ市内の2つのスラム(KorogochoとKibera)の学校、コミュニティセンター、沿岸の都市モンバサのコミュニティ、孤児院、クリニックへ訪問しました。
ケニアに着いてすぐ、強い日差しと交通量の多い道路、車が止まれば窓を叩いて物を売りに来る人、道路脇を歩いている羊・・・すべての見える光景に、圧倒されました。土埃の舞う、エネルギーにあふれた国でした。
私たちの活動内容を一つずつ、まとめていきたいと思います。
〇性教育
Grapesyard Elementary/Junior High School (Korogocho)、Magoso school (Kibera)、Amani Kibera (Kibera)で行いました。1セッション1時間で、体の変化、生理、性感染症、人生設計の話をしました。各学校で参加してくれたのは、10歳から15歳までのこども達です。年齢が上がるにつれ、授業中にメモを取って聞いてくれるこが多くなりました。1時間という短い時間でしたが、質問形式の授業に沢山のこども達が手を挙げて発表してくれました。その積極的な姿勢が嬉しかったです。授業後に集めた質問の中には、とても興味深いものが沢山ありました。制限時間内に回答しきれませんでしたが、改めて、まとめて質問に答え、学校へ届けたいと思います。
また、Grapesyard Schoolでは、昼の給食を配る手伝いもさせていただきました。こども達の中には、この給食が1日1回の食事であるこどもも少なくないと聞きます。何も出来ない歯がゆさもありつつ、自分にできることから始めていこうと感じた瞬間でした。
今回、Grapesyard以外の学校とは始めての交流となりました。この性教育のプロジェクトには興味を持っていただいた様に思います。オンライン教育に興味がある学校も多くありますが、私たちにすぐに活動を広げるだけの力はまだありません。継続させていくために、少しずつ、仕組みを作り上げて活動を広げていくことが大切だと考えています。
Grapesyardでの授業(左)と配膳(右)
Magoso schoolでの授業(左)車窓から見たキベラスラム(右)
〇医療キャンプ
Grapesyard Elementary/Junior High School、Magoso school、Amani Kibera、Samba Sports(モンバサ)で行いました。各地域、約2時間半ほど、50名前後の方を2名の医師で診療しました。主に、学校では生徒や生徒の家族を、コミュニティでは近隣から集まった住民の方を対象としました。
ナイロビ、スラム地域のこども達や地域住民の方はモンバサ地域の村の方々と比較して、多彩な疾患が多くみうけられたように思います。スラムならではの過密な環境と貧困が関係しているのかもしれません。医療機関に受診できず、深刻な状態と推察される方も幾人かいらっしゃいました。私たちはケニアで薬の処方はできません。薬を求めて医療キャンプに来る方も多く、医師の先生方も渡すことが出来ないことに心を痛めたと言われていました。一方で、医師と話すこと、アドバイスをもらうことで不安が解消された方も大勢いらっしゃいました。
運営で上手く回らなかった点もありますが、多くの学校やコミュニティがこの医療キャンプを歓迎してくれました。限られた時間の中、診れる人数にも限りがありますが、この活動がさらに良くなって次年度以降も続くことが期待されています。
Grapesyard(左)Amani Kibera(右)
〇エコー講習会
モンバサにあるKINONDO KWETU HOSPITALで行いました。クリニック側からは医師、技師、看護師の方が集まってくださいました。産科が中心のクリニックです。今回は、救急の心エコーと妊婦へのエコーを勉強しました。クリニックには据え置きのエコーもありますが、使用したのはポータブルエコー。タブレット端末の半分ほどのサイズで、カバンの中に入れて持ち運ぶことも出来ます。医療キャンプでも大活躍したエコーの再度登場となりました。今回参加された方はエコーを扱ったことがないという方も4,5人はいらっしゃったように思います。すべての方にエコーに触れて、心エコーを実践してもらいました。
参加された方々の中から、ぜひ今後も学ぶ機会を継続して設けていきたいという、お言葉をいただきました。オンラインでの交流、勉強会や来年の訪問等も考えていければと思いました。
皆さまからご支援いただいた資金は、航空券に1,145,350円、宿泊費に185,847円(185,775ksh)、交通費に86,533円(86,500ksh)、その他個人ワクチン接種の補助として使わせていただきました。
リターンにつきまして、お礼のお手紙は4月中に、メッセージ動画、フォトブックに関しては5月中に発送する予定でおります。
私たちはケニアで各学校、団体のリーダーに会い、それぞれが学校や団体の歴史から運営、施設、今後の展望等を丁寧に説明してくださいました。それぞれがコミュニティをより良くしていきたいという思いに溢れていました。私たちはその思いを支えることが出来るように活動を続けていきたいと思います。
Readyforでのプロジェクトは終了となりますが、今後ともご支援、応援していただければ嬉しいです。