鉄は熱いうちに打て ― 『和紙行燈』のご紹介

境内の空気が少しずつ秋の色を帯びてきました。
夕暮れ時、工房の中ではカンカンと金属を打つ音が響いています。
真っ赤に熱した鉄が、越前打刃物の伝統工芸士・弥氏良寛氏の手によってリズムよく打たれ、やがて一枚の板へと姿を変えていきます。



弥氏氏は、複数の刃物会社が集まる「タケフナイフビレッジ協同組合」で、自身の工房「寬 -Kutsurogi-」を立ち上げた工芸士です。
越前打刃物の伝統を受け継ぎながら、日々、新しい表現にも挑戦し続けています。

「鉄は熱いうちに打て」――
越前打刃物の里「ナイフビレッジ」では、古くから鉄を打ち鍛え、強くしなやかな道具を生み出してきました。
その鍛造の技の一部を、今回は“灯り”の世界に生かしています。

試行錯誤を重ねて生まれたのが「和紙行燈（あんどん）」です。
鋳造とは異なり、鍛造で板状に仕上げるのは至難の業。
鉄の表面に生まれる細やかな凹凸が光をやわらかく反射し、和紙の灯りと重なり合うと、まるで風が流れるような幻想的な輝きを見せてくれます。

この作品は、弥氏さんと竹之助が心を込めて制作しています。
お寺びらきの夜には、この「和紙行燈」が境内をやさしく照らし、皆さまをお迎えする予定です。

また、クラウドファンディングで30,000円をご支援いただいた方には、ご希望で「和紙行燈」に名入れさせていただきます。
灯りとともに、皆さまのお名前が未来に残る――そんな温もりある形を目指しています。

一つひとつのご支援が、確かな灯となって広がっていきます。
どうぞ引き続き、あたたかい応援をよろしくお願いいたします。

灯りとともに、皆さまのお名前が未来に残る――そんな温もりある形を目指しています。

一つひとつのご支援が、確かな灯となって広がっていきます。
どうぞ引き続き、あたたかい応援をよろしくお願いいたします。