プロジェクト終了報告

2018年04月27日

戦火のピアニスト エイハムさんが無事に来日されました!

【プロジェクト終了報告】
皆様
Stand with Syria Japan (SSJ)の山田一竹です。

 

戦火に包まれ廃墟と化したシリアの戦場で、ピアノを弾き、歌い続けたピアニスト エイハム・アハマドさんが無事に来日を果たし、シンポジウムとピアノ演奏会を開催いたしました。

 

エイハムさん。日本への出発前


エイハムさんの招聘企画実現に向けて、当クラウドファンディングでは1,714,000 円のご支援をいただきました。ご支援をいただいた皆様、そして様々な形でサポートくださった全ての方に、SSJ一同、心から感謝を申し上げます。皆様のご支援が無ければ本企画は実現しませんでした。どう感謝の気持ちを表せば良いのか、適当な言葉が見つからないほどですが、本当に本当にありがとうございました。

エイハムさんは4月13日〜21日の日程で日本に滞在され、4月14日(土):シンポジウム@東京、4月15日(日):演奏会@東京、4月19日(木):演奏会@広島に臨みました。
21日にドイツにご帰国され、無事にご家族と再会されましたので、本プロジェクトは一区切りとなります。イベントの振り返りと共にプロジェクト終了報告とさせていただきます。

 

イベントのアップデート(SSJ事務局より)
4月14日:シンポジウム
シンポジウムには約230人のご来場者、多数のメディアにお集まりいただきました。
この日は、偶然にも米国によるシリア攻撃の日と重なりました。

 

キハラハント愛東京大学大学院准教授(SSJ顧問)の開会挨拶で幕を開けました。
ご挨拶では、エイハムさんの来日に至るまでの困難を鑑みて
「血と涙の結晶だと思います」と振り返りました。
 


ご来場者、メディアの関心もそこに集まっていたようにも思いますが、そのような中でも、黒木英充教授が歴史研究の視座からシリア内戦の構造を深く読み解き、中東ジャーナリスト川上泰徳氏が、ジャーナリズムの視点を織り交ぜつつ、日本の市民とシリア危機を結びつける視座に飛んだ講演により、米国の攻撃に偏らない、多角的かつ具体的に、深いレベルでシリア危機を考える時間となりました。

 


そして、エイハムさんが登壇し、アラブ文学や文化を専門とする山本薫氏との対談を通して、シリア ヤルムークキャンプでの生活、シリアの現状に思うこと、演奏を続ける意味を語りました。


 


そして、特別にシリアの戦場で子供達と歌っていた「ヤルムークは寂しがっている」を始め3曲を歌い上げ、時に来場者にも「一緒に歌いましょう」と呼びかけ、会場は一体となりました。
 

質疑応答を挟み、SSJ代表の山田一竹が登壇し、尊厳を求める平和的蜂起に参加し亡くなった、2人のシリア人青年の物語をお伝えしました。
そして、「8年目を迎えたシリア危機を前に、私たち市民がいま出来ることは懸命に今日を生きるシリアの人びとに連帯を示すことである」と訴えました。

 

質疑応答の様子。多数の質疑がそれぞれの登壇者に寄せられた。

 

2011年の平和的革命、彼らは「人間として生きる尊厳」を求めていた
ということを思い出す必要があると涙ながらに訴える代表。
 


それは、「#StandwithSyria」というハッシュタグ・メッセージを会場に集った人びとと共に掲げ、「私たちはシリアの人びとを忘れていない、共に立ち上がる」という連帯を示すことで表されました。

#StandwithSyria

エイハムさんも早速シリアの中に残る家族や友人たちにこの写真を届けて下さいました。
私どもSSJでは団体の設立理念であり活動理念そのものである「#StandwithSyria」を掲げての写真撮影アクションを拡大して行き、シリアの友人たちの協力を得ながら国内外のシリアの人びととに届ける活動の展開が決定しています。

エイハムさんは、終始笑顔で会場を盛り上げる「エンターテイナー」ですが、彼が見つめてきた悲しみ、彼が抱える苦しみが溢れ出たのが2日目の演奏会でした。

 

4月15日:演奏会@東京
この日は、エイハムさんの歌の歌詞について語られました。友人宅を訪れると食べるものがなく、多数の猫の頭蓋骨が鍋の中から見つかった話。エイハムさんに歌詞を託した翌日に、国連の支援箱を受け取りに行き狙撃手に撃たれ命を落とした友人。逆境を生き抜く名も無き市民たちの命の物語。
「彼らに捧げます」。銀盤を力強く叩く彼の姿に、悲しみと希望が入り混じる音色に、250名の来場者と共に会場は涙と感動に包まれました。
クライマックスでは、エイハムさんも様々な感情が溢れ、涙を流していました。
鳴り止まないスタンディングオベーション。「音楽で心をここまで揺さぶられたのは初めてです」という感想が多く寄せられました。
 

 

4月16日:演奏会@広島
広島での演奏の前には原爆の傷跡をご自身の目で確かめました。

原爆ドームを見つめるエイハムさん。


「無辜の市民が殺戮された歴史は、ヤルムークの光景と重なる」と静かに語ったエイハムさん。この日はどうしても演奏を続けるのが苦しいコンディションでした。
密着取材を続けたメディアへの疲れ。生まれ育ったヤルムークへの政権側による攻撃。
計り知れない「無力感」のもと、それでも人びとの痛みを伝えるために演奏に臨みました。
200名を超える来場者は一体となり、彼の演奏を通してシリアの景色を思い浮かべ、シリアの人びとの苦しみを感じました。

 



以上


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おかげさまで、エイハムさんの一連の来日企画は、成功裏に終了することができました。

彼の来日は、僕にどんな困難な状況でも声を上げ続けることの重要性を改めて示しました。
今後もSSJは、彼らの明日に繋がると信じて、シリアの人びとに寄り添うことを目的とした活動を続けて行きます。シリアが本当の意味で平和を手にする日まで、決して諦めることはありません。
今後もSSJとエイハムさんはタイアップして行くことも決定しています。

エイハムさんに同行する中、彼は贅沢な食事を好みませんでした。何が食べたい?と聞くと、答えは決まって、「何でもいいよ。ヤルムークでは草でも食べたから。」と、悲しい目で笑う姿が今でも忘れられません。

 

滞在中に30歳を迎えられたエイハムさん。みんなでお祝いをしました。
今回の企画を中心的に担った、
SSJ広報の佐々木千春(左)、SSJ理事の山澤宗市(中央)と共にエイハムさんを囲んで。
 

 

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収支報告
Readyforへの手数料を除き、私達の手元に入るご支援金は1,399,310円となります。
これらのご支援金は、以下の必要費用に充当させていただきました。
▶エイハムさん往復の渡航費
▶エイハムさん滞在費(宿泊費・食費・国内移動費)
▶会場費:
・東京:演奏会
・広島:演奏会
▶演奏会運営費:
・ピアノ使用
・調律費用
・コンサート用照明費
・スクリーン・プロジェクター
・音響や照明技術者人件費
・被曝ピアノ料
▶印刷代:
・配布資料
・宣伝ポスター
▶リターン準備費用

 

現在、リターンの発送準備中ですので、詳細な会計内訳を公開することが叶いません。
(リターンの発送は5月となります。今しばらくお待ちくださいませ)

より本格的な事後報告と収支内訳は5月末にSSJウェブサイトにて公開されます。そちらも併せてご覧いただけましたら幸いに存じます。

 

シリアの人びとは、今日も圧倒的な破壊と殺戮に見舞われています。どうか、今後も彼らの声に耳を傾け続けてください。日々の生活で忙しい中でも、ほんの少しでも彼らの命に想いを馳せていただければと思います。

私たちは、シリアの名もなき人びとの命の鼓動をこれからも伝え続けて行きます。

引き続きのご支援をどうかよろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、皆様のご健康とご多幸をお祈りしております。
 

2018年4月27日
Stand with Syria Japan 代表

山田一竹