脳卒中の後遺症に悩まれている方々を磁気刺激療法で救いたい

百崎良（三重大学大学院医学系研究科リハビリテーション医学分野教授）

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2021年11月16日 22:01

脳卒中治療ガイドライン2021における経頭蓋磁気刺激療法の推奨

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今年の7月に改訂されました脳卒中治療ガイドライン2021において、反復性経頭蓋磁気刺激療法がどのように推奨されているか、抜粋してみました。

上肢運動訓練に反復性経頭蓋磁気刺激、経頭蓋直流電気刺激、電気刺激療法を併用することは妥当である（推奨度 B エビデンスレベル中）。
歩行速度を改善させるために、反復性経頭蓋磁気刺激を行うことは妥当である（推奨度 B エビデンスレベル高）。
痙縮に対して、体外衝撃波治療や反復性経頭蓋磁気刺激を行うことは妥当である(推奨度 B エビデンスレベル中)。
疼痛に対して、反復性経頭蓋磁気刺激を行うことを考慮しても良い（推奨度 C エビデンスレベル中）。
嚥下訓練に反復性経頭蓋磁気刺激、経頭蓋直流電気刺激、咽頭部への経皮的電気刺激を併用することは妥当である（推奨度 B エビデンスレベル高）。
失語症に対して、反復性経頭蓋磁気刺激、経頭蓋直流電気刺激を行うことは妥当である（推奨度 B エビデンスレベル中）。
半側空間無視に対して、反復性経頭蓋磁気刺激、経頭蓋直流電気刺激、視覚探索訓練、プリズム眼鏡を用いた訓練、右視野遮蔽を行うことは妥当である（推奨度 B エビデンスレベル中）。
脳卒中後うつに対して、鍼治療、反復性経頭蓋磁気刺激、経頭蓋直流電気刺激を行うことを考慮しても良い（推奨度 C エビデンスレベル中）。
脳卒中後アパシーに対して、反復性経頭蓋磁気刺激を行うことを考慮しても良い（推奨度 C エビデンスレベル低）。

このように脳卒中後の様々な後遺症に対し、反復性経頭蓋磁気刺激療法が推奨されていることがわかります。本治療法の普及と発展を応援しています。

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