甲斐国ロングトレイルHIRAGA JUN CUP無事に終了いたしました。
いつも温かい応援ありがとうございます、甲斐国ロングトレイル実行委員会です。
皆様からのご支援のおかげで一般公募での第一回甲斐国ロングトレイルHIRAGA JUN CUPの実施を完了することができましたので、終了報告をさせていただきます。
多くの方のご支援と声援を頂けたことを心より御礼申し上げます。
皆さまからご支援頂いた資金は、全額、本イベントへの物品購入および甲斐国ロングトレイルブック製作費のために使用させて頂きました。(テント+横幕7台分700,100円、ストーブ6台130,800円、返礼品代金820,710円、甲斐国ロングトレイルブック製作費1,500,480円、レディフォーへの手数料が535,612円でした。)合計3,687,702円でした。
本日までにすべてのリターンの発送は終えています。万が一リターンが届いていない方がおりましたらご連絡をお願いいたします。
甲斐国ロングトレイルブック作成については返礼品に同封したお手紙と前回の活動報告の通りです。多くの方の協力により素晴らしい本ができたと思います。ぜひ隅々までお読みください。
イベントについての簡単な報告は以下の通りです。
11月4日蛍雪寮での開会式からはじまった甲斐国ロングトレイルは、北海道から熊本まで、参加者19名、サポートアスリート11名の合計30名で甲府盆地の周りの山々をぐるっと280㎞、5日間で巡ってきました。開会式では、山梨県山岳連盟の望月会長はじめ、甲斐国ロングトレイルについていつも適切なアドバイスをいただいている元山岳連盟会長で、元韮崎高校山岳部監督の秋山先生からご挨拶いただきました。参加者の皆さんの紹介をして一言いただきました。
11月5日韮崎蛍雪寮を午前3時にスタート。
一つ目の茅が岳では富士山は雲に隠れていましたが、観音峠への下りで頭を出してくれました。遥か遠くに傘を被った富士山が現れました。マウントピア黒平では管理人の藤原さんご提供のはちみつで体を温めました。ここでNHKの取材が入り、当日の夜、県内ニュースと翌朝の首都圏ニュースで紹介していただきました。金峰山へはかつての修験道をたどる古のルートで登ります。途中の鶏冠岩では皆で記念撮影して楽しみました。
待ちに待った山頂は結構寒くて、短時間の滞在となりました。
その後、北奥千丈ケ岳、シラベ平、ゴトメキ、黒金山と繋ぎ、8時過ぎに青笹集落へと下ることができ、受付2分前に三富笛吹の湯滑り込み、最高の湯につかることができました。いいとこどりコースの皆さんは青笹集落への道は紅葉がとてもきれいだったと言っていました。
イエティジェラートさんによる、夕食のパエリアとクラムチャウダーも絶品でした。
11月6日三富から柳沢峠経由で大菩薩嶺へと進み、甲州アルプスを南下します。ところが山は濃い霧の中、時折雨も、、、地面はぬかるみ、コンディションはよくはなかったです。しかし全国から集まった皆さん、そんなことも気にせず、周りの方々との会話で盛り上がり、富士山が一度も見えなかったのに、とても楽しんでいました。
黄金色の紅葉の中、落ち葉もふかふかトレイルを楽しみました。
湯ノ沢エイドでは静岡伊豆から大上のおはぎやさんに来ていただきました。多くの方が、今までのおはぎで一番!と口にしていたのが印象的でした。
笹子エイドでは桜森林公園で終了するグループと、そこからさらに御坂山地に登り上げるグループとに分かれました。笹子組は、キャンプへ戻る途中、みさかの湯に立ち寄り、疲れをいやしました。御坂組は最後までがんばり通し、キャンプ地では到着をみんなで迎えました。あの盛り上がりは忘れません。イエスベーグルさんによるせんべい汁とみそバタほうとうもこれまた極上のテイストでした。美味しかったです。ほうとうは、地元はくばくさんより、「あばれほうとう」を提供いただきました。
11月7日いよいよ富士山に一番近づく御坂山地縦走です。文句なしの晴天です。2日目に一度も富士山を見ていなかったので、いきなりの特大の富士山にみなさん驚いていたようです。新藤峠フジヤマツインテラスは極寒でしたが、あの富士山と河口湖の夜景は忘れません。
日の出もばっちり見ることができました。北風が冷たく、ウエアリングが難しかったですが、日が高くなるにつれて、徐々に暖かくなり、快適な山行となりました。中之倉峠やパノラマ台で撮影を楽しみ、御飯峠でおにぎりを食べ、この日は割とゆとりがある行動ができました。
下山後はサンロードしもべの湯で暖まり、キャンプでは初めての全員そろっての食事となりました。夕食は白馬から来ていただいただ三八商店さんによるバターチキンカレー。これも絶品です。皆でのんびりとした贅沢な時間を過ごしました。最高の時間ですね。
11月8日あっという間に後半になりました。身延山久遠寺、南アルプスフロントトレイル、櫛形山原生林、櫛形山からの夜景など、見所満載の4日目です。
このルートは富士山と南アルプスを見ることができるのですが、見えなくても楽しく歩けるルートです。ルート自体に迫力があり、おまけに参加者同士のつながりが深くなり始めてくる時で、一緒に歩いているだけで楽しめるのです。標高1700m付近を歩く時間が長く、紅葉がとてもきれいでたびたび歓声が沸き上がっていました。
行程はとても厳しいのですが、閉会式後の参加者のみなさんの完走発表では、この日のルートが一番良かった、とのお話が目立ちました。私は最後尾グループで池の茶屋駐車場に到着しましたが、関門時間との闘いの部分もありまして、そこで車で芦安にワープする方、そのまま自分の足で芦安に行く方、そんな選択を目の当たりにしました。本当は自分の足で進みたい、しかし自分の体の状態をしっかりと考えられて行動選択されていると感じました。集団行動においてとても大切なことです。池の茶屋から先は櫛形山に登り上げます。ここは夜景がとてもきれいな場所です。
明るければ原生林がよい雰囲気です。雨でも味がある山です。という意味ではいつ行っても最高な山、それが櫛形山です。最後はミネバリ尾根というかつて岩園館へ下る道として使われていた長い尾根を下ります。ミネバリ尾根の名前の由来は、甲斐国ロングトレイルブック内に答えが書かれています。2年前は石ゴロゴロ、倒木、落ち葉で何度も転びながら下りました。今回は何度かお掃除に入り、しかも当日には白鳳会の亀田理事長が6時間もかけて落ち葉はきをしながら登ってきてくれて、アヤメ平の上の分岐で最終グループが来るまで待っていてくれました。とても安心しました。ミネバリのルートは明瞭で、とてもスムーズに下ることができました。途中に会員の鎌田さん、初日もサポートしていただいた井出さん(井出石材店)も真っ暗な中最後尾グループを待ってくれていました。最後はみんなでトレインで下り、おかげでキャンプ地である金山沢温泉の露天風呂は大盛り上がりでした。入浴時間を延長していただき感謝いたします。夕食は三八商店さんによる、うどんです。これがまたつるつる入っていき美味しくてたまりません。はくばくさんから提供いただいた、「はい千番うどん」は50人分あっという間に終わってしまいました。行程は厳しかったですが、最高の一日を過ごしました。
11月9日最終日、午前二時にトイレに起きたときは星が出ていましたが、その後下り坂で出発の4時半の時点では雲に覆われ5時頃にはポツポツとやってきました。
午後になるにつれ崩れてくる予報でしたので、なんとか鳳凰三山の薬師岳までは行き、そこで、進むか中道を青木鉱泉に直接降りるかを選択しようという風に考えていました。しかし山の天気はやっぱり違いますね。杖立峠で南御室小屋の管理人の小林さんと通信すると、「もう小屋は真っ白になっている」と画像付きで連絡ありました。まだ7時半です。どんどん積もってきています。山頂下に立っている薬師岳小屋の小林さんにも情報をいただきました。ひどい天気とのことで、この時点で稜線に上がるのを諦め、どこまで行くかに絞りました。南御室小屋で暖まりたい、とも思いましたが、雪の状態やこれから上には行けないことも含めて、小林さんから苺平で引き返したほうがよさそう、との助言がありました。たしかに苺平も白くなり始めています。やっぱり雪はきれいですね。
気温も低いです。私は欲が出て、大ナジカ峠、千頭星山、甘利山も考えましたが、地元の皆で総合的に考えて、来た道を折り返すことにしました。この日のために営業が終わった山小屋へ上がっていただいた薬師岳小屋と南御室小屋の小林さんには本当に感謝しています。最後の下りはまだお話が足りない参加者同士で最後の会話を楽しみ、のんびりと夜叉神峠駐車場まで降りてきました。南御室小屋小林さんも豚汁の鍋と共に追いついてきました。これもよい時間でした。芦安は冷たい雨が降っていました。
閉会式は、場所を変更して、芦安の金山沢温泉で行うことになり、急なお願いにも場所を提供していただきありがたかったです。秋山先生にも出席していただき、お一人お一人に感想を述べていただき、あっという間の1時間半が流れていきました。涙あり、笑いありの楽しい時間で締めくくることができました。
私からは、とにかく甲斐国ロングトレイルを歩いていただけることが一番です。楽しみ方は人それぞれでいいと思います。そしてそこで出来上がった人と人とのつながりをこれからも大切にしていただければとてもうれしいです。山梨の山で、山梨の食事と温泉を楽しみながら・・・
PASaPASA甲斐国ロングトレイルHIRAGA JUN CUPは、山を楽しみ、人を楽しみ、生活を楽しむ、そんな新しい遊びです。これからも多くの方に知っていただきたいです。
今後の活動については、SNSやHPで引き続き発信する予定です。
最後になりますが、クラウドファンディングでご支援いただいた皆様、それから当日現地でサポーターとして一緒に活動されたスタッフ、サポートアスリートの皆様、本当にありがとうございました。誰一人かけることのできないこのイベント、今後も継続できたらと思います。引き続きHIRAGA JUN CUPを温かく見守っていただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
甲斐国ロングトレイル実行委員会 山本




















