ご報告　16　期日終了と達成へのお礼

約２ヶ月にわたり行ってきた
「世界遺産登録時院　高野山金剛三昧院の重要文化財経蔵　修復へのご支援を」
のプロジェクト、11月30日をもって期間終了を迎えました。
このようなご時世と言うこともあり、周りからは
「うまくいかないんじゃないの？」
という懐疑的な意見が多く、期間前～期間半ばは眠れぬ日々が続きました。
ですので、今回の達成は得も言われぬ喜びを実感しております。

人様から寄付を募ると言うのは簡単なことではありません。
「重要文化財経蔵の修復のため」と言っても、お寺にお金がないって世間に広めているみたいとも言われました。
もちろん、経蔵の修復に際し所用者が負担する額を容易に準備できるほどの余裕が無かったのは事実です。
コロナ禍の影響で宿泊客、お参り客、拝観客全て大きく減少しました。
令和２年の４月～５月の最初の緊急事態宣言中、役僧と呼ばれるお寺にいる修行僧達に休暇を与えようか、帰ってもらおうかとも思いました。
しかし彼らはお客様が来ないこの時期、客室をキレイにしたり、詰まっている雨といの清掃をしたり、仏器もピカピカに磨いて、いつお越しいただいても大丈夫です！という程の準備をしてくれました。
※修行僧や従業員への給料
※日常どうしても必要な運転資金
そういったもののために、今まで修復のために貯めていた資金を充てざるを得なかったのです。

ただ、このクラウドファンディングを行ったことで、名前を存じ上げない多くの方からも支援を頂けました。
「高野山の金剛三昧院」
と言う寺の名前も知ってもらえたことを考えると、やって良かったと思えます。
元々知っていた支援者の方はもちろんですが、新たな方々とのご縁を大切に繋いでいきたいと思っております。

最終的には第一目標としていた800万円を大きく上回り、およそ2200万円集まりました。
これもひとえに皆さまが金剛三昧院に興味を持ち、重要文化財経蔵の修復の大切さを知っていただけた証と思っております。

使用用途の簡単な内訳ですが
2200万円のうち
※経蔵の屋根修復費…約800万円
※readyfor手数料…約400万円
※返礼品準備費…約100万円
※広告料(チラシ作成、送料等)…約100万円
※返礼品送料…約100万円
残った700万円ほどは
※陽当たりと風通しを確保するため周りの木々の伐採や移植
※隣接する御神木である六本杉の根の保護養生
※拝観しやすい参道の整備
※休憩出来るスペース
等の資金に充てたいと思っております。

経蔵の修復が終われば落慶法会を行うことも考えております。
もちろん、ご支援していただいた方にもご案内をしますので、ご参加お願い致します。

最後になりますが、僕が掲げる目標は、
「高野山に行ったら金剛三昧院に立ち寄らないとダメでしょ！」
と思ってもらえる寺にまで価値を高めることです。
その日が来たら
「わたし実は昔このお寺の修復に支援したの」
と、自慢気に話してもらえるような修復、環境が出来るよう、邁進して参ります。

改めてこの度ご支援いただき誠にありがとうございました。
大事に使わせていただきます。

写真は金剛三昧院本尊、愛染明王(あいぜんみょうおう)です。
ご支援していただいた方、来院頂き支援したと仰ってくれれば、通常外からのガラス越しでの拝観ですが本堂内部にご案内させていただきます。

令和３年12月１日
高野山金剛三昧院
住職　久利　康暢