福島県昭和村・築80年木造廃校舎「旧喰丸小学校」を人が集う拠点へ

福島県昭和村・築80年木造廃校舎「旧喰丸小学校」を人が集う拠点へ

寄付総額

12,347,000

目標金額 24,000,000円

寄付者
365人
募集終了日
2017年12月28日

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2017年10月27日 21:18

気付かせてくれた、大切なもの

プロジェクト開始から、4週間皆様からの温かいご支援、本当に本当にありがとうございます。

 

今回は、この旧喰丸小学校(以下、喰丸小)を残す契機となったと言っても過言ではない、映画についてお話させて頂きます。時は、さかのぼり2009年から2011年のことです。

 

イチョウの絨毯を歩く、校長先生役の坂本長利さん (C)ハーメルン2011 (photo by Yusuke Kobayashi)

 

 

1枚の写真を手に、全国を探し歩いた坪川監督

 

撮影中の坪川監督(2011年11月撮影)

坪川拓史監督は、映画「ハーメルン」のロケ地を探して、イチョウの木と木造校舎というシチュエーションを探して、全国を歩いたそうです。そして、昭和村に辿りついたのは、2009年1月のこと。偶然にも監督が手にしていたその写真に写っていたのは、まさに喰丸小だったのです。

 

冬の喰丸小の様子。昭和村は豪雪地帯のため、校舎の損傷のほとんどは雪によるもの。

 

当時、すでに解体が予定されていた校舎でしたが、村長をはじめとする村の人々が理解を示し、撮影終了まで、校舎の保存が決定されました。そして、2009年夏から風景などの撮影が始まりました。2010年には、イチョウが色づかず延期、2011年の東日本大震災を乗り越えて、2012年3月の撮影を経てようやく完成という、忍耐と粘りの作品でした。

 

校舎の正面昇降口に貼られていた2010年の撮影延期に関する新聞のコピー(2011年2月撮影)

2009年の撮影開始から撮影終了まで、およそ4年、編集を経て2013年に公開された本編には、息をのむほど美しい昭和村、奥会津、そして喰丸小が映し出されていました。

 

(C)ハーメルン2011 (photo by Yuichi Matsuki)

 

 

雨が生んだ偶然

 

2011年11月6日、この日は、村民100名近くがエキストラ出演して校庭でのお祭りの撮影が予定されていました。撮影が、始まったのは午後1時。午前中からパラついていた雨は止むことなく降り続き、時折激しく地面に降り注ぎました。

 

 

監督は、急きょシナリオの変更を決意。「お祭りが雨に降られ、皆が校舎に避難している」という設定に変更。そのため、撮影は、当初の予定を大幅にオーバーし、午後9時頃まで続きました。

 

助監督から説明を受けるエキストラのみなさん
自然な笑顔で、エキストラ出演。人がいる校舎ってやっぱりいいですね。

 

当時の監督のインタビューでは、その雨について「かえって良いシーンになった、とスタッフ・キャスト共々感じています。エキストラ出演のみなさまに多大な迷惑をかけてしまい申し訳ない。しかし、作品をご覧いただければみなさまのご苦労が実っていると感じて頂けるはずです。」とコメント。

 

 

―この雨こそが、のちにイチョウまつりを生む、村人の心にあかりを灯すきっかけ

 

撮影のために、ライトアップされたイチョウ。

急なシナリオ変更により、慌ただしく動くスタッフ。そんな中校舎の2階にスタンバイしていたエキストラの方の目に留まったのは、普段何気なく見ていたイチョウの美しさ。

「キレイだな~、いいなぁ~」―思わず出た、そんな声が耳に入りました。

 

 

何気なく、普段目の前にある風景は、村の人々にとっては、“当たり前の風景”。

でも、映画というきっかけを通じ、その“当たり前の風景”の素晴らしさに気づかされました。

 

そして、その美しさに魅了された人々の手により、翌年の2012年から、喰丸小の校庭でイチョウを囲んで「イチョウまつり」が始まったのです。

 

また、喰丸小を使った映画上映などのイベントも行われるようになり、校舎の保存・利活用への機運が高まってきました。

 

イチョウまつりの様子。イチョウの周りにはチンドン屋の楽しい音色が響く。

 

 

 

何にもない村、だからこそ。

 

吉幾三さんの「おら東京さ行ぐだ」という歌がありますよね。吉さんが上京した際に何にもない自分のふるさとを歌った歌です。昭和村も、最盛期の昭和30年の人口4,810人をピークに、都市部への若年層の人口の流出が進みました。

誰もが都会に憧れ(仕事を求め)、村を離れていきました。もしかしたら、昭和村を発つ際に、「何にもない村」と思っていたかもしれません。正直、現在ですら昭和村は、通信インフラや上下水道などのライフラインは充実したものの、最寄りのコンビニは車で25分の隣町までいかないとありません。居酒屋もありません。

 

でも、考え方を変えれば、村の商店があるから、そこに買い物にこればみんなと会える。逆に数日お店に来ない人がいれば、どうしたのかなとなる。居酒屋がなければ、どこかに集まって時間も気にせず他愛のない会話でお酒が飲めるじゃないですか。

 

 

村を訪れる方からよく聞く言葉が、「時間の流れが違う」と。

何も意識をせず四季折々の流れに沿って暮らしているだけなんですけどね。

 

 

昭和村には、260年ほど前から栽培が続いている「からむし」という植物があります。その植物から取り出された繊維は越後上布や小千谷縮の原材料となります。

この「からむしの栽培」、二十四節季の小満(5月20日頃)にからむし焼きという畑焼きの作業から始まり、土用の頃からお盆にかけて、繊維を取り出す作業「からむし引き」が行われます。

そして、その繊維を雪に閉ざされる冬期間に糸を紡ぎ、機織りをします。

この土地に宿る記憶や想いを大切にして暮らしているだけなんです。

 

世の中の変化に対応しないとか、そういう話ではないのです。外に対して閉鎖的なわけではないので、移住される方も沢山いらっしゃいます。昭和村では、からむしの栽培や農山村の生活を体験していただく制度を平成4年から行っています。これまでに100名を超える方が村を訪れ、今も多くの方が村に残っています。※この制度の詳細は文末をご参照ください。

 

 

一言でいえば、この村で生き続けた人々が、独自の文化というか哲学を築いているだけなのです。

それが、訪れる人を魅了し、虜にする。

 

 

この喰丸小もそうです、みんなの記憶・想いが詰まった廃校です。

校舎が醸し出す感じる懐古感は、そんな昭和村で生きてきた人の生き様を投影しているのかもしれません。

 

 

都会に比べれば少しだけ不便で、何もない村からもしれません。でも、だからこそ残ってきた暮らし、文化、哲学があります。

そして、映画が、喰丸小が、イチョウが教えてくれたことを大切に繋いでいきたいと思います。

 

今回は、そんな昭和村の暮らし、文化、哲学を知っていただければと思い、映画「ハーメルン」の劇場公開時、初日限定で配布された奥会津昭和村そして、秋の映画の撮影の様子を綴った冊子「-時の流れの中で静かに息づく小さな村-奥会津 昭和村」をReadyfor限定で公開させて頂きます。

※※※2017年12月31日を以て公開を終了しました※※※

 

 

 

 

心に染みる懐かしい風景を未来へ。

昭和村の人たちが、大切にしてきた喰丸小に再び灯をともし、村のご近所の方や子どもたちの賑やかな声が響き、昭和村らしさを後世に残していく場所。そんな喰丸小にしてまいりますので、引き続きご支援よろしくお願いいたします。

 

 

 

【映画に関する詳しい情報は、こちらから】

映画「ハーメルン」公式サイト http://www.hameln-film.jp/

 

【からむし織や農山村生活について学ぶ「からむし織体験生制度」に関する詳しい情報は、こちらから】

昭和村公式サイト http://www.vill.showa.fukushima.jp/karamushiori.stm

ギフト

3,000


alt

【喰丸小の応援団員になろう】サンクスレターをお届け

●寄附金受領証明書
●昭和村よりサンクスレターをお届けいたします。

寄付者
24人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年2月

5,000


【懐かしの風景に癒される。昭和村にいつか行こう!】サンクスレター+ほんの気持ち

【懐かしの風景に癒される。昭和村にいつか行こう!】サンクスレター+ほんの気持ち

●寄附金受領証明書
●昭和村よりサンクスレター
●プロジェクト限定「旧喰丸小学校ポストカードセット」
●改修後に喰丸小のカフェやお買い物に使用できる「児童手帳」(500円相当)

寄付者
28人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年2月

10,000


【昭和村産米の"初"の日本酒(日本酒は1万円以上すべてに入ります)】+喰丸小にお名前掲載

【昭和村産米の"初"の日本酒(日本酒は1万円以上すべてに入ります)】+喰丸小にお名前掲載

●寄附金受領証明書
●昭和村よりサンクスレター
●プロジェクト限定「旧喰丸小学校ポストカードセット」
●昭和村のお米でつくった日本酒(720ml)1本
…生産数量は1樽分の限定1,200本のみ!その名も“Kinza”。昭和村の水稲農業を支える法人「有限会社グリーンファーム」さま。そして、この挑戦をサポートしてくれるのは創業230年を誇る由緒正しき蔵元「大和川酒造店」さまの力によって『昭和村産米で初の日本酒』が誕生します!
●改修後に喰丸小のカフェやお買い物に使用できる「児童手帳」(1,000円相当)
●喰丸校舎内に名札であなたのお名前を掲示(1年間)

寄付者
224人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年2月

30,000


【昭和村産米の"初"の日本酒(日本酒は1万円以上すべてに入ります)】+喰丸小にお名前掲載

【昭和村産米の"初"の日本酒(日本酒は1万円以上すべてに入ります)】+喰丸小にお名前掲載

●寄附金受領証明書
●昭和村よりサンクスレター
●プロジェクト限定「旧喰丸小学校ポストカードセット」
●昭和村のお米でつくった日本酒(720ml)1本
…生産数量は1樽分の限定1,200本のみ!その名も“Kinza”。昭和村の水稲農業を支える法人「有限会社グリーンファーム」さま。そして、この挑戦をサポートしてくれるのは創業230年を誇る由緒正しき蔵元「大和川酒造店」さまの力によって『昭和村産米で初の日本酒』が誕生します!
●改修後に喰丸小のカフェやお買い物に使用できる「児童手帳」(3,000円相当)
●喰丸校舎内に名札であなたのお名前を掲示(1年間)

寄付者
35人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年2月

50,000


【昭和村の思い出の木工品とおいしいお酒をお届け】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前掲載+木工品

【昭和村の思い出の木工品とおいしいお酒をお届け】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前掲載+木工品

●寄附金受領証明書
●昭和村よりサンクスレター
●プロジェクト限定「旧喰丸小学校ポストカードセット」
●昭和村のお米でつくった日本酒(720ml)1本
…生産数量は1樽分の限定1,200本のみ!その名も“Kinza”。昭和村の水稲農業を支える法人「有限会社グリーンファーム」さま。そして、この挑戦をサポートしてくれるのは創業230年を誇る由緒正しき蔵元「大和川酒造店」さまの力によって『昭和村産米で初の日本酒』が誕生します!
●改修後に喰丸小のカフェやお買い物に使用できる「児童手帳」(5,000円相当)
●喰丸校舎内に名札であなたのお名前を掲示(1年間)
●旧喰丸小学校の思い出をお手元に。使用部材を活用したオリジナルティッシュケース

寄付者
14人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年2月

100,000


【昭和村の思い出の木工品とおいしいお酒をお届け】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前無期限掲載+木工品

【昭和村の思い出の木工品とおいしいお酒をお届け】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前無期限掲載+木工品

●寄附金受領証明書
●昭和村よりサンクスレター
●プロジェクト限定「旧喰丸小学校ポストカードセット」
●昭和村のお米でつくった日本酒(720ml)1本
…生産数量は1樽分の限定1,200本のみ!その名も“Kinza”。昭和村の水稲農業を支える法人「有限会社グリーンファーム」さま。そして、この挑戦をサポートしてくれるのは創業230年を誇る由緒正しき蔵元「大和川酒造店」さまの力によって『昭和村産米で初の日本酒』が誕生します!
●改修後に喰丸小のカフェやお買い物に使用できる「児童手帳」(10,000円相当)
●喰丸校舎内に特別プレートであなたのお名前を掲示(無期限)
●旧喰丸小学校の思い出をお手元に。使用部材を活用したオリジナルティッシュボックス

寄付者
35人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年2月

300,000


【昭和村・喰丸小を堪能!1日貸切】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前無期限掲載+木工品+1日貸切

【昭和村・喰丸小を堪能!1日貸切】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前無期限掲載+木工品+1日貸切

●寄附金受領証明書
●昭和村よりサンクスレター
●プロジェクト限定「旧喰丸小学校ポストカードセット」
●昭和村のお米でつくった日本酒(720ml)1本
…生産数量は1樽分の限定1,200本のみ!その名も“Kinza”。昭和村の水稲農業を支える法人「有限会社グリーンファーム」さま。そして、この挑戦をサポートしてくれるのは創業230年を誇る由緒正しき蔵元「大和川酒造店」さまの力によって『昭和村産米で初の日本酒』が誕生します!
●改修後に喰丸小のカフェやお買い物に使用できる「児童手帳」(30,000円相当)
●喰丸校舎内に特別プレートであなたのお名前を掲示(無期限)
●旧喰丸小学校の思い出をお手元に。使用部材を活用したオリジナルティッシュボックス
●改修後喰丸小のスペースを1日貸切できる権利

寄付者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年2月

500,000


【オープニングイベントに特別ご招待】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前無期限掲載+木工品+1週間貸切+オープニングイベントご招待+表彰状・記念品

【オープニングイベントに特別ご招待】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前無期限掲載+木工品+1週間貸切+オープニングイベントご招待+表彰状・記念品

●寄附金受領証明書
●昭和村よりサンクスレター
●プロジェクト限定「旧喰丸小学校ポストカードセット」
●昭和村のお米でつくった日本酒(720ml)1本
…生産数量は1樽分の限定1,200本のみ!その名も“Kinza”。昭和村の水稲農業を支える法人「有限会社グリーンファーム」さま。そして、この挑戦をサポートしてくれるのは創業230年を誇る由緒正しき蔵元「大和川酒造店」さまの力によって『昭和村産米で初の日本酒』が誕生します!
●改修後に喰丸小のカフェやお買い物に使用できる「児童手帳」(50,000円相当)
●喰丸校舎内に特別プレートであなたのお名前を掲示(無期限)
●旧喰丸小学校の思い出をお手元に。使用部材を活用したオリジナルティッシュボックス
●改修後喰丸小のスペースを1週間貸切できる権利
●旧喰丸小学校オープニングイベントにご招待
●村の表彰規定に基づく、表彰状と記念品贈呈

寄付者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年2月

1,000,000


【オープニングイベントに特別ご招待】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前無期限掲載+木工品+1ヶ月貸切+オープニングイベントご招待+表彰状・記念品

【オープニングイベントに特別ご招待】昭和村産米の日本酒+喰丸小にお名前無期限掲載+木工品+1ヶ月貸切+オープニングイベントご招待+表彰状・記念品

●寄附金受領証明書
●昭和村よりサンクスレター
●プロジェクト限定「旧喰丸小学校ポストカードセット」
●昭和村のお米でつくった日本酒(720ml)1本
…生産数量は1樽分の限定1,200本のみ!その名も“Kinza”。昭和村の水稲農業を支える法人「有限会社グリーンファーム」さま。そして、この挑戦をサポートしてくれるのは創業230年を誇る由緒正しき蔵元「大和川酒造店」さまの力によって『昭和村産米で初の日本酒』が誕生します!
●改修後に喰丸小のカフェやお買い物に使用できる「児童手帳」(100,000円相当)
●喰丸校舎内に特別プレートであなたのお名前を掲示(無期限)
●旧喰丸小学校の思い出をお手元に。使用部材を活用したオリジナルティッシュボックス
●改修後喰丸小のスペースを1ヶ月貸切できる権利
●旧喰丸小学校オープニングイベントにご招待
●村の表彰規定に基づく、表彰状と記念品贈呈

寄付者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年2月

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