人生で大切な「仲間」をテーマにした絵本を届けたい!

人生で大切な「仲間」をテーマにした絵本を届けたい!

支援総額

283,000

目標金額 200,000円

支援者
23人
募集終了日
2015年10月31日

    https://readyfor.jp/projects/liferoute_tabisuruhon?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note
2015年10月24日 20:52

たびするほんスピンオフ作品「うわさのゆくえ」

 

 

 

 

ものがたり担当のしみず まほが文化祭に出展したスピンオフ作品を公開いたします。

 

 

彼女はひとりでこっそりこの作品を書きました。

 

本好きのみなさん彼女の世界観を存分に楽しんでください。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

たびするほんスピンオフ「うわさのゆくえ」

 

 

 

「坂井さん、聞いてよ」

 

ここはとある大学の放課後の図書室。図書委員である坂井が本の整理をしていると、司書の小林が話しかけてきた。

 

「何ですか?」

 

「あの本がね、また動いてたのよ!」

 

「またですかー」

 

最近この図書室ではある出来事が起きている。

 

それは〝一冊の本が一日ごとに位置が変化している〟ということだった。

 

この事態が起きたのは数週間前。

 

ある学生がその〝動く本〟を借りたいと言って貸し出したことが始まりだった。

 

その本は次の週には返却され本棚に戻った。そして異変が起きたのは次の日。

 

前日に置いた場所に〝動く本〟がなかったのだ。探してみると別の本棚にあったので「誰かが入れ間違えた」と思い、最初は気に留めていなかった。しかしその後、今日に至るまでそれが何度も起きた。

 

―別に普通のことじゃない?―

 

そう思う人もいるかもしれないが、これは普通じゃない。

 

最近では閉館後に位置が変わっている事もあった。

 

「そうなのよ。今日は英文学のところにあったわ」

小林はそう楽しそうに話した。

 

―この手の話、好きだもんなこの先生―

 

坂井はこの手の話を信じないほうだ。

 

そんなの漫画や二次元の話であり、現実でおこるなんてありえない。

 

なので小林が毎日〝動く本〟について話してくるこの現状には、正直うんざりしていた。

 

―真相を突き止めたいけど、夜の大学に忍び込むなんてできないし・・・―

 

あきらめるしかないかと思いながら坂本は作業を再開した。


数日後


「なにこれ・・・、リボンかな?」

 

勉強用の本を借りるため、図書館へ行くとリボンが本と本の間に挟まっていた。

 

「なんでこんなところに?というか小さいな」

 

そのきれいな赤色のリボンは小さかった。

 

「まぁ、誰かの忘れ物だよね。あとで届けておこう」

 

リボンをとりあえずポケットにしまうと探していた本を見つけ勉強を始めた。


「ふぅー、ちょっと休憩。何か小説でも読もうかな」

 

そういうと坂井は本棚に向かった。すると、どこかからか声が聞こえてきた。

 

「ねぇ、見つかった?」

 

「こっちにはないよ」

 

不思議に思った坂井は声のする方へ向かった。

 

しかしそこには誰もいない。

 

そもそも今日は土曜日。

利用している学生はほとんどいない日だ。

 

「気のせいだったか」

 

そういうと、借りようとしていた小説がある棚へ向かっていく。すると、

 

「タタッタ・・・」

 

今度は足音のような音が聞こえてきた。

驚き、そちらの方へ向かったが何もいない。

 

「疲れているのかな」

 

数時間勉強していたので疲れたのかもしれない。

 

そう思い机へ戻って寝ようかとも考えた。

 

しかしここである一つの考えが浮かんだ。

 

「もしかして〝動く本〟?」

 

最近起こっているあの出来事と何か関係があるのかもしれない。

 

そう考えた坂井は本棚にもう一度戻った。

 

今度は足音をたてないよう、ゆっくりと。

 

「どこに行ったんだろうね」

 

「ねぇ、最後に〝赤いリボン〟を見たのはどこ?」

 

やはりどこからか声が聞こえる。それに

 

―今〝赤いリボン〟って言った―

 

そう思いポケットに手をのばした。

先ほど本と本の間に挟まっていたあのリボンだ。

 

「もしかしてこれのことかな?」

 

リボンを見ながらそう考え、坂井はとりあえず自分の足元へリボンを置き、その場を離れた。

 

「ありえないけど、もしこれを探しているなら、ここにくるはず。このあたりにいれば分からないよね」

 

本棚の影に隠れ様子をうかがう坂井。

 

すると何かがリボンへ近づいてきた。

 

あきらかに小さいが動物の類がこの場にいるとは思えない。

 

「あった!これだよね?」

 

「そうよ、これよ!よかったわ」

 

やはり探していたものだったようで喜び合う〝何か〟たち。

 

しかしその形を見る限り本のようだ。

 

もう少し良く見ようと近づいた。

 

「バタン!」

しかし、たまたま本棚からはみ出していた本に足が当ってしまった。

 

―まずい―と思ったのも束の間、本たちがいたところを見るとそこには何もいなかった。

 

先ほどまで持っていたリボンも残っていなかった。

 

「気づかれちゃったか」

 

本たちがいた付近を見回したが何もなかった。

 

「坂井さん?どうかしたの。なんだか大きな音がしたけど」

 

すると司書の小林がやってきた。

 

「あっ、小林さん。ちょっと本につまづいちゃって・・・」

 

「あらそうなの。気をつけてね。それよりもう閉館時間だから閉めちゃうわよ」

 

「はい、分かりました。」

 

あの本たちは気になるが、閉館時間は守らなければならない。そう思った坂井は荷物をまとめ図書館を後にした。


誰もいない夜の図書室。

そこは昼間の一件とは比べものにならないほどの本たちが動いている。

 

だがその事実を知っているものは誰もいない。


翌日。いつものように図書館へ足をはこんだ坂井。

 

「おはようございます」

 

「おはよう、坂井さん。聞いてよ!また今朝ね・・・」

 

いつも通りの変わらない日。でも今日からは少しだけその話を信じる気になった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

たびするほんの世界観伝わりましたでしょうか?

 

ちなみに赤いリボンのキャラクターはは本編に登場します。

どのキャラクターかは乞うご期待です( ^ω^ )

 

 

しみず まほの作品もっと読んでみたいな。と思われた方ぜひ活動資金のご支援お願いいたします。

 

長野から全国へ、そして世界へ彼女の本が広がっていく第一歩をぜひ踏みださせてください!

 

よろしくお願いいたします!!

 

 

 

 

リターン

2,000


alt

①イベント(LIFE with BOOK)招待

支援者
0人
在庫数
制限なし

3,000


alt

①絵本たびするほん
②御礼メール
③オリジナルポストカード

支援者
15人
在庫数
制限なし

5,000


alt

①絵本たびするほん
②御礼メール
③オリジナルポストカード
④イベント(LIFE with BOOK)招待

支援者
1人
在庫数
制限なし

10,000


①絵本たびするほん
②御礼メール
③オリジナルポストカード
④イベント(LIFE with BOOK)招待
⑤オリジナルTシャツ

支援者
4人
在庫数
制限なし

30,000


①絵本たびするほん
②御礼メール
③オリジナルポストカード
④イベント(LIFE with BOOK)招待
⑤オリジナルTシャツ
⑥サイン入りイラスト

支援者
1人
在庫数
制限なし

50,000


alt

①絵本たびするほん
②御礼直筆お手紙
③オリジナルポストカード
④イベント(LIFE with BOOK)招待
⑤オリジナルTシャツ
⑥サイン入りイラスト
⑦絵本たびするほんに支援者様のお名前を掲載
⑧オリジナルぬいぐるみ

支援者
3人
在庫数
制限なし

記事をシェアして応援する

    https://readyfor.jp/projects/liferoute_tabisuruhon/announcements/30593?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る