配布するVRゴーグルをご紹介

本日は、配布するVRゴーグルについてご紹介いたします。
私たちはVRゴーグルを「病院用セット」として組み立てたうえでお届けしています。
写真のような形にまで組み上げて配布していますが、それには、次のような理由があります。

1．多くの患者さんで“共有して使える”ようにするため

市販のVRゴーグルは、もともと「自分専用」で使うことを前提に作られています。
しかし、病院では多くの患者さんが順番に使うため、
・顔に触れる部分をしっかり消毒できること
・短時間で次の人に渡せること

がとても大切です。

そのため、元々のゴムバンドでは、患者さんごとに異なる頭の大きさに合わせるのが大変時間がかかります。また、顔に当たるクッションやおでこ・後頭部のパッドを、アルコールできれいに拭き取れるようにするため、合皮クッションに付け替えています。布製のままだと汗や涙を吸い込みやすく、アルコールもしみ込んでしまい、消毒するのが難しいためです。

元々のフェイスパッドはクッション性が低く、ゴムバンドのテンションも調整が難しく顔が痛くなりがちです。フェイスパッドにより、おでこと後頭部を広い面で支えるので重さが分散され、後頭部までしっかり支える補助具もつけることで、
・痛みや締め付け感が少ない
・小さな子から大人までフィットしやすい
・頭を動かしてもずれにくく、酔いにくい

といったメリットがあります。
また、追加のバッテリーも附属しており、患者さんが交代で長時間運用する場合も、バッテリー切れを気にせずに参加できます。

2．どの病院でもすぐに始められるように

手間はかかりますが、ヘッドバンドやクッションを写真のような工程で、一度すべて分解し、組み立て済みの状態にしてからケースに収納して発送しています。こうすることで、忙しい医療スタッフが複雑な組み立てをしなくて済むように配慮しています。

「アルコールふき取りができて、顔も痛くない！」という状態で配布することで、患者さんが、少しでも快適に、かつ安心してメタバースの世界に入れるように工夫しています。