【開催のご報告】
2024年11月19日、エッフェル塔の第一展望台salon Gustave Eiffel において、2018年以来となる第2回茶会を開催しました。

東京タワー65周年エッフェル塔130周年、そしてフランス最後の国王ルイ・フィリップ1世生誕250年にあたり、その記念として開催をいたしました。

駐ユネスコ日本政府代表部より加納大使ご夫妻、
駐仏ギニア大使、
在フランス日本大使館より山谷公使ご夫妻、
フランス最大の城館・フォンテーヌブロー城のラボーデッテ総裁、メニーオロン同副館長、
パリ日本文化会館の鈴木館長ご夫妻、
パリ国際大学日本館の金谷館長、
同カナダ館長、
また、ルーブル美術館、国立ギメ東洋美術館、セーブル美術館、国立装飾美術館を始めとするパリを代表する美術館の幹部の方々にもご来訪いただき、華やかに開催をさせていただきました。
今回の開催は、単なる日本とフランスの歴史や文化を祝うための企画ではありません。

2018年に開催し、フランスの人々の心に強く刻んだ日本の伝統文化の美と工芸品を用いた茶会を再演することによって、その時の記憶を蘇らせ、改めて日本の伝統工芸の美しさと素晴らしさを見知っていただくところに意図がありました。
その狙いが当たったかどうかは分かりませんが、日本の工芸品の美しさを感じてもらえたらありがたいです。

終戦直後に茶道具一式を携え、海の向こうに渡られて茶道を紹介された、裏千家の
鵬雲斎大宗匠様がこの道を最初に切り拓かれて80年近く。海外の方々に茶道の美しさや本来のあり方を知っていただくきっかけとなられた事は、その後塵を拝する末端の茶道人として、これは永久のお手本です。

幸いにフランスと言う国は、他の諸外国に比べて抹茶に対する意識が高い国です。その背景には、在外にありながら茶道の布教(=宗教的意味ではありません)に努めてこられた多くの先生方のお力である事は言うまでもありませんが、その高い意識であれば、
その抹茶を用いて、
抹茶を飲むための伝統工芸品を見て頂き、
その作家さんの生の声を聞いていただく。
そしてその茶碗を使ってお茶をいただく。
これは貴重な茶道具や室礼を作って開く日本国内のお茶会とは異なる、特別な経験になっていただくものと企図しました。

もちろん、こうしたお茶会も素晴らしいことですが、初めて茶道に触れる方にとっては難しい世界にも感じられます。

開催にあたっては、
国王の玄孫にあたるオルレアン家・ジャン4世殿下より書簡を、出国中の下川駐仏大使の代理として山谷公使にメッセージを代読賜り、エッフェル塔のブランコ=ルイボ社長、東京タワー前田社長からもお祝いの言葉を賜りました。また、前文部科学大臣の盛山正仁様、エッフェル家のサヴァン&ユキコ夫妻より図録への巻頭言を賜りました。

一方で、今回の茶会は、茶道人生30年弱の間で最も産みの苦しみを持った開催となりました。日仏で異なる様々な問題やその対策、またフランス企業との交渉は多難を極め、グルノーブル大学や日本大使館の皆様、古い友人のご一家、そしてエッフェル家のご支援までいただく結果となりました。

また、德川ミュージアム様、東京大神宮様、太田胃酸様、三井不動産様、竹中工務店様、備前市様、君津市様、そして、クラウドファンディングの皆様他、多くのご支援をいただきました。

これよりクラウドファンディングにご支援いただいた皆様へのリターンの作業を開始して参ります。お手元に届くまでには少々お時間をいただきますが、引き続きよろしくお願い申し上げます。
ここに記し、心から御礼申し上げます。
日仏茶道交流会
代表理事 森宗勇


















