クラウドファンディング公開となりました

本日10時より、TOBE collectiveメンバーによるクラウドファンディングが立ち上がりました

初日に早速のご支援をいただき、ありがとうございます

いろいろな方から応援メッセージもいただいており、順番にご紹介させていただきます

「応援コメント」

松山大学名誉教授　鈴木　茂　様

専門：財政学・地域経済学

ロンドン・デザインフェア参加を応援する

 　砥部焼きは約250年の歴史を持ち、地元産の陶石を原料としてロクロ成型・手書きを中心とする手仕事で作られる陶磁器であり、国の「伝統工芸品」に指定されている。産地としての砥部は有田・瀬戸等と比べて小さな産地であるが、戦前は東南アジアへ「伊予ボール」の名前で輸出されていた。しかし、戦後、海外輸出の道が絶え、他産地が機械成型・転写技術の導入等によって量産化進めたのに対して、砥部は近代化できず、厳しい状況にあった。そうした時、「用の美」を唱える民芸運動家の柳宗悦やイギリスの陶芸家バーナード・リーチらが「手仕事」の意義を認め、大産地で主流となりつつあった機械成型・転写技術による量産化ではなく、「手仕事」が継続されることになった。工藤省治が考案した唐草模様に代表される白磁に呉須で描かれた素朴なデザインの砥部焼は、クラフトブームもあり、多くの愛好家を獲得した。しかし、近年、人々の生活習慣や住宅事情の変化等に直面して砥部焼産業は厳しい状況にあり、伝統を守りつつ新しいニーズや感性にマッチした製品の開発を求められている。

６人のメンバーからなるTOBE collectiveは、2019～21年にイギリスの陶芸家を招いて実施された砥部焼海外交流プロジェクトを契機に結成された若い陶工のグループである。この度、９月にロンドンで開催されるデザインフェスティバルに作品を出品し、世界の舞台で評価を得ようと意気込んでいる。

このデザインフェスは、ロンドンにおいて2003年から開始された商業デザイン・イベントであり、世界のデザイン首都を目指すロンドンにおける最も重要な文化イベントとしての地位を獲得している。コロナ前の2019年には、2万人以上の建築家、インテリア・デザイナー、マスコミ、インフルエンサー、デザイナー等を含め、75ヶ国から60万人もの人々が訪れた。これからの砥部焼を担う若い陶工達の取組が国際舞台でどう評価されるか、期待している。