私はど根性運転手のサッちゃんです。

　私は、ど根性運転手の『サッちゃん』と夜ばれています。飯塚祥子と申します。何故そのように呼ばれることになったのかをお話しします。

　2年間の事前打ち合わせ（旅行計画について）では、男性陣が運転手、女性陣は食糧調達、炊事・会計などと大まかな役割分担を決めました。そして私は運転手の補助という役割でした。というのは、ハワイのマウイ島やハワイ島での個人旅行の際にレンタカーを借りて自分で運転したことがあり、車の運転は好きな事でした。日本の免許証・アメリカでの許可証（DLT)も用意してありましたが、心中ではアメリカ本土で女の私がキャンピングカーを運転することはないだろうと思っていました。だって、大型バスサイズですよ!!!

　アメリカに着き、マイアミで観光し、寝台列車でニューヨークに行き着いて、大都会の観光にキョロキョロと目を見開き、この間の5日間の旅程を大いに楽しみました。いよいよ明日からのキャンピングカーの旅が始まると思いきや、突然私に運転手の役割が回ってきたのです。

　えええっ⁉  どうして❓？　当初予定した男性が運転できないことになってしまいました。ここで私がダメと言ってしまったら1号車にはリーダー一人しかドライバーが居なくなってしまいます。9人のツアー故に、キャンピングカーを2台レンタルしています。交代ドライバーが必要なので、少なくとも一台につき二人のドライバーが必須です。女の細腕とはいえ、こうなったら覚悟を決めるしかありません。火事場の馬鹿力？ 背水の陣❓ 何と運転交代直後のニューヨークの夕暮れ時、見たこともないほどの大渋滞にいきなり飛び込まされ、弱気になったら車線のキープすらままならない状況に放り込まれてしまいました。地獄の試練でした。そう、必死という言葉がまさに当てはまりますが、とにかく必死に運転して、先行するもう一台を見失わないようにしただけの記憶しかありません。頭の中は、真っ白でした。

　その後のハイウェイでは片側4車線、5車線、6車線もの大型道路、山道、断崖絶壁の海側の車線、悪路、みぞれ交じりの悪天候などいろいろありました。胸がキューンと縮みそうな思いで運転してきましたが、辿り着いた景勝地では雄大な景色が私を感動させてくれ、思わず和むことが出来ました。

　走行距離およそ11,300㎞超。遂に35日間の安全運転で無事に完走することが出来ました。振り返れば、上げ膳・据え膳の旅行ではなく、地に足の着いた私たちの作り上げた想い出の沢山詰まった42泊44日間でした。

　今回の私たちシニア世代の旅行記を皆様のお手元にお届けしたく、そのために皆様のご支援を切に希望します。もう少しで、目標額達成です。

　好奇心が少しでもあれば、生涯の大旅行に出かけることが出来ますよ。さあ、一歩を踏み出しましょう。私たちと共に。

旅行メンバー運転手　飯塚祥子