学校の火災で多くの備品と教室を失いましたが、なによりみんなが涙したことはこの火事で大事な仲間を1人失なったことです。彼の名はオケッチ。

大工や電気の職人で、音楽家でもありピアノを弾き歌を歌うという天才で子どもたちにも音楽を教えてくれていました。学校の校舎はこれまですべてオケッチが作ってきてくれました。今年のはじめから建設を行っていた、一階が障害児の特別学級になる新校舎は石造りの建物で、火事とは反対方向の敷地の奥にあります。火事の2日前、オケッチはその2階の電気の配線を終え、遠く離れた位置にある作業所からすべての物品を運び出し、石造りの校舎のほうに移動させてくれていたそうです。それによって、私たちの大切なミシンなどの機材が救われました。これを虫の知らせというのでしょうか。

 


火事の最中、オケッチは子どもたちの命と多くの物品を守るため、自ら誰よりも前に出て救出活動にすべてを注ぎました。そして最後は、息ができない、と言いながら、数歩歩いて、そして崩れ落ちるようにして倒れたそうです。そのまま息を引き取りました。
子どもたちと楽しそうにピアノを弾きながら歌うオケッチ、家具をつくりながら「もうすぐできますよ!」とうれしそうにするオケッチ、口数は多くないけどいつも笑顔で穏やかでした。あなたによって生かされた子どもたちがこれからあなたの分まで一生懸命生きて行きます。あなたのような正義感の強い、一生懸命な大人に慣れるように。そして私たちも。天国でピアノを弾きながら僕らを見守っていてください。オケッチありがとう。

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