過去の記事では、「スーパーフード」と呼ばれるスピルリナの栄養効果について紹介してきました。

 

しかし、スピルリナがもたらす栄養効果は人体だけにはとどまりません。

肥料や飼料として利用することで動物や植物の栄養状態を改善し、農業や畜産業分野での生産性向上に資する可能性も指摘されています。

今回は、スピルリナの農業と畜産業での利用可能性について発表されている研究をご紹介したいと思います。

 

1.小麦の発芽と成長に与える影響

 

ミャンマーのマンダレー大学では、スピルリナでつくられたバイオ肥料が小麦の

①発芽、

②成長、

③作物の特性、

そして④栄養価に及ぼす影響

について研究をしました 。

 

スピルリナ入りのバイオ肥料に浸した種子と、スピルリナが入らない統制群を比較したところ、その全てにおいてスピルリナによる促進効果が認められたと報告しています[Nu Nu Yee et al. 2012]。

 

2.飼料としてのスピルリナ

スピルリナ入りの飼料は鶏、豚、牛などの畜産にいくつもの好影響を有することが様々な研究で証明されています。

 

例えば、鶏の個体の成長だけではなく、免疫力の向上や、卵のコレステロール値を下げ、卵黄カロテノイドとω-3脂肪酸含有量を増やすなど、商品価値を向上させる効果を有することが証明されています[Sujatha et al. 2011]。

 

豚や猪については、スピルリナがその成長、そして繁殖活動に好影響をもたらすことを示す調査結果が多く発表されています[Hugh et al. 1985] 。

 

牛についても、スピルリナ入りの飼料の個体を肥えさせる効果、そして牛乳の搾乳量を増加させるという研究結果が発表されています。また、牛乳の品質に係わる体細胞数、飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸のレベルについてもポジティブな影響をもたらすことが認められています[Kulpys et al. 2009] 。

 

動物や穀物も「健康」にすることで、農業・畜産の生産性を向上させる可能性を秘めたスピルリナ。

 

まさに「奇跡」の藻と言うにふさわしい存在です。

 

世界人口の急成長に伴う将来の食糧不足への懸念から、農業分野での生産性向上が叫ばれる昨今。スピルリナは、貧困問題だけではなく食糧問題解決のカギとなるかもしれません。

 

私達は、栄養問題の解決に加え、半数以上の人々が従事する農業分野の付加価値、生産性を高めることも視野に入れ、このスピルリナプロジェクトを進めています。 

 

期間限定のこのクラウドファンディングも折り返しを迎えました。最後まで挑戦し続けて行きますので、是非とも御支援・ご協力を宜しくお願い致します。

 

(参考文献)

Nu Nu Yee, Soe Myint Aye and Thi Thi Htum (2012). Effect of Spirulina on Germination, Growth, Yield and Nutritional Value of Wheat. The Government of The Republic of the Union of Myanmar Ministry of Education (Universities Research Journal) 37-55

 

Sujatha, T.; Narahari, D., (2011). Effect of designer diets on egg yolk composition of ‘White Leghorn’ hens. Journal of Food Science and Technology 48, 494-497

 

Hugh, W.I.; Dominy, W.; Duerr, E., (1985). Evaluation of dehydrate Spirulina (Spirulina platensis) as a protein replacement in swine starter diets. Honolulu.

 

Kulpys, J.; Paulauskas, E.; Pilipavicius, V.; Stankevicius, R., (2009). Influence of cyanobacteria Arthrospira (Spirulina) platensis biomass additive towards the body condition of lactation cows and biochemical milk indexes. Agronomy Research 7, 823-835

 

 

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