マイケルの目

マイケルは高齢の柴犬です。
放浪しているところを保護されましたが、飼い主が名乗り出ることはなく、今年の９月に行政施設からマイケルを受け入れました。

マイケルは、ほとんど目が見えていません。
嗅覚と聴覚はわずかに機能しているようですが、何より認知症がかなり進行しており、人に甘えることは一切ありません。触れられると驚いて逃げようとし、起きているあいだは決まった範囲をぐるぐると歩き続け、しばしば物にぶつかってしまいます。

病院で詳しい検査を受けたところ、肝臓には9cmほどの腫瘍が見つかり、少量の腹水、そして腎不全も抱えていることが分かりました。

1か月ほど前から両目が開かなくなり、抗菌剤の点眼薬では改善が見られず、もう良くならないのでは…と覚悟しかけていました。
しかし、次に処方されたステロイド入りの点眼薬がよく効き、マイケルは再びクリクリとした目を開けてくれるようになりました。

認知症のため、自分の排泄物を踏んでしまうことも多く、介護は決して簡単ではありません。しかし、介護犬用の新しいオムツカバーに出会ってからは、お世話がぐっと楽になりました。

高齢の犬や猫は、一般家庭への譲渡が難しく、殺処分対象になってしまうことが少なくありません。
私たちにも受け入れられる数には限りがありますが、縁あって出会ったマイケルには、少しでも穏やかで、苦痛の少ない時間を長く過ごしてほしいと願っています。

マイケルが残された日々を安心して過ごせるよう、どうかご支援をいただけますと幸いです。