【作品】「青砥酸素工業所」の記憶を青写真にしています。

戦後間も無く祖父が興した「（有）青砥酸素工業所」。金属の溶接、加工を中心に下町町工場の活気ある製造業を営んでいました。その後父が事業を継ぎましたが、約5年程前に大きな病気を患い、継続が難しくなりました。一時代の役割を終えた場所は長く放置されていましたが、この度一念発起し、祖父に習い、「青砥青写真研究所」とこの場所に名前をつけ、工場の跡地を活用しています。祖父は今年96歳になります。

工場には当時使っていた道具がたくさん残っていて、これら一つひとつを青写真にしています。道具は持ち手の部分に加工されていて使いやすく工夫されていたりして仕事道具もつくっていた様子が感じられます。その形を影で見ながらゆっくり太陽光で焼きつく時間を過ごしている時間がそこに生まれていて幸せな気持ちになります。いつかこのシリーズも見せられる機会ができたらいいな。