
支援総額
目標金額 11,000,000円
- 支援者
- 251人
- 募集終了日
- 2023年11月30日

令和6年豪雨で倒壊した山形県酒田市 御瀧神社|修繕と復興にご支援を
#地域文化
- 現在
- 13,855,000円
- 支援者
- 471人
- 残り
- 11日

両面宿儺と円空ゆかりの飛騨千光寺|県指定文化財・桜の襖絵を未来へ

#地域文化
- 現在
- 6,895,000円
- 支援者
- 157人
- 残り
- 7日

夜の世界で孤立・困窮している女性たちに、必要な支援を届けたい

#医療・福祉
- 総計
- 176人

弘法大師空海が祈った北斗七星巡礼地、星塚参道整備へご支援を|観心寺
#観光
- 現在
- 12,130,000円
- 支援者
- 164人
- 残り
- 36日

平家物語ゆかりの寺|京都東山 長楽寺|茶室「折々庵」修繕にご支援を

#地域文化
- 現在
- 5,265,000円
- 支援者
- 181人
- 残り
- 11日

心華寺金港辯財天|不滅の法灯を後世に。観音堂改修で「法灯堂」建立へ
#地域文化
- 現在
- 3,875,000円
- 支援者
- 82人
- 残り
- 11日

菅原道真公を生前より祀る「生身天満宮」|令和の大修復事業へご支援を

#地域文化
- 現在
- 3,795,000円
- 支援者
- 241人
- 残り
- 5日
プロジェクト本文
高龍寺のクラウドファンディング「道指定文化財・蠣崎波響『釈迦涅槃図』を120年ぶりに修復し未来へ!」は、当初の目標である1,100万円を大きく超え、11月20日にネクストゴールに設定した1,500万円にも到達することができました。皆様の御支援ご協力に心より御礼申し上げます。
修復に必要とされる費用の大部分は皆様の御支援でまかなう目途がつきました。余剰金が出た場合、次の使途に活用させていただきます。
・涅槃図掲示用緞帳ウインチの設置
・描かれた頃の彩色を復元したレプリカを作成
希望には上がっていたものの実現の目途がつかなかったこれらのことへの使途を検討しています。
数ヶ月前には、このような御礼を書くことができる日が来ようとは思ってもおりませんでした。改めて、まことにありがとうございました。
【総支援者数 1,634名】
※システム上での支援者人数は、直接お預かりしたご支援を人数どおり反映ができず、実際の人数と異なります。そのため、実際の支援者様の総数をこちらに表示しております。多くの皆さまからのご支援に、心から御礼を申し上げます。
『釈迦涅槃図』修復を手掛ける先生に
インタビューをしました

曹洞宗の寺院、高龍寺。
過去に幾度となく火災に巻き込まれましたが、
奇跡的に火災を逃れ、
現代まで寺宝として受けつがれている
美術品もあります。
その中の代表的なものが
北海道指定文化財
蠣崎波響筆『釈迦涅槃図』です。
私たちはこの『釈迦涅槃図』を未来に残すため、
初めてクラウドファンディングに挑戦いたします。
『釈迦涅槃図』は美術品であると同時に、
その前で手を合わせていただくことを願って
奉納された「ほとけさま」 です。
これまでも多くの方にお参りいただき、
当山だけの宝ではなく、
地域の宝、地域を越えた宝となっています。
しかし、長い歴史により経年劣化が激しく、
亀裂やカビ、台紙の剥がれが目立ちます。
この先の未来に『釈迦涅槃図』を残していくためには、
今こそ修復が必要です。
今回の修復によって、
次の100年へこの絵を残すことが できます。
どうか温かいご支援をお願いいたします。
高龍寺は、北海道函館市に位置する、1633(寛永10)年に創建されました。約400年という、函館で一番古い歴史を持つ曹洞宗の寺院です。
もともとは松前の法源寺というお寺の末寺として建立されましたが、函館が1853(嘉永6年)年に開港されて国際都市となっていく過程で、高龍寺も函館と共に発展していくこととなります。
函館を訪れたペリー提督はその著書の中で
「港に沿って延びている本通りの近くに、著しく成長したヤナギやモミの木陰の美しき構内に高龍寺すなわち高き龍王の寺 HIGH DRAGON TEMPLEがある」
と紹介しています。
高龍寺は幕末から明治にかけて、ロシア領事一行の仮止宿所や箱館病院の分院としての役割を担って函館と共に成長していきました。特に戊辰戦争時、高松凌雲による函館病院の活動は、敵味方の区別なく傷病者を治療する日本の赤十字活動のさきがけと言われています。
その後戊辰戦争の戦火に巻き込まれたのちに伽藍を再建、明治後期には現在の威容を誇る七堂伽藍が完成いたしました。
明治時代は、北海道の開拓に伴って各宗派が積極的に北海道開教を推し進めた時代。曹洞宗においても例外ではなく、本山管長や貫首が道内に布教教化に度々訪れることになります。その際は必ず北海道の表玄関函館に立地する高龍寺で旅装を解かれ、そののち道内各地に布教に赴くのが常でした。
この結果高龍寺は北海道における曹洞宗の開教拠点、布教拠点となっていきます。 高龍寺自身も積極的に布教教化に努め、現在は道内各地に41の末寺を持ち、道内曹洞宗寺院のおよそ3分の1にあたる180ヶ寺あまりが高龍寺の流れを汲んでいます。
地元函館との結びつきも強く、社会福祉法人函館厚生院(現在の函館中央病院、五稜郭病院など)や更生保護法人函館創生会(更生保護施設を運営)など、現在まで100年以上続く函館の各団体の設立者の一員ともなっております。
現在も函館で一番歴史のあるお寺として、朝な夕なに鐘の音を響かせ、檀信徒のみならず市民の皆様に親しまれるお寺を目指して布教教化を続けております。
国の登録有形文化財に指定
比較的歴史の浅い北海道では高龍寺のような本格的七堂伽藍は珍しく、平成24年2月には、高龍寺境内建物のうち、本堂、開山堂、山門及び袖塀、防火塀、金毘羅堂、水盤舎、鐘楼、宝蔵、位牌堂、土塀の10件が国の登録有形文化財に指定されました。
高龍寺は、この度初めてクラウドファンディングに挑戦します。皆様からいただいたご支援金は、北海道指定文化財・蠣崎波響筆『釈迦涅槃図』を未来に残すために活用いたします。
『釈迦涅槃図』は美術品であると同時に、もともとは「涅槃会」(お釈迦様の祥月命日の法要)の際に掛けてその前で手を合わせていただくことを願って奉納された「ほとけさま」です。これまでも多くの方にお参りいただき、高龍寺だけの宝ではなく、地域の宝、地域を越えた宝となっています。
しかし、200年という長い歴史による経年劣化が激しく、亀裂やカビ、台紙の剥がれが目立ちます。この先の未来に『釈迦涅槃図』を残していくためには、今こそ修復が必要です。
蠣崎波響(1764-1826)
松前藩の家老にして画家。松前藩13代藩主松前道広の異母弟にあたります。幼い頃から絵を好み、10代のころ江戸で南蘋派の画風を学んだ彼の名を一気に高めたのは、25歳の時に描いた「夷酋列像」でした。1789年のクナシリ・メナシの戦い(寛政蝦夷蜂起)で松前藩に協力したアイヌの酋長を描いたこの絵は京都で話題となり、最終的には光格天皇の目に留まるところとなり、絵師波響の名を一気に高めます。その後波響は円山応挙の弟子となり、円山派の技法に精通し、人は彼を「松前応挙」と呼びました。
1807年、幕府は蝦夷地を直轄とし、松前藩は陸奥国伊達郡梁川藩(現在の福島県伊達市)に移ることとなります。波響をはじめ松前藩の皆は旧領復帰の運動を行うことになりますが、この時に波響の描いた絵も大きな役割を果たすことになります。
クラウドファンディング概要
●目標金額:1,100万円
●資金使途:蠣崎波響筆『釈迦涅槃図』の修復にかかる費用の一部として/クラウドファンディング手数料
●修理費用総額:約1,500万円
(必要な金額との差額は自己資金によって補い実施いたします。)
●修復予定時期:2024年(令和6)1月~2025年(令和7)4月
●修復仕様の内容: カビの滅菌、クリーニング/修復前の記録の作成/修復全般・表装新規/軸先交換/箱新規作成/次回修復のための記録データ作成 等
※本プロジェクトはAll or Nothing方式です。目標金額に1円でも満たなかった場合、ご支援者様に全額返金となります。
縦およそ3メートル、横およそ1.4メートルの双幅(計2.8メートル)という大作で、波響の作品の中でも最大級のものの一つです。波響が48歳の時、1811(文化8)年に描かれました。
お釈迦様が菩提樹の下でまさに亡くなろうとしている時、弟子をはじめ多くの生き物までもがその別れを惜しんで集まり悲しむ場面を描いています。
絵の中には、高龍寺11世住職禅海上人のために描いたという記載があります。禅海上人の求めに応じたのに加え、復領(松前復帰)活動への協力をお願いする意味もあったのではないかと伝えられています。
芸術的価値
①伝統的な構図に加えられたアレンジ
通常の『釈迦涅槃図』ではお釈迦様のまわりの沙羅双樹の木は8本であるところ、波響は11本にするなど、多くの画家によって確立されていた伝統的な涅槃図の構図に波響なりのアレンジが加えられています。
縦に伸びる木が沙羅双樹
②細かな書き込み
波響が得意としていた円山派の花鳥画技法をふんだんに使い、一番小さな物は大きさ数ミリのホタルまで描き込むという念の入れようです。お釈迦様の袈裟の模様も大変美しいものであり、波響の最高傑作の一つとされています。
高龍寺では、涅槃会法要である4月15日に合わせ、毎年4月1日から15日まで無料で一般公開することで広く皆様にこの傑作をご覧いただき、お参りをいただいております。
3メートルの絵の中に数mmのホタルが
高龍寺には他にも、蠣崎波響の作品が3点4幅収蔵されております。そのどれもが、高龍寺のみならず、この地域の貴重な美術品。折に触れて一般公開し、適宜修復を行ってきました。この『釈迦涅槃図』以外の蠣崎波響作品は、修復計画を立ててこつこつと修復し、独力にて概ね修復保全を完了しております。
左から、鶴亀図(2017年修復完了)四時競色図(2021年修復完了)羅漢図(2020年修復完了)
しかしながら『釈迦涅槃図』だけは、二つの点から今まで修復が困難でした。
一つは、その大きさ。上でも述べたとおり、我々の背丈を優に超える大きさの掛け軸です。その大きさから修復費用も莫大なものとなり、なかなか修復に踏み切れずにいました。
そしてもう一つは、傷みの激しさです。これは、お寺にとっての涅槃図の役割と関係しています。
この『釈迦涅槃図』は、美術品であると同時にお寺にとっては「ほとけさま」です。あくまで、「檀信徒の皆様にお参りしていただく」「その前で手を合わせていただく」ことを願って奉納されたものです。ですから、毎年欠かさず涅槃会の際には掛けられ、その前で僧侶が読経し、礼拝をし、お檀家さんが焼香してきました。
そのため、一般的な美術品に比べ痛みが激しく、収蔵も十数年前までは明治時代建立の土蔵であったこともあり、カビや剥落、シミなどが目立つようになっていました。向かって左側の掛け軸の方が痛みが激しいのは、その昔、お釈迦様が描かれている方だけが簡易的に掛けられていた時代があったことを示唆しています。
傷みが見られる箇所
亀裂やカビ、台紙の剥がれ等、100年間拝まれ続けた事による傷みは思いのほか進んでいます。絵の現状をご覧いただいた表具師の方は、「よくこの状態で今までもっていたものだ」とおっしゃいました。何としてでもこのタイミングで修復が必要な状況です。
記録に残る修復は1902(明治35)年。それ以来120年あまりの間修復に手をつけることができず、修復の緊急性は函館市のみならず、北海道や国からも言われ続けているものの、以上二つの理由からなかなか実現には至りませんでした。お寺単独では修復は難しく、自治体からの助成金も財政的な問題でままならない。市や道の担当者と共に頭を悩ませていたところです。
箱にある修復記録。およそ120年前、1902年のことです
もともとこの『釈迦涅槃図』を当山が収蔵していることは広く知られていました。
これまでも各報道機関様の取材をはじめ、公立はこだて未来大学川嶋稔夫教授によるミュージアムIT事業への協力、道立函館美術館様とのコラボによる「波響ぐるっと4館ツアー」への協力(ツアーにあわせた収蔵全作品の特別展示)など、お寺を越えた函館の宝として様々な場所で市民の皆様にご覧いただく機会がありました。毎年多くの方々に涅槃図へのご参拝をいただいております。ご鑑賞いただいた方々から「来て良かった」「また見に来たい」「今年も来た」とのお声を多くいただきます。
一般公開時には多くの人が参拝、鑑賞に訪れます
しかし、文化財指定を受けてはいるものの、保存に向けた助成金、補助金をいただいているわけではありません。涅槃図の説明をし、皆様とお話をする時、修復保全の必要性の話になると「修復する時は少しでも協力させて下さい」「皆に広く協力を仰いで修復をしましょうよ」との声を多くいただきました。この声はお檀家さんのみならず、地域の方々、また、観光客の方々からも届いています。
この声が、クラウドファンディングへの挑戦を後押ししてくれました。
この涅槃図はお寺だけの宝ではなく、地域の宝、地域を越えた宝である。修復の必要性の高さと実現可能性の低さの板挟みで途方に暮れていた私たちに、その事実をあらためて教えてくれた声でした。このお釈迦様が、我々が思っているよりもずっとずっと「みなのほとけ」であるということを気付かせてくれた声でした。
我々も「この絵を次代に残さなければ」との思いのみで動き出したプロジェクト、パソコンやデジタルが得意なわけでは決してありません。クラウドファンディングの概要すら満足に理解できていない状況のなかで、地域の方々やREADYFOR株式会社様の協力のもと理解を深めていきました。幸いに大泉潤函館市長をはじめ、多くの方々から応援の声をいただき、決心がつきました。そのたくさんの声と我々の思い、皆の熱意を一つにして、この絵を未来へと運んでいきたいと考えております。
もう一つ、我々には思いがあります。
こういった、時代の流れと共に新しいことに挑戦する姿を公開していくことは、若い世代やこれまでお寺と縁遠かった方々にお寺へ親しみを持っていただくよい機会ではないかと考えております。
これまで高龍寺は、その歴史と伝統から、敷居が高いと言われ続けてきました。高龍寺ではその敷居を低くし、お寺に親しみと気軽さを持っていただこうと、様々な催し(ヨガ、写経、てらこや活動、布教部パネル展示、悩み相談など)を行っておりますが、このクラウドファンディングも同じく、絵を通して「お寺に親しみを持ってもらうための一歩」であると考えております。
このプロジェクトを通じて「このお寺にこんな絵がある」ということを知った皆様がある日ふらっと、修復完了した涅槃図を見にお越しになる時。
あるいは、涅槃図を見に来られた方の口から
「あぁ、これが “あのときの” 涅槃図かぁ」
という言葉を聞けた時。
その時こそ、高龍寺の敷居がまたひとつ低くなった瞬間であり、「みなのほとけ」の裾野がまた一つ広くなった瞬間であります。お寺としてこれほど嬉しいことはありません。そんな未来を目指すことも、今回のクラウドファンディングには込められています。
この『釈迦涅槃図』を波響が描いたのがおよそ200年前。多くの方の目に留まり、祈りをうけ、100年を経た1902(明治35)年、修復を受けて次の100年に備えました。
それから120年。この令和の時代に再び、修復のバトンが回ってきました。
時を経てこの絵は、祈りをうける「ほとけさま」の枠を越え、北海道と函館になくてはならない文化財となっていました。
この絵は早ければ2024(令和6)年の年明けから、修復作業に入ることとなります。修復にはおよそ1年強の時間がかかります。修復完了ののち再び皆様にご覧いただけるのは2025(令和7)年の春頃を予定しています。
今回のこの修復によって、私たちは次の100年もこの絵を残すことができます。未来へと手渡すことができます。もちろんこれからも、この絵を多くの人々にご覧いただき、お釈迦様に思いを馳せ、蠣崎波響に思いを馳せ、これまで数百年の北海道の歴史に思いを馳せていただきたく思っています。
住職 永井正人です。最後のこの場をお借りして、思うところをお話しさせていただきます。
私は先代から、幾度となく聞かされていた言葉があります。それは、
「お寺は、亡くなった人のため半分、生きている人のため半分」
という言葉です。
昔話を見ると、至る所でお寺が出てきます。困った話が出る度に
「よし、和尚さんのところに行ってみよう」
「よし、お寺で相談だ」……。
昔のお寺は確かに、亡くなった人と共に、そして生きている人と共にありました。
しかし、いつの間にか、お寺の敷居は高くなっていました。身内の不幸の時のみ繋がる、我々と縁遠い場所になっていました。
私は住職就任以来、高龍寺の僧侶20名に
「一人一人が今一度、その敷居をかんなで削ろう」
と声を掛けました。
そして皆がふらっと来られるお寺、生きている人にとって近しいお寺を目指してきました。究極的には「今月高龍寺は何をするのかな」とワクワクしてもらうのが目標です。
幸いに、今では多くの方々がお寺に法事葬儀以外で足を運んでくれます。高龍寺のすることを期待を持って見守ってくれます。亡くなった人を通しての関係だけではなく、元気でいながら高龍寺の活動を見守ってくれる方々、そのような方々とのつながりを増やし、「半分半分」の関係をしっかりと持つお寺になっていきたいと願っています。
そのために、変えるべき所は変え、残すべきところは残し、時代を超えて皆様に必要とされるお寺を目指していきたいのです。
仏教では、すべての存在は「因」と「縁」によって変化し続けると説きます。内部から変える要因が「因」、外部から変化させる働きかけが「縁」です。過去200年の間、この『釈迦涅槃図』はお寺と皆様をつなぐ大切な「ご縁」でありつづけてきました。そしてお寺も様々な皆様と共に変わり続けてきました。
今、このページを見て下さっている方々も、私たちにとっては大切なご縁です。私たちは皆様とのご縁でまた一つ、変わっていくことができます。
皆様とのご縁という大きな結びつきによって、是非このプロジェクトを成功させ、『釈迦涅槃図』を未来へ送る原動力としていきたく思っています。
そしてこのプロジェクトを通じてこのようなご縁をたくさん増やし、皆様に気軽に覗いてもらえるお寺、気軽に気に掛けてもらえるお寺になることができたら、 どんなに嬉しいことでしょう。
高龍寺は皆様にとってそのようなお寺でありたい。そう願い続けています。
大泉 潤 様(函館市長)
函館市は,豊かな食材・食文化とともに美しい夜景やレトロな街並みが人気を集めておりますが,世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産である大船遺跡・垣ノ島遺跡をはじめとして,開港を機に取り入れられた西洋文化の影響を受けた洋館や教会群,戦乱の幕末において歴史の舞台となった五稜郭跡など,多くの歴史文化遺産に彩られた街でもあります。 北海道指定有形文化財である,本作『釈迦涅槃図』もそのひとつであり,大画面に菩薩や鳥獣が写実的に書き込まれた描写が印象的なこの作品は,毎年4月の涅槃会に合わせて一般公開され,市民にも親しまれてきました。 来年,2024年は,作者である蠣崎波響の生誕260年にあたります。この記念すべき年に向けて,多くの方々からのご理解とご協力が得られ,本作をより良い状態で未来へと継承されますことをご祈念申し上げます。
函館市長 大泉 潤
川嶋 稔夫 様(公立はこだて未来大学名誉教授)
『釈迦涅槃図』は『夷酋列像』と並ぶ,蠣崎波響の名作で,高さ3メートルほどの二幅の掛け軸からなる大作です.2008年に,私は,この涅槃図の高精細デジタル画像撮影を行ないました.涅槃図には,弟子や仏神,出家者に加え,象や虎,様々な鳥,そして小さな虫にいたる世の中のあらゆるものたちが,釈迦を囲むようにして,その死を悼んでいる姿が描かれています.蠣崎波響は,限界を超えるような緻密さで,入滅の世界観を描き込めようとしたのではないでしょうか.すばらしい作品です.残念ながら,15年前の撮影の際に,すでに,全面には多くの黒いシミが見られ,あちこちに折れや切れも生じており,修復は避けられない状態でした. あれから15年が経ち,この間,『釈迦涅槃図』は,岡倉天心が創刊した創刊134年の美術雑誌『國華』にも掲載される栄誉を受けました.この作品は北海道の宝です.皆さんとともにこのプロジェクトを応援し,かならずや涅槃図の修復を実現したいと願っています.
プロフィール
2000年 公立はこだて未来大学教授として着任
2016~2023年 公立はこだて未来大学副学長
2023年 定年退職
井内 佳津恵 様(元・北海道立函館美術館学芸課長、美術評論家)
2016年4月、北海道立函館美術館に異動したばかりのある日、蠣崎波響《釈迦涅槃図》が公開されていることを知り、一人で初めて高龍寺様を訪れました。どなたもいらっしゃらない本堂で、ゆっくりと細部まで拝見させていただく至福のひと時を過ごしながら、公開をご存じない方々や、ご存じでもおひとりで来られるのをためらわれる方もいらっしゃるのではないだろうか、という思いがわきました。北海道立函館美術館にも波響作品がコレクションとしてあるので、同様にコレクションをお持ちの市立函館博物館さんや旧相馬邸さんとも連携して、高龍寺様の公開にあわせて作品鑑賞ツアーを組めば、より多くの方々に、地域の宝としての波響作品を知っていただけるのではないだろうか。このように考え、2017年から3年間、毎年4月の《釈迦涅槃図》公開に合わせて、約20名の参加者を引率して、函館美術館-市立函館博物館-旧相馬邸と市電で巡りながら、最後に高龍寺様で《釈迦涅槃図》を拝見するという「波響ぐるっと4館ツアー」というイベントを実施させていただきました。高龍寺様のお邪魔になりはしないだろうかという私の危惧をよそに、永井正人御住職は、この企画を「点を線に、線を面に広げていくもの」と肯定的に受け止めてくださり、さらには《釈迦涅槃図》以外にお寺でご所蔵の波響作品3点をサプライズ公開してくださるなど、惜しみない支援をくださいました。参加者の方々の感動と喜びがたいへん大きい事業となったことが、懐かしく思い起こされます。私自身にとりましても、教育事業を考えるうえで、美術館と市中の文化資産をつなぐという視点を学ばせていただく機会となりました。このたび、約120年ぶりに、高龍寺様が《釈迦涅槃図》の修復を計画されているとうかがいました。修復が実現し、今後も末永く、地域の宝として、一人でも多くの方にご覧いただけることを、心から願っております。
プロフィール
1962年 ニセコ町生まれ、仁木町で育つ。
1985年 北海道大学文学部文学科国語国文学専攻課程卒業。
2023年3月まで、学芸員として北海道立旭川美術館、北海道立近代美術館、北海道立文学館、北海道立函館美術館、北海道立釧路芸術館で勤務。
企画展に『日韓近代美術家のまなざし』(2015年)、著書に『田上義也と札幌モダン』(2002年、北海道新聞社)、共著に『黒田辰秋の世界 目利きとの邂逅』(2014年、世界文化社)。
現在、北海道立三岸好太郎美術館上席専門員。
ひのき屋 様(音楽バンド)
コロナの状況が落ち着いて、さぁそろそろ動きだそう!と思ったとき、真っ先に浮かんだのが高龍寺でした。高龍寺ならみんながのびのびと楽しめる!何よりあの住職さんなら大歓迎してくれるに違いない!そうして実現したのが2022年6月のひのき屋高龍寺ライブでした。まだコロナの動揺が完全に消えない中、たくさんの市民が足を運んでくれました。日頃から「ふらっと来られるお寺」を目指している高龍寺だからこそ実現出来たものと感謝しています。
北海道指定文化財『釈迦涅槃図』の修繕という、高龍寺の大きな挑戦の話を聞きました。いつもは応援していただいてばかりのひのき屋ですが、今回は微力ながら応援させていただきたいと思います。
私たちはとても微力です。でもその微力の偉大さは、多くの経験の中で強く感じて来ました。
このメッセージをご覧の皆さん。たくさんの微力を集結させて、高龍寺の大きな挑戦の後押しをしませんか?出来る範囲のご支援で構いません。微力と微力を積み重ねて、このプロジェクトが大成功したら素敵だなと思います。
〜ひのき屋一同〜
プロフィール
1998年、函館で結成。お祭り的な舞台演出でおとなと子どものこころをわしづかみにするトラベリングバンド。たいこ、ギター、篠笛、鍵盤ハーモニカ、ウッドベースに加え、海外で手に入れた楽器や手づくりの小物楽器などから繰り出されるインスト曲やノリのよい唄ものなど多彩なオリジナル曲で魅力いっぱいのライブが真骨頂。最近では世界各地のフォークダンス曲にも取り組み、会場が一体となって踊るなどお祭り感にますますみがきがかかっている。フランス、クロアチア、ブラジル、ギリシャなど海外公演も多数。地元函館では「はこだて国際民俗芸術祭」を発案企画して、北海道新聞「北のみらい奨励賞」を受賞した。
公式サイト
小林 昌道 様(大本山永平寺 監院)
髙龍寺「釈迦涅槃図」のクラウドファンディングを応援します
涅槃図は、お釈迦さまがお亡くなりになる時のお姿を描いたもので生の終わりと共にお釈迦さまの教えの永劫性を顕すものとされています。
この度、函館の名刹髙龍寺さまにおかれましてはできるだけ多くの皆さまにご協力いただき寺宝である北海道指定文化財「釈迦涅槃図」の修復を発願されました。
仏教は協調と平和の宗教であります。その教えを顕す「釈迦涅槃図」の修復がなされ、甦ったお釈迦さまのお姿により、困難な世にある私たちが照らされ生きる人々の灯となることを希わずにはおられません。
多くの皆さまのご支援をお願いいたします。
プロフィール
大本山 永平寺 2016〜 監院
学校法人 駒沢学園 理事
公立大学法人 福井県立大学 客員教授
山田圭寿(げんきファーム代表)
日頃より、函館てらこやの開催や、げんきファームのお惣菜販売で、高龍寺の皆様にはいつも大変お世話になっております元輝ふぁーむの山田と申します。
お寺でクラウドファウンディングに挑戦されると初めて聞いた時、「やっぱり高龍寺さんてすごい。」という、尊敬の念を抱きました。
新しい事への挑戦、古き良きものを守る心、そして何よりその柔軟な考えを持つ高龍寺さんの取り組む姿勢に感服しました。
クラウドファウンディングがスタートしてから、あっという間に目標額を達成されネクストゴールもまもなく達成となりそうです。
お寺は、人が集まる場所であり、高龍寺さんは人の縁を繋ぐ場所として、多くの人に愛される場所であるからこそ、多くの支援を受けられていると思います。
北海道指定文化財である釈迦涅槃図を実際に拝観させていただき、私は衝撃を受けました。なんとも表現し難いこの感情を、函館に住み、函館で仕事をし、函館市民の1人として、これからの世代のために残し、感じてもらうべき価値のあるものだと実感しております。
ぜひとも今回の修復に、多くの皆様のお力をお貸しいただき、これからも函館の宝として大切にしていきたいと思います。
プロフィール
Xアカウント(毎日更新):https://x.com/genkifarmer?s=20
函館市出身。公務員を経て「障がいを持つ子どもたちの受け入れや障がい者雇用などができる、受け皿になれる仕事を作りたい」と農業への転身を決意し、2013年に新規就農。主宰「げんきファーム」にて農業の6次産業化を進める傍ら、地元町会を通じた町おこしなど、地域活性に取り組む。現在、発案・発起人をつとめる市内各店舗に声を掛けた移動型商店街「函館マジックアワー商店街」が市内各地で好評を博し、また、高龍寺における「函館てらこや」副代表を務める。
留意事項
●本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、READYFOR利用規約の「命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」の項目をご確認ください。
●支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、新着情報やその他の広報活動でご紹介させていただく場合があります。
●プロジェクトが目標金額を超える資金が集まり、達成している場合はキャンセルできません。
●天災や社会情勢の変化により、中止・延期・プロジェクト/リターン内容の変更等が生じる可能性がございます。その場合、皆様からいただくご支援は中止・延期開催にかかる費用等にあてさせていただくこととし、ご支援の返金は行わない形とさせていただきますので、あらかじめご了承ください。
参照
※1:https://hakodate-kankou.com/spot/530/
※2:https://www.hakobura.jp/spots/520
- プロジェクト実行責任者:
- 永井正人(曹洞宗 国華山 高龍寺)
- プロジェクト実施完了日:
- 2025年4月30日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
国華山高龍寺が収蔵美術品「釈迦涅槃図」の修復保全を行う。集まった資金は「釈迦涅槃図」修復保全費用に充てる。
リスク&チャレンジ
- プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
- 必要金額と目標金額の差額は自己資金にて補充いたします
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
プロフィール
開創1633年、北海道・函館で最古の曹洞宗寺院です。 本堂、山門など、境内建造物の多くは国指定登録有形文化財。 様々なイベントを企画し、 「敷居の低いお寺」「気軽に来られるお寺」を目指して、 僧侶二十数名、日々努力しております。
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
リターン
5,000円+システム利用料

クラファン限定クリアファイルコース
●クラファン限定クリアファイルセット
A4・A5・B5サイズの各1枚ずつのセットです。
●お礼のメール
●髙龍寺公式HPに1年間ご芳名掲載 (希望制)
※写真はサンプル品になります。実物とは異なりますのでご了承下さい。
- 申込数
- 296
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年3月
10,000円+システム利用料

限定特別御朱印コース
●限定特別御朱印 (書置き)
当山の山門額、「守護龍」をモチーフにして、このクラウドファンディングのために当山の僧侶がデザインした限定御朱印です。
●お礼のメール
●髙龍寺公式HPに1年間ご芳名掲載 (希望制)
●クラファン限定クリアファイルセット
※写真はサンプル品になります。実物とは異なる場合がありますのでご了承下さい。
- 申込数
- 189
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年3月
5,000円+システム利用料

クラファン限定クリアファイルコース
●クラファン限定クリアファイルセット
A4・A5・B5サイズの各1枚ずつのセットです。
●お礼のメール
●髙龍寺公式HPに1年間ご芳名掲載 (希望制)
※写真はサンプル品になります。実物とは異なりますのでご了承下さい。
- 申込数
- 296
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年3月
10,000円+システム利用料

限定特別御朱印コース
●限定特別御朱印 (書置き)
当山の山門額、「守護龍」をモチーフにして、このクラウドファンディングのために当山の僧侶がデザインした限定御朱印です。
●お礼のメール
●髙龍寺公式HPに1年間ご芳名掲載 (希望制)
●クラファン限定クリアファイルセット
※写真はサンプル品になります。実物とは異なる場合がありますのでご了承下さい。
- 申込数
- 189
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年3月
プロフィール
開創1633年、北海道・函館で最古の曹洞宗寺院です。 本堂、山門など、境内建造物の多くは国指定登録有形文化財。 様々なイベントを企画し、 「敷居の低いお寺」「気軽に来られるお寺」を目指して、 僧侶二十数名、日々努力しております。