応援メッセージ（１２）川野雅恭さん

九州大学大学院工学府応用化学専攻　博士後期課程1年　川野雅恭 (2018年夏参加)

現地での生活を助けてくれて未だに連絡をくれるPAや、過去の絵画と全く同じ配置の建造物。

それぞれに顕著な特徴を有する幽玄なカレッジとすり減り大きくたわんだカレッジの木製階段。

綺麗に整備された芝生とそのうえでくつろぐ牛や、ケム川にかかる数学橋、そしてあの有名なニュートンのリンゴの木。

今振り返ると、この研修では、街に流れる歴史の息吹に触発され、心の底から勝手に湧き上がる形容しがたい感情に驚き、過去の偉人が尽力して築き守ってきた地域社会の有難さや今生かされていることに対する価値と責任を自覚することが出来たと思います。また、その感覚が今でも生きる原動力となっています。

徹底的な合理性と主観性の排除とが求められる現代において完全に抑制された人間性を呼び覚ますことが出来るこのプログラムは、僕の知る限り最も‟大学”的だと思います。

理想の将来を思い描き大学へ入学してくる未来の後輩たちにもこの感慨深さを味わってほしいです。

研修でのかけがえのない経験だけでなく、右文先生のこの研修に対する強い思いに感染した過去の参加者のメッセージやコメントもまた、この研修の偉大さを物語っています。

この研修の伝統の灯が絶えることがないよう強く願っています。