
支援総額
目標金額 15,000,000円
- 支援者
- 812人
- 募集終了日
- 2021年8月10日
工事新着情報第4回報告
◇クラウドファンディングリターン(返礼)の撮影会及び見学会未参加の方へ
皆様にご支援を頂き進めておりました修復工事も完成に迫りました。クラウドファンディングのリターン(返礼)の撮影会及び見学会は襖絵の納品が遅くなりましたので、6月中も開催日の設定を鯛よしと調整しております。追加する新たな予定日につきましては、近日中に対象者の皆様へお知らせしたいと思っております。
同じくリターン(返礼)の撮影会及び見学会は5月を中心に専用予約サイトにて募集しております。未だ撮影会及び見学会の予約をしていないご支援者の方は、お申し込みをお願い申し上げます。
◇プロジェクトの進捗についての報告
現在、1階桃山殿の模写修復した襖絵について表装をおこなっております。
表装は表具師の松岡表具店 松岡健一氏、松岡康夫氏の兄弟コンビで作業をしております。
兄弟だけあって息もぴったりに作業を順調よく行って頂いております。
表装の完成は今週末に。現地納品は4月30日を予定しております。

◇美術品監修と顔見せの間の修復について
さて今回の美術品修復報告については、美術品修復の監修と顔見せの間の修復に携わって頂きました北野吉彦氏についてレポートします。
北野吉彦 紹介
1960年大阪生まれ。1984年に大阪芸術大学美術科を卒業し、卒業後より油絵を主体に作品を制作している。現在は自身が経営するまるよし絵画教室で多くの生徒たちに絵画を教えている。
代表作は和歌山県立近代美術館に常設展示作品である「山並み–鮮光朱」1999年作(右下写真)などがある。

北野氏より、鯛よし百番の美術品監修と「顔見せの間」の作品の説明について下記の通り説明をいただいております。
「鯛よし百番修復プロジェクトを思い返して」
2021年夏、鯛よし百番修復プロジェクトのクラウドファンディングが行われ、8月初旬に目標額を大きく上回る支援を受け、 修復実施へと向かった。
古民家再生で活躍する六波羅雅一氏に誘われ、 美術品の修復監修を承り、2022年4月その完成を目の前に、修復計画にあれこれ試行錯誤したことを思い起こせば、感慨無量である。
沢山の修復が必要な箇所のうち、どの部分を優先すべきか?予算取りから可能な箇所を考え、依頼する適任作家を絞るなど、検討をおこない作家の選定をおこなった。作家には作品を修復制作する最低限の金額でしか提示出来なかったのは明白であった。しかし参加された作家はプロジェクトに対し非常に協力的であったため、出来上がってきた看板、欄間、懸魚、襖絵は未来に継承する上でとても素晴らしい出来栄えになったことから、創業当時の鯛よし百番の魅力を蘇らせたものになったと思われる。
◇桃山殿襖絵修復について
現地調査では、いろいろな修復方法の道を探った。損傷が酷く原画が欠損している部分が多く修復する手段を検討することは困難を極めた。関係者と相談をした結果、復元模写の方向で検討しその技量に見合った日本画家として日本画家の金山裕子氏より日展会員の青木秀明氏の紹介を受けた。青木氏は制作内容と予算の提示を理解し、承諾して下さり制作が始まった。欠損部分は、 残る資料や想定される題材や色彩を作家の経験と技により再現するという、難しい中で仕上げてもらい、残る原画部分も想定以上の手数が必要で時間がかかったが、非常に魅力的な絵に仕上がった。建具は元々あった枠を再利用した。
◇看板、欄間、懸魚の修復について 〜伝統工芸師、漆芸家による修復〜
この修復も、青木氏を紹介した金山裕子氏より紹介を受け、姫路在住の日本工芸会会員の江藤國雄氏に依頼する事になった。江藤氏は文化財修復を多数依頼されるほどの高い技能をお持ちで、これまでの作品から、修復に必要な木彫、漆芸、彩色にいたるまで全工程をお任せできる作家だった。
そのため作品の修復に対して信頼感があり、仕上がりも見事なものとなった。
◇顔見せの間の修復について
上記2点の方向性が決まる中、顔見せの間の襖絵について、六波羅氏と共にこのプロジェ
クトにおいて、新しい魅力を残したいという試みを思案模索しているとき、私からこんな事も出来るのではと、作品のイメージを提案した。六波羅氏はその作品イメージに興味を示してくれ、イメージの元となった和歌山県立近代美術館において1999年制作した壁画を現地まで赴き確認し、オーナーや監修の橋爪先生、プロジェクトのメンバーに対してこの新しい作品の魅力を説き、制作が進められた。
元々、百番を桃山風の装飾に、と精を出された菊池三郎氏の精神には、非日常的なイン
パクトをお客様に体感してもらおうと、あれこれ工夫されたと思われ、今回その精神を受け継ぐ形で「新しい桃山」を提示することができれば、ご来客の皆様に感動して頂くきっかけを与えられるのではないか?と試みたカタチがこの新たな「顔見せの間」となった。
日本の歴史的建造物と現代の美術をコラボレーションすることで、鯛よし百番にしか無い新しい感覚の空間が生まれた。
先に述べた、私の和歌山県立近代美術館での作品は、当時”南紀熊野体験博”関連企画として「熊野の音+熊野の色」と題された企画展の際、公開制作した作品で、「鮮光朱 - 山並み」という題名である。作品の特徴は一色で描かれた色面であるが、”塗り重ねる”のではなく”描き重ねる”という独特な技法により、表面に残る凹凸から、鑑賞者にそれぞれ想い想いにイメージが湧き上がり感じ想像を巡らせる、といったもので、 作品に応じて 描く題材が変わるので凹凸も作品により様々な表情となる。
今回、顔見せの間の作品では、
①元々あった襖絵の図柄をそのままの構図で引き継ぎ、描くところからスタートした。
②次に描き重ねたのは、古来から利用される建築工芸的な”三つ組手”という図柄を重ねた。
③顔見せの間正面に立った時、眺められるであろう生駒・葛城山系の稜線を想い描いた。
④自然物は、今も昔も変わらない”雨”を重ねた。
⑤全体をまとめる意味でも、そこに漂う空気(空間)を描いた。
じっくりとみているとそれらの題材が見え隠れし、まるでお料理の出し汁やスパイスの様に味わいを感じとれる。色彩の選択は、やはり安土桃山時代にちなみ、滋賀県に再建された安土城の朱の色を調色し作品の題名を「無題 - 安土城Red」とした。この作品の題名を無題にしたのは、人それぞれに感じとってもらいたいという想いを込めたためである。
玄関を通り、先ず顔見せの間に入った来客者がこの空間を鑑賞し、理解に困る姿も想像出来る。しかし、そこで深い精神的な非日常性を体感することになれば、 それこそがこの修復プロジェクトがなされたことによる、必要な ”新しい何か、、、” であろう。
今回実施されました、鯛よし百番修復プロジェクト、クラウドファンディング支援者の方々や、スタッフ関係者の皆様方にも ”納得のゆく内容” と、ご理解いただける事を願います。
この度は、このプロジェクトに関わらせて頂き、またと無い機会を頂き感謝いたします。
ありがとうございました。
2022年4月13日 鯛よし百番修復プロジェクト 美術品監修 北野吉彦

リターン
3,000円
【追加ご支援の方向け!】
ーーー
今までご支援くださった方向けに追加支援コースを作成しました!最後まで応援のほどなにとぞよろしくお願いいたします!(8/4追加)
ーーー
・お礼のメール
- 申込数
- 35
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年11月
10,000円

A|【記念品付き】スタンダード
●お礼のメール
●MICRO HERITAGEのホームページにお名前掲載(ご希望制)
●鯛よし百番オリジナル革製キーホルダー
●遊郭家・渡辺豪氏 撮り下ろし百番クラウドファンディング特製ポストカード
-今回のクラウドファンディングのために撮り下ろしたポストカード3点セット。桃山文化に憧れた百番のデコラティブな内外観を集めたデザイン。
※写真はキーホルダーのイメージです。
- 申込数
- 83
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年11月
3,000円
【追加ご支援の方向け!】
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今までご支援くださった方向けに追加支援コースを作成しました!最後まで応援のほどなにとぞよろしくお願いいたします!(8/4追加)
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・お礼のメール
- 申込数
- 35
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年11月
10,000円

A|【記念品付き】スタンダード
●お礼のメール
●MICRO HERITAGEのホームページにお名前掲載(ご希望制)
●鯛よし百番オリジナル革製キーホルダー
●遊郭家・渡辺豪氏 撮り下ろし百番クラウドファンディング特製ポストカード
-今回のクラウドファンディングのために撮り下ろしたポストカード3点セット。桃山文化に憧れた百番のデコラティブな内外観を集めたデザイン。
※写真はキーホルダーのイメージです。
- 申込数
- 83
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年11月

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