12/1のご報告：病室の壁を超えて、満天の星空と音楽を

「入院している病棟からでも、星空や音楽を楽しんで欲しい」と思い企画したVRプロジェクトが、12月1日に実施されました。初回となる今回は、四国・中国・中部・九州・関東・近畿の合計10施設をつなぎ、20名を超える、多くの子どもたちが参加してくれました。

今回、子どもたちにはVR空間での特別な2つの演目を体験してもらいました。

 ①『星空案内』 担当：天野ステラさん（VSP/天文仮想研究所）

NASAの公開データに基づくリアルな星空を展開した特別な空間で、現実のプラネタリウムでの体験学習環境をVRでの再現を目指しました。星空案内人のステラさんの解説により、子どもたちは季節折々で姿を変える美しい星々の物語を楽しみました。

 ②『星空音楽会』 担当：Ambientflow（K.ᴗ./くう さん）× アメミヤチカさん

「触れる」だけで誰でも演奏できる、参加・体験型の音楽あそび。 音楽教育/療法などの理論も踏襲したシステムにより、空間内のあらゆる音が調和します。くうさんのピアノとアメミヤチカさんの歌声に子どもたちが思い思いに音を重ね、その日、その時だけのハーモニーが生まれました。

【同じ時間を共有する、ということ】

全国の様々な施設で闘病する患者さんたちが、一つの空間に集まり、一緒に同じ星を見上げ、同じ時間を共有する。それは、物理的な距離を超えたとても貴重な会になりました。

事後のアンケートでは、回答してくれた参加者全員から「また開催してほしい」との嬉しい感想をいただくことができました。

【制作チームと、支えてくださった皆様へ】

本プロジェクトの裏側には、制作チームによる「環境制限」との戦いがありました。 医療従事者が利用しやすいプラットフォーム「cluster」を選定し、施設の通信環境でも安定して稼働すること。この厳しい条件をクリアするため、専門チームが結集しました。

• 演目・空間設計： 天野ステラ、Ambientflow

• MC・ボーカル・ガイド： アメミヤチカ

• 会場構築・ワールド制作： hk

• 音響エンジニアリング： SUSABI

• 映像記録： イナバモチ

会の実施には、本当に沢山の方々にご協力をいただきました。制作チーム、医療従事者の皆さまに深く感謝申し上げます。

また、クラウドファンディングで皆様からいただいたご支援が、こうした“病室の外へ広がる体験”を可能にしています。今回たくさんの笑顔が生まれたのは、想いを寄せてくださった皆さまのおかげです。本当にありがとうございます。

これからも、子どもたちが心から笑い、楽しみ、交流できる時間を届けてまいります。