国境の島 対馬。大量に漂着した漁具・漁網、プラごみを回収したい

国境の島 対馬。大量に漂着した漁具・漁網、プラごみを回収したい

支援総額

1,925,000

目標金額 1,500,000円

支援者
190人
募集終了日
2025年11月10日

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プロジェクト本文

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目標達成のご報告とネクストゴール設定について

 

皆さまの温かいご支援のおかげで、第一目標金額である 150万円 を達成することができました。
心より感謝申し上げます。

たくさんの応援とメッセージをいただき、私たちの活動に関心を寄せてくださった皆さまに、改めて深く御礼申し上げます。

そして、皆さまからの温かい応援に後押しされ ネクストゴール「200万円」 に挑戦することにいたしました。

 

ネクストゴールでいただいたご支援は、当初予定していた回収活動の規模を拡大し、より多くのプラスチックごみを回収するための費用として、 また、対馬の海洋環境を守るための調査・啓発活動をさらに充実させるために活用いたします。

なお、仮にネクストゴールの金額を達成できなかった場合でも、 ご支援いただいた資金の範囲内で予定している活動を実施させていただく予定です。

 

残りの期間も、「対馬の海の現状と、私たちにできること」をより多くの方に届けられるよう、最後まで全力で取り組んでまいります。

引き続き温かいご支援・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 

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 対馬の現状

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大量の漂着ごみが押し寄せる海岸

 

対馬は、国境に位置し、入り組んだ入り江が連なる美しい島です。

しかし、海流の影響で東アジアの国々から大量の漂着ごみが押し寄せます。漂着ごみは、発泡スチロールやプラスチック製のフロート、漁網やロープ類などのプラスチックごみがほとんどで、分解されることなく半永久的に海洋環境に留まります。

 

各地区の住民の皆さんによって回収活動も行われていますが、アクセス道路が無く人が近づけない海岸についてはほとんど手がつけられていません。どんな状況なのか、ほんの一部ですが、まず写真で紹介します。
 

層をなして堆積したプラスチックごみ(撮影:対馬佐保地区/OWS)

 

 

風によって涸れ谷の上まで吹き上げられた発泡スチロール(撮影:対馬佐保地区/OWS)

 


堆積したプラスチックごみは、放置すると紫外線や風、波の影響で砕け、マイクロプラスチックとなって回収が難しくなるばかりか、海洋全域に広がり、さまざまな影響をおよぼします。

 

 

マイクロプラスチック化したごみ

大きな発泡スチロールの下はマイクロプラスチック化した発泡スチロール細粒が堆積
(撮影:対馬佐保地区/OWS)

 

 

漁具・漁網などは、波浪などによって再び海に流出し、海の生き物を捕獲し続けたり、傷つけたりする危険があります。

それはゴーストフィッシングと呼ばれ、世界中で大きな問題となっています。

対馬の海でも人知れずこうした問題が起こっています。

 

 

塊になって漂流する漁具、漁網。漂流中も魚類をはじめ、ウミガメ、海鳥などに深刻な被害を与え続けます。(撮影:対馬志多浦地区/OWS)

 


対馬のサンゴ礁に沈んだ漁具や漁網(ゴーストギア:人の手を離れた漁具や漁網等)
(撮影:対馬志多浦地区/OWS)


日本を含むアジア諸国から流出したプラスチックごみは、海流の関係で、遠くハワイ諸島の先まで漂流し、北太平洋上にごみベルト(集積帯)を形成して、長期間、北太平洋上を循環します。

ごみベルトに位置する北西ハワイ諸島では漂流・漂着するさまざまなプラスチックごみによる希少な海洋生物の被害が後を絶ちません。



漁網に絡まったアザラシ(米国北西ハワイ諸島/写真提供:FWSジョン・クラビッター)

プラスチックの輪っかが首にはまったアオウミガメ(米国北西ハワイ諸島/写真提供:NMFSマーク・サリバン)


 

「今、回収しなければ再び海に流出してしまう!」

つまり、漂着したときが回収のチャンスなのです。

 

 

 

今回はアクセス道路が無い海岸での回収に挑みます!

 

OWSではこれまで対馬志多浦地区で水中のごみ回収を行ってきました(後述)。

その経験を活かして今回は船でしかアクセスできない海岸での回収にチャレンジします。

対馬市豊玉町の佐保地区、志多浦地区ほかの協力を得て、地元漁業者と連携、クレーン船1艇と小型船2艇を駆使し、海岸に打ち上げられた大量の漂着ごみを回収しようという計画です。
 

小型船を磯に近づけて上陸し、軽量の発泡スチロールやフロート類などは手作業で回収して小型船で運搬するほか、塊となって漂着した漁網などは、深場に投錨したクレーン船からロープを出して牽引して引き揚げます。

 

 

漁網やロープは絡まって塊状になるため、手作業では回収が難しい(撮影:対馬佐保地区/OWS)
 

 

回収した漁網やロープ類はクレーン(3tユニック)で引き揚げる(撮影:志多浦地区/OWS)

 

 

 

アクセス道路が無い海岸での経験を、ごみ回収のモデルケースに!

 

今回の対象海岸は、佐保地区の海岸ですが、対馬の長い海岸線にはほかにも大量のごみが集まる場所がたくさんあります。

この試験的な取り組みが成功すれば、継続的な活動につなげることができます。

 

 

 

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 これまでの対馬での取り組み

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対馬市志多浦の 「世界最北のサンゴ礁」が漁具漁網ごみの被害に

 

対馬には「世界最北のサンゴ礁」があります。

OWSは、2008年に開始した「サンゴ調査プロジェクト」で温帯域のサンゴ分布調査を実施しており、対馬では2015年から国立環境研究所と連携して「世界最北のサンゴ礁」である対馬市志多浦のサンゴ礁のモニタリング調査を毎年継続して実施しています。この調査で、サンゴ礁周辺に沈んだ漁網やロープ類が多くのサンゴを傷めていることがわかり、2018年からその回収活動に着手しました。

 


 
サンゴを傷つけるロープ類(サンゴはキクメイシ類)
サンゴ礁に沈んだごみを回収(撮影:OWS)

 

 

水中ごみの回収活動

サンゴを傷めないように回収する作業は難しく、安全管理上も十分な配慮が必要でした。

引き揚げた漁具・漁網類は、漁港の指定場所に分別・集積し、対馬市の協力により、処分されました。

 

●第1回

 2018年11月 回収量:フレコンバック13袋
第2回

 2022年11月 回収量:フレコンバック6袋

第3回

 2024年11月 回収量:フレコンバック8袋

 

 

調査で対馬を訪れるたび、近隣の海岸にも足を運び、海岸の漂着ごみ調査も併せて実施し、人が入れない海岸に滞留したごみの量に圧倒され、今回の活動に踏み切りました。

 

 

これまでの回収経験を活かし、大量に漂着している海岸でごみ回収を行います。

 

 

 

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 今回の取り組みについて

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漂着ごみ量と回収目標

 

回収予定地の漂着ごみ量は膨大でフレコンバック150個分を優に越えるほどの量と考えられます。

今回の回収活動では、まずはプラスチック類と漁具・漁網類を優先回収し、フレコンバック30~40個分の量を目標とし、その後の回収計画につなげたいと思います。

 

 

回収方法

 

(1)海岸から約50~60mの深場にクレーン(3tユニック)付き作業船1隻をアンカーリングします。

(2)参加者(回収者)は小型船2隻を使って上陸し、ごみを手作業で分別して1tのフレコンバックに封入します。

(3)フレコンバックは軽量のものは小型船に積み込み、作業船まで運搬してクレーンで作業船に引き揚げます。

(4)塊状の漁網などの重いものは、直接作業船からロープを出しクレーンでけん引して、引き揚げます。

(5)周辺の水中に絡まって沈んだごみは潜水してロープで固定し、クレーンで引き揚げます。

(6)作業船で港まで運搬してクレーン車で陸揚げし、集積場所に運びます。

 

水面での引き揚げ補助作業も必要となるため、過去に水中ごみの引き揚げ経験のあるダイバーチームも加わり、地元の志多浦漁業協同組合、対馬市の海洋ごみ担当部署やボランティアグループの協力を得て、20~25名体制での実施を計画しています。 

 


水中に絡まって沈んだごみは潜水してロープで固定し、クレーンで引き揚げる(撮影:2022年)

 

回収したごみは小型船で運搬(撮影:2024年)

 

 

クレーン車で陸揚げ。フレコンバックに入れて集積場まで運びます(撮影:2024年)

 

 

 

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 参加メンバーからのメッセージ

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高砂 淳二

自然写真家・OWS副代表理事

 

アクセス道路のない対馬の海岸に、海流に乗って東アジアのプラごみがどんどん漂着しています。言ってみれば、プラごみ集積のホットスポットの一つ。ぜひここで、これまでのプラごみ回収のノウハウを活かして、再び海に出てしまう前に一気に回収したいと思っています。

 

僕ら人間が作り出してしまった自然に還らないごみは、人間が回収しなければ、地球を永遠に汚し続け、世界の生き物に被害を与え続けます。よろしければぜひ、ご協力ください。



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山野 博哉 博士(理学)

国立環境研究所 生物多様性領域 上級主席研究員
東京大学大学院 理学系研究科地球惑星科学専攻 教授

 

対馬の海は、世界最北のサンゴ礁をはじめ貴重な生き物の生息場ですが、さまざまな環境の変化の影響を大きく受けています。私たちが生き物に影響を与えると、それは巡り巡って私たちに返ってきます。自然と私たちの社会、両方が持続的であるために何をすれば良いのか。

 

海水温の上昇をすぐに止めることは難しいですが、ごみは私たちの努力で回収し、減らすことができます。眼の前のことから始めることはとても大事です。ぜひ、ご協力をお願いいたします。

 




対馬佐保地区にて撮影中の高砂氏と志多浦地区にて引き揚げ作業中の山野氏

 


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 海の環境NPO法人 OWS

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OWSの設立のきっかけは、海洋ごみ問題

OWSは1998年に設立した海の環境NPO法人です。

OWS設立のきっかけの一つは、1996年に訪れた北西ハワイ諸島のミッドウェー環礁で、アホウドリ類のヒナの死骸から大量のプラスチックごみが見つかるというショッキングな事実を目の当たりにしたことでした。
法人設立後、ミッドウェー環礁に現地事務所を設け、海洋ごみ削減の普及啓発活動を開始し、「海洋ごみプロジェクト」として現在まで一貫して継続しています。


※掲載している画像は全て撮影者より掲載許諾を得ています。

プロジェクト実行責任者:
横山耕作(NPO法人OWS)
プロジェクト実施完了日:
2025年11月30日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

資金の使途は、傭船費(クレーン船含む3隻※2~3日間)、車両費(クレーン車、レンタカーを含む3台※3日間)、旅費交通費、宿泊費、消耗品費(牽引ロープ、フレコンバック、ロープカッター、ワイヤーカッター、拡声器等)、事前事後の海岸調査費、報告書の作成等に使用します。

リスク&チャレンジ

プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
自己資金

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プロフィール

OWSは1998年に設立した海の環境NPO法人です。海を通じて「自然に親しむ、自然を学ぶ、自然の大切さを伝える」活動を推進しています。 主に4つのプロジェクト「海洋ごみプロジェクト」「海の子プロジェクト」「サンゴ調査プロジェクト」「干潟保全プロジェクト」の活動を通じて、自然とふれあい、自然の仕組みを学び、自然を守る人と社会を育みたいと考えています。

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リターン

5,000+システム利用料


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個人支援|5,000円

いただいた寄附金は、全額プロジェクト活動に活用します。
※複数口数を選択できます。

■お礼のメール
■活動報告(PDF)
■活動報告(PDF)に寄附者のお名前を掲載(希望者のみ)

申込数
111
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年12月

10,000+システム利用料


個人支援|10,000円

個人支援|10,000円

いただいた寄附金は、全額プロジェクト活動に活用します。
※複数口数を選択できます。

■お礼のメール
■活動報告(PDF)
■活動報告(PDF)に寄附者のお名前を掲載(希望者のみ)
■会報・季刊「エブオブ」を1年分(年4回)郵送

■OWSのホームページ「海ごみプロジェクト」内に寄附者のお名前を掲載します。(希望者のみ)

申込数
77
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年8月

5,000+システム利用料


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個人支援|10,000円

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申込数
77
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年8月
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プロフィール

OWSは1998年に設立した海の環境NPO法人です。海を通じて「自然に親しむ、自然を学ぶ、自然の大切さを伝える」活動を推進しています。 主に4つのプロジェクト「海洋ごみプロジェクト」「海の子プロジェクト」「サンゴ調査プロジェクト」「干潟保全プロジェクト」の活動を通じて、自然とふれあい、自然の仕組みを学び、自然を守る人と社会を育みたいと考えています。

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