震災からの10年とこれからの10年｜公益社団法人MORIUMIUS

震災直後に宮城県内で始めた炊き出しを通じて、雄勝中学校と出会い、アフタースクールなど教育支援を通じて雄勝の人たちとの関係を深め、町に残る廃校をこどもたちがサステナブルに生きる力を育む学び場として再生・運営してきたこの10年。数えきれない程の方々と共に歩んできました。感謝してもしきれません。この2年程は漁村留学や艇庫の立ち上げや雄勝のまちづくりといった新しい活動にも広がりはじめています。

そして、新型コロナウィルス感染拡大という社会の大きな変化により、より多くのこども達にモリウミアスの学びを届けようと、MORIUMIUS@Homeや@Schoolとして家庭や学校とつながる一歩も踏み出しました。豊かな森と海から、こども達と、町の未来を皆んなでつくってゆく、モリウミアス。お陰様で活動が広がっています。

雄勝町らしい自然資源や人をこどもたちに繋げてゆく活動は、こども達にとって自分らしい未来を描くきっかけになる。持続可能な社会を自ら切り開くことにつながると感じています。そして過疎化が進んでいる雄勝町の関係人口を増やし、地域の未来を、ひいては日本の未来を明るくすると信じています。その地域ならではの資源・人を次世代に繋いでいく意識を育むことこそが、地域を持続可能にしていくのではないかと。

これからの10年で、このような考えに共感してくださる他の地域や人とのネットワークをさらに強固にし、教育を通じて町の未来をつくる。日本全国の過疎地域にとって「モリウミアス」がそんなモデルになることを目指したいと思っています。

今回、東北を支援いただくプロジェクトに選ばれ、皆さまからの温かいご支援に心から感謝しています。雄勝町では2021年4月に石巻市役所雄勝総合支所や雄勝体育館・艇庫といった公共施設がオープンし、やっとまちづくりが本格的に動きはじめました。震災後、地元を離れていた若者たちも少しずつ戻ってきています。10年経ちましたが、これからだなと感じています。

災害とも言える新型コロナウィルスの感染にも負けず、この10年を振り返り、町の未来が少しでも明るくなり、そしてこども達にとっても豊かな未来を描くことができるようにまた新しいチャレンジを続けてゆきます。

今後も皆さまと一緒に活動を継続させてゆくためにご支援のほど、何卒よろしくお願いいたします。