人々に寄り添い、適切な医療を届ける活動のサポーターになりませんか

世界の医療団は、世界17カ国にネットワーク事務所を持つNGOですが、日本における活動の契機は、1995年の阪神淡路大震災発生時、フランスからの緊急医療支援チームが派遣されたことでした。以来、東日本大震災、熊本地震といった国内の自然災害はもとより、その知見を活かして海外における洪水や地震による被害等にも対応してきました。

また、緊急支援は自然災害だけでなく、武力侵攻や紛争による人道危機においても実施しています。

紛争や自然災害などの緊急事態が発生すると、世界の医療団は、できるかぎり迅速に対応し、困難な状況に置かれた人々の医療ニーズに応えています。

すでに世界の医療団のチームが長期プロジェクトを行っている国で緊急事態が発生した場合は、まずはそのチームが支援に向かうため、対応までの時間を短縮することができ、迅速かつ効率的に活動することが可能です。また、緊急フェーズが収束する頃、現地当局との話し合いのもと、その後の再建プログラムを実施するかどうかを判断します。

 

現在実施中のウクライナ緊急支援をご紹介します。

 

―ウクライナ緊急支援ー

開始時期：2022年2月～

場所：ウクライナ国内、周辺国

 

ウクライナの一部地域は、2014年の武力紛争ですでに大きなダメージを受けていました。そこから地域医療を立て直そうと、私たち世界の医療団は2015年から地域の組織やスタッフ、住民の皆さんとともに働いてきました。

 

＜活動内容＞

・一般的な医療

・メンタルヘルスと心理社会的サポート

・性と生殖に関する健康相談

・必須医薬品の提供や医療施設のサポート

 

◆武力侵攻前の状況

 

また、ここ2年間は新型コロナウイルス感染症の流行も、人々に大きな影響を与えていました。高齢者や基礎疾患等を持った住民が多いにもかかわらず、専門医や医療施設は十分ではありません。医療サービスの提供や医療保健施設の整備などを通じ、感染症対策も支援してきました。

 

◆武力進行後の状況と活動

2022年2月、ウクライナにおける武力紛争が始まったことにより、ウクライナ国内の状況は一変しました。慣れ親しんだ住まいや憩いの場は破壊され、人々は国外への避難を余儀なくされました。避難している人々の多くは女性や子ども、そして高齢者など最も脆弱な人々です。彼らの置かれている環境や医療へのアクセスが急激に悪化していることは明らかであり、適切なケアが必要です。

世界の医療団は、ウクライナ国内での医療支援活動のフェーズを緊急に切り替え、既存のウクライナ国内のチームを中心に活動を続けています。

 

＜活動地＞

ザポリージャ、チェルノフツィ、キーウ、ドニプロ、オデッサなど

 

＜活動内容＞

・移動診療車による心身のケアの提供

　　⇒医療へのアクセスを途絶えさせないために

　　 優先すべき分野は救急医療、診断処置、精神疾患の治療

 

・医療人材のトレーニング

　  ⇒救急医療を提供するうえで重要な知識と技術の向上のためのトレーニングを提供

 

・医療資機材の提供による医療施設のサポート

　 ⇒医療療施設やインフラへの攻撃により、医療設備の稼働にも影響

　　備蓄物資から迅速かつ柔軟に必要資機材を提供

 

・妊産婦と新生児の支援

・障害を持つ人々への補助器具の提供と支援

 

 

このような紛争のみならず、地震や津波など自然災害はある日突然に起こります。世界の医療団ではこれまでに日本国内においては東日本大震災や熊本地震への対応を、海外においても、近年ではアフガニスタンにおける武力紛争、2015年の欧州難民危機、ハイチ地震などにおいて医療支援活動を行ってきました。今後も人道危機において必要となる支援体制を拡充していきます。

 

 

世界の医療団は、突発的な危機に迅速に行動するため、

危機に備えた計画の策定や物資の備蓄、トレーニングを行っています。

これらに加えて、資金的な備えも欠かすことはできません。

ぜひ、継続支援への参加をお願いします。