百済の戦略：日本、朝鮮、中国の平和のための百済人

文学プロジェクトを諦めるのではなく、私は基礎的な調査に向かうことにしました。書かれた歴史と、実際に今息づいている文化の間にある不調和を作り出しているものはなんなのか、はっきりとさせる必要がありました。それをしたことによって、私の文学作品は独創的で魅力的なものになっていると思います。この研究プログラムが今では22年も続き、たくさんの重要な発見を生むことになることを、その時は思いもしませんでした。

同時進行で、Mademoiselle Parkシリーズの序章的作品を書き上げました。これはMademoiselle Park - Ghost Threatsというタイトルで2012年に完成しました。

この探偵小説では、フランス人と日本人の二人の警察官が、プライベートと職場におけるプレッシャーにさらされながら調査を繰り広げるさまを、500ページ余りにわたって描いています。日本人と韓国人読者に向けて間もなく翻訳予定です。ここで描かれる象徴的なキャラクターや歴史的出来事が、20世紀の韓国、忘れられた植民地的背景への理解を促すはずです。日本における日本人と韓国人の関係、相互認識の仕方といったものの性質や変化を、様々なプロットで描き出そうとしています。国家間の関係だけでなく、当時の社会政治的な出来事がいかに重要なものだったかを再認識することができます。そうした出来事は韓国、日本双方にとって人々や歴史に大きな影響を与えたのです。

2014年には、この研究プログラムから得た主な発見に言及した論文を出しました。そこから今度は、こうした発見をより詳しく書きとめ、テストする応用段階へと歩みを進めました。日本建国の祖先たちが生きた世界についての発見を、より深く理解するために必要なことなのです。その理解によって、北東アジアでずっと続く緊張を解消する効果的な方法を発展させることが可能になるのではないでしょうか。

今目論んでいるのは、百済王国についての新たな文学シリーズを書き始めることです。歴史において百済は、中王国であり、日本の創立にも関わっていた国です。このシリーズは研究プログラムの応用段階の続きにあたります。アジアの公式の歴史と記憶にはない、この王国に関する詳細で正確な探究を、キャラクターとプロットを通して行いたいと思っています。