こんにちは、ザンビア駐在森長です。

 

今日は、AFFがザンビアで実施した、スピルリナの効果測定について話したいと思います。

 

効果測定について

 

これまでAFFでは、現地パートナーNGO(PAM:Programme Agasint Malnutrition)*と協力し過去2回のスピルリナの効果測定を実施してきました。

*過去紹介ページ参照

 

今回は、第1回目の効果測定時の様子について説明します。

 

この効果測定の目的は、

  • 私たちの一番ターゲットである5歳未満児の慢性的栄養不良=低身長に対して、スピルリナを用いた栄養補助が有効に効き、子どもたちの発育を促すか検証する

でした。

 

以下、効果測定の概要です。

 

場所

Chongwe郡Kanakantapa村

期間

9ヶ月(2012年6月~2013年2月)

対象

月齢12-48ヶ月の乳幼児60人

(スピルリナ配布:30人、未配布:30人)

調査方法

10g/日のスピルリナをおかゆに混ぜて配布、

月に1回身体測定(身長、体重、上腕周囲)で成長経過観察

 

この効果測定開始時、当初、スピルリナはほぼ全く知られていなかったため、参加者の母親から

 

「なんだ、この緑のおかゆは?!」

「何か怪しい変なものじゃないのか」

というような疑心を持つ声が一部上がっていました。

 

しかし、開始から時間が経ち、1-2ヶ月ほど過ぎたころから、以前の現地報告にあるように、母親たちが子どもたちの行動や体調など、にポジティブな変化を見るようになってきました。

 

 

効果測定結果

 

9ヶ月後の効果測定が終わり、効果測定前後の数値の結果は、身長・体重・上腕周囲の全てでスピルリナを摂取した子どもたちのグループが、より良い成長を示しました。

 

特に身長の発育を促す効果については、統計学的にもその有意性が認められる結果となりました。以下の図が身長の変化を示したものです。

*HAZ(Height for Age Z score)とは、る子どもの身長がその月齢の子どもの標準的な身長からどれほど乖離しているかを示す標準化された数値です。標準値にある子どもの数値は0になります。

 

 

 

また、効果測定の参加者人数が少なかったりデータ収集方法の制約により正確な検証ができなかったですが、スピルリナに含まれる微量栄養素であるビタミンやミネラルの働きで子どもたちの免疫力が上がり、病気にかかる率を下げる可能性も確認されました。この点について、より確かな情報を取得するため、より規模の大きい第2回効果測定も現在実施されています。

 

この第1回効果測定の結果は、英国Sussex大学研究機関・Institute of Development Studies (IDS)から2014年9月に発行された国際学術紙にて、学術論文としてまとめ発表されています。

 

参照:

Masuda K, Inoue Y, Inoue R, Nakamura A, Chitundu M, et al. (2014)

Spirulina Effectiveness Study on Child Malnutrition in Zambia.

Published by Institute of Development Studies, Brighton UK. 32.

 

https://www.ids.ac.uk/publication/turning-rapid-growth-into-meaningful-growth-sustaining-the-commitment-to-nutrition-in-zambia

 

また、AFF HP(http://www.allianceforum.org/nutrition/?cnt=cnt_01)に更に詳細情報が掲載されていますので、興味がある方はぜひ見て下さい。

 

母親からの感想とその後

 

効果測定実施後、母親から以下のようなポジティブな声が上げられました。

  • 子どもの食欲が増した。
  • スピルリナを摂取して以来体重が増加し、子どもがとても活動的になった。
  • 子どもの肌の調子も良くなったので、プロジェクトを延長してもらいたい。
  • 子どもの髪の毛が黒々してきた。

 

また、この効果測定を通じて一番よかったことは、

  • スピルリナという初めは得体の知れないものが、その効果を実感してもらったことにより、現地で受入れられ、母親や現地の人々の間でその需要が高まった、
  • そして、効果を統計学的にも検証でき、ザンビア政府や関係機関に証拠を持ってアピールできるようになった、

と言うことでした。

 

この効果測定がAFFスピルリナプロジェクトの基礎になり、その後の試験生産や、マーケティング調査の実施に繋がり、スピルリナの地産地消・自立型ビジネスモデルの実現を目指すきっかけになりました。

 

引き続き、皆様のご支援と情報拡散、どうぞよろしくお願い致します。

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