ロードレイジ(怒りによる危険運転)撲滅の輪を全国に広げたい！

人間関係構築を妨げる「感情」の壁をなんとかできないか

　ビジネスコミュニケーションの企業研修講師として仕事をするうえで、コミュニケーションスキルの習得だけでは良いコミュニケーションにつながらないことを実感していました。人間関係構築を妨げる「感情」の壁をなんとかできないかと心理学を勉強していたところ、出会ったのが協会代表の著書でした。　

　最初は「怒らなくなる精神論」かと思い読み進めていくうちに、「怒り」という感情を論理的に分析し、自らの「思考」と「行動」のクセをトレーニングで良い習慣づけをしていくプログラムであるということがわかり、目から鱗。トレーニングなら誰でもできると思い、学び始めました。

 

 

「怒る、伝える」ができるようになった

　最初は仕事の研修に活かそうと学び始めたアンガーマネジメントですが、自分自身の怒りに向き合えたことが一番の収穫でした。家族に対してや運転中のイライラがあったことを自覚でき、家族との関係改善や運転中のイライラが減ったことはもちろんですが、一番変化したのは仕事での人間関係です。

 

　私は仕事の場面では「怒れない」タイプでした。それがアンガーマネジメントを学び、これは我慢できないこと、言わないと後悔することが明確になり、「怒る、伝える」ができるようになったのです。このことは自身のストレス軽減だけでなく、部下指導においても成果を出しました。私が何を大切にしているかを周りにわかってもらえるようになったことが仕事を進めるうえでプラスに働きました。

 

　運転の教習にもアンガーマネジメントを取り入れていけば、、、

　実はハンドルを握ると人が変わるタイプだった私は、割り込まれたり自分の行く手を邪魔されるとイラっとして、クラクションを鳴らしていました。ある日鳴らされたドライバーが信号待ちで降りてきて、暴言を吐かれた経験もあります。車があふれ、渋滞を引き起こし、時間に追われている現代、誰もがロードレイジの加害者にも被害者にもなりうる時代なのだと感じています。

　運転の教習にも、ルールや技術のみならず、安全運転の一環としてアンガーマネジメントを取り入れていけば、危険運転も減っていくのではないでしょうか？

 

日本の隅々までアンガーマネジメントが広まっていけばと願っています。​

　現在は、定期的に勉強会やイベント参加を通して、FT（同協会公認講師）通しのつながりと研鑽に取り組んでいます。今後は支部を細分化し、各地区で自主的な活動が広がることによって、日本の隅々までアンガーマネジメントが広まっていけばと願っています。

 

‖​川上 陽子​

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 中国四国支部 支部長

 

　筑波大学で教育学を専攻。卒業後は公立中学校英語科教諭、フリーアナウンサー、岡山県広報スタッフを経て、現在は研修講師として企業での人材育成を手掛ける。
　アナウンサー時代に3,000回を超えるインタビュー経験からコミュニケーションの学びを深め、ビジネスコミュニケーション研修講師として活動。アンガーマネジメントとコミュニケーション力向上を組み合わせた「部下指導」研修や、社労士の知識を生かした「ハラスメント対策」などコンプライアンス研修とのコラボ研修、またワーク・ライフバランスコンサルタントとして、経営戦略としての働き方マネジメントと感情マネジメントのコラボ研修を得意とする。
　また教師経験から、教育現場での生徒・学生向け、教師等教育関係者向けの講演・研修も多数。