去年MORI YU GALLERYで展示された

大垣美穂子さんの個展「ミルキーウェイ~ドローイング」。

 

 

まるで星空のように無数の点で構成されている

ミルキーウェイシリーズのドローイングを見ていると

大垣さんの永遠や無意識に対する強い憧れのようなものを感じます。
同時に時間からは決して解放されることなく

始まりと終わりが必ず存在する世界に対する

愛情のようなものも感じます。

 

 

「死や老いといったネガティブな概念を

宗教でも哲学でもなく、美術というカテゴリーの中で

ドラマティックかつロマンティックなエネルギーに変容させたい」と大垣さん。

 

誰一人として経験したことがなく、ひとつの明確なものがない死は

私たちの中でイメージの集合体として存在しているように感じます。

身近な人の死、映画やドラマで見る死、ニュースで見る死、

様々なイメージが集まることで作られる死は、

何かを隠し、和らげているようにも、

一部を強調しているようにも思えます。

光や点が無数に集まることで初めて姿を表す大垣美穂子さんの作品同様に、

ひとつひとつをバラバラに分けていこうとすると、

ふっと消えてしまいそうです。

 

 

 

 

誰も経験したことのない死だからこそ、

どれだけでもファンタジーを広げていけると大垣さんは言います。

時間も場所も自由自在に超えていけるファンタジーの中で

一体何を拾い集めて、一体何を形作るのか、今後も楽しみです。