福田会本部がクラクフ市支援先を視察～避難民の現状

10月上旬に、理事長をはじめ福田会本部から数名がクラクフ市の支援先を視察訪問いたしました。

 

 

 

クラクフ市では当初5か所のシェルターに約7,500名が滞在していましたが、現在は3か所に縮小され合計で約700名の避難民の方々を収容しています。

 

今回視察したシェルターは、もともとスーパーマーケットのオフィスだった場所を借りて運営しているそうです。こちらには350名の女性や子ども、高齢者といった方々が共同で生活しています。

 

 

 

シェルターで支援を受けている方々は、自宅が破壊されたり、常に爆弾が落ちているような危険な場所から避難して来ています。

 

 

 

 

 

 

■避難民の方々の生活

 

このシェルターでは、ひとり1台の簡易ベッドが提供され、たくさんのベッドが並べられた部屋が廊下の端まで続いています。

 

 

 

スペースが限られているため、自宅から持ってきた荷物はベッドの下に収納されています。

 

 

 

クラクフ市の担当者によると、市のシェルターで生活されている方々のうち、仕事を探したり子どもを学校に通わせるなど、今後の生活を見据えて自立に向かって活動している方が40％ほどいる一方、60％の方は何もする気が起きずただ戦争が終わるのを待ち続けている状態とのことでした。

 

視察に伺った際にも、私たちに挨拶をしてくださったり周りの人と話したりしている方がいる中で、ベッドで布団をかぶりじっとしているような方も多くいらっしゃいました。

 

 

 

 

クラクフ市が主導で行っている支援については今年中は継続できる見込みですが、今後さらに避難民が増える可能性もあり、来年以降どのようになっていくかを心配しているとの声が聞かれました。

 

現在、ポーランドでは家賃が上がり家自体も不足しているため、こうしたシェルターが機能しなくなってしまうと、避難民の方々の生活はますます厳しいものとなります。

 

 

 

また、これからの季節は気温が下がりかなり寒くなるため、避難民の方々がより一層シェルターに籠ってしまうことが懸念されます。

 

冬服購入用の商品券をお渡しすることで、自分で服を買いに行って気分転換をしたり、購入した冬服で防寒対策をしっかりして冬でも外に出掛けていただくなど、今回の支援がきっかけで少しでも前向きに生活ができるようになればと思います。

 

 

 

 

クラクフ市滞在の避難民2,000名に冬服購入用の商品券を届けるため、当プロジェクトと福田会後援会ウェブサイトにて寄付を呼び掛けていますが、全体で3,000万円必要なところ、合わせてまだ1,300万円ほどしか集まっておりません。

 

一刻も早く多くの避難民の方に防寒用の衣類を購入いただけるよう、皆様の引き続きのご支援および周知のご協力をよろしくお願いいたします！