このプロジェクトでは継続的な支援を募集しています
夜の世界で孤立・困窮している女性たちに、必要な支援を届けたい

【10月の活動報告】学生インターンの声を紹介します!
サポーターのみなさま、風テラスです。
すっかり寒くなってきましたね。食料支援に同封しているお手紙もこのような書き出しをすることが多くなりました。
さて、今回の活動報告は、今年インターンとして加わった2人の学生さんについてご紹介したいと思います。
11月現在、風テラスは代表の坂爪を含む事務局2名、学生インターン2名、社会人インターン4名で、365日の相談受付、食料支援、自助グループの運営をしています。
少ない人員にびっくりされたかもしれません。でも、本当です。
そして、今、風テラスに新しい風を運んでいるのが、学生インターンの存在です。それぞれ、都内のロースクールに在籍し、多忙の合間を縫って、相談受付に対応してくれています。
20代という若さで、どんなにしんどいご相談にも向き合う姿に、「大丈夫かな」「つらくないかな」と感じていたのですが、風テラスの活動への感想を書いてほしい、と伝えたところ、とても丁寧に気持ちをまとめてくれました。
今回はこの2人の思いをつづらせていただきます。
●Kさん(23)・法科大学院生・男性 2022年2月より参加
私は、現在、法科大学院に通いながら、インターンとして相談業務等の風テラスの活動に参加させていただいております。
法律の勉強をしていると、教科書の難解な説明や抽象的な議論を前に強烈な睡魔と格闘しなくてはいけないことがよくあります。講義や試験で扱われる法律問題では、契約者は甲と乙だったり、犯人はXで被害者はVだったり、そこに特定の個人はいません。
しかし、風テラスの相談業務に関わっていると、(源氏名とはいえ、)具体的な誰かが、今まさに直面している問題について考えることになります。
このような経験は自分にとっても貴重で、日々勉強になることが多いのですが、同時に、法科大学院で法律を学んでいる私や大企業で活躍している友人たちが気づかないうちに、深刻なトラブルに見舞われて風テラスにたどり着いた方が、これだけたくさんいるということに驚かされます。
この世界で、人間が集まって暮らす限りトラブルはなくならないのだろうとは思ってしまうのですが、少しでも状況を改善し、苦痛を和らげることはできると信じています。
そのためには、まず何よりも現状を知ることが大事だと自分自身にも言い聞かせています。それは、具体的な相談時の相談者さんに対する聞き取りもそうですし、もっと広く、風俗業界の特質や課題について理解することも含んでいます。
私自身もまだまだ知らないことだらけなので、これからも風テラスの方々の深い心づかいからたくさんのことを学んで、日々の相談業務に活かしていきたいと思います。
●横田知子さん(23)・法科大学院生 2022年9月より参加
私は、弁護士を目指して法律の勉強をしている学生です。
インターンを始めるまで、風俗の世界についてはテレビやネットで聞きかじる程度の知識しか持っていませんでした。性風俗の世界について得られる情報は、特に断片的で偏見にさらされやすいものだと思います。
しかし、実際にインターンで女性たちの相談にのるうちに、彼女たち一人一人の事情、心情、背景が見えてくるときがありました。風俗と言っても、業種・地域・年齢によって、もつ悩みは様々です。そしてその悩みはどれも、借金・家庭・病気・誹謗中傷など、風俗業にかかわらず、どんな人にも降りかかる可能性のある悩みでした。
まず、このインターンで学んだことは、自分の既存の価値観や思い込みを捨てて、相談者の生の声を聞くことの重要性です。
彼女たちが相談で尋ねてくることと、本当に望んでいることは食い違うことがあります。事案によっては、現実的に彼女たちの希望通りにすることはできないときもあります。そのような時に、何を伝えて何を伝えないのか、どのような言葉で伝えるのかを、いつも真剣に考えています。
相談者に寄り添う気持ちを第一に、相手の真意を汲み取り、こちらの意見をわかりやすく、不快でないように伝えるという実践的な訓練をさせていただき、大変勉強になりました。
また、偏見に満ちた二次情報しか聞くことのできない風俗の世界のことを、実際に働いて困っている人から直接聞くことができる機会はここでしか得られない貴重なものです。
さらに、法律が実際にどのように役に立つのかを肌で感じることができたのと共に、法律の限界についても実感しました。
知識を適切に伝えることによって、有効な支援を提供できる時もあります。しかし、金銭面や立証上の課題があって相談者の希望が叶わない時も多々あります。また、相談者の抱える本質的な問題は、メンタルなど法律では解決できない問題である時もあり、この場合は、福祉領域の方の力が不可欠です。
このような問題は、風俗業の女性に対しての相談に限らず、法律相談の場面では必ずあることではないかと考えました。福祉と法律がどのように協働するのかという新しい試みについて、インターンで間近で見ることによって学んでおります。そして、法律の限界をこれからどう超えていくのか、考えるきっかけにもなりました。
最後に、どの相談を受けるにしても、それぞれの相談者の人生の一大事に立ち会っているのだと感じます。ひとりひとりの相談に真摯に向き合うことの重要性と、その向き合い方も日々勉強させていただいています。
<10月の相談件数>
累計200名
今年の相談件数:累計1866名(2022年1月~10月)
10月は今年3月以降、200人を下回っていた相談者数が、増加に転じました。三連休やハロウィーンシーズンであったものの、「寒さとともに人足が遠のく」性風俗業界の閑散期の影響が垣間見られます。
また、この時期は、金策のために地方や大都市に「出稼ぎ」に行く女性も多いのですが、出稼ぎ先でも思うように稼げず、「帰る交通費もない」とパニック状態で相談されるケースも目につきました。
具体的に、相談者数の年代を見てみると、25~29歳(30名)、40~49歳(14名)といった年齢層が増加傾向にありました。
これは、風俗での収入がグッと減少し、将来への不安が募る20代後半の方々が、季節的な気持ちの沈み込みも加わり、相談が増えたと考えられそうです。
40代の方々の中には、すでに福祉につながっているものの、子や親の世話、そして自分の心身の不調が重なり、一気に困窮状態に陥ってご相談されるというケースもあり、たびたび臨時の相談会をセッティングして対応いたしました。
<10月の食料支援>
10月の発送件数:のべ23世帯
(三重1、大阪4、兵庫1、東京4、神奈川4、埼玉1、山梨1、福島1、宮城3、岩手1、北海道2)
魚沼産コシヒカリ、Amazon「欲しいものリスト」のご支援ありがとうございました!
ふ~サポの方から新潟県・魚沼産コシヒカリをご支援いただきました。
また、風テラスが食料支援として希望するアイテムをまとめたAmazonの「欲しいものリスト」を冬バージョンに刷新しましたところ、早速、新リストの中から、ご支援がありました!
匿名でご支援くださる方も多く、この場を借りて感謝申し上げます。
コーンスープやビタミン系ドリンクなど、冬場の体力維持を考えたラインナップになっているので、多くの女性の方々に喜んでもらえると思います。
Amazon欲しいものリスト↓
https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/2N6975PQ6RK51
タサキ薬局さん発「栄養補給パック」、新潟発の食料支援に一本化!
昨年より東京・大塚のタサキ薬局さんのご支援で毎月3世帯へお送りしていた「栄養補給パック」(旧あかちゃんパック)のアイテムを新潟発の食料支援に加えることになりました。これにより、「お米+レトルト食品+栄養補給アイテム」を充実させた内容をお届けできるようになりました。
<認定NPO法人に向けて猛ダッシュ中>
マンスリーサポーター(ふ~サポ)収益50万円、180人を目指しています!
11月5日現在、READYFORの継続寄付メンバー(ふ~サポ)は151名に達しています。
1口500円~3万円まで幅広いご支援により、先月は28万円ほどの収益を手にすることができました!あらためて感謝申し上げます。
ただ、風テラスは現在、弁護士やソーシャルワーカーといった専門職による相談費用が毎月30万円ほどあり、そのほかの食料支援や事務局業務の裏方仕事を含めると、やや「赤字」の状況です。
専門職の費用を削ってしまうと、風テラスの根幹が揺らぎかねません。なので、そこは死守するところなのですが、風テラスの事業が安定し、今回ご紹介したようなインターンの学生たちやがボランティアメンバーが風テラスを経て社会で活躍するためにも、さらなるご支援(=月額寄付の増額または単発のご寄付)もお待ちしております。
ちなみに、READYFORでは、寄付コースの変更は一度解約→再度コースを設定、というお手続きになります。金額を修正されたい場合は、お手数ではありますが、上記のお手続きをどうぞよろしくお願いいたします。余裕のある月に一括ご寄付いただき、解約という手順で「単発」のご寄付をお受けすることもできます。
それぞれのご寄付方法については、こちらもご参照ください。
風テラスに寄付をする▼
https://futeras.org/donation/
コロナ禍は終わりを迎えつつありますが、この秋冬も「生計が立てられない」「トラブルに巻き込まれた」と風テラスに駆け込んでくる女性は増えると予想されます。
相談も食料支援も万全の体制で臨んでいきたいと思いますので、引き続き応援のほどどうぞよろしくお願いいたします。
(風テラス事務局・米盛菜美)
コース
500円 / 月

ワンコインで支援!コース
●月500円で 2世帯の母子家庭に、18食分の食事を届けることができます。
●毎月、活動報告メールをお送りいたします
1,000円 / 月

スタンダードコース
●月1,000円で 4世帯の母子家庭に、36食分の食事を届けることができます。
●毎月、活動報告メールをお送りいたします。
3,000円 / 月

シルバーコース
●月3000円で、12世帯の母子家庭に、144食分の食事を届けることができます。
●毎月、活動報告メールをお送りいたします。
5,000円 / 月

ゴールドコース
●月5,000円で 4人の女性に生活保護の申請同行を行い、公的支援につなぐことができます。
●毎月、活動報告メールをお送りいたします。
10,000円 / 月

プラチナコース
●月10,000円で 1か月(4回)の相談会を開催し、20人の女性を必要な支援につなぐことができます。
●毎月、活動報告メールをお送りいたします。
30,000円 / 月

ブラックコース
●月30,000円で 啓発マンガ(6話分)を制作し、全国の女性たちに必要な情報を届けることができます。
●毎月、活動報告メールをお送りいたします。