"安全安心"の、スポーツによる健康社会づくりを目指して｜大阪大学

本プロジェクトに関連した取り組みのひとつである

「スマートヘルスサイエンス」について紹介いたします。

 

2020年度、新型コロナウイルス感染拡大防止のため

大阪大学でも授業形式でメディア授業が増え、

大学生は、大学への通学機会の喪失、授業での運動機会の喪失、自宅での座位時間の増加

といった状況となり、身体活動不足となることが懸念されました。

 

その様な中、大阪大学の健康スポーツ教育科目では、

「スマートヘルスサイエンス」という教育コンテンツを立ち上げました。

このコンテンツは、授業期間を通じて学生が自身のデータを蓄積・登録し、

教員が解析したデータをフィードバックすることで、以下の3つの目的達成を目指すコンテンツです。

取り組みの具体的な内容としては、

学生は、自身のスマートフォンまたは大学から配布の小型活動量計を用い主に歩数を計測し、

自身の日々の身体活動量を計測・評価しました。

その後、教員からのデータフィードバックを受けて自身の身体活動量について振り返り、

どのような要因が自分の身体活動と関係があるのか、
どれくらいの強度の運動を取り入れるべきなのかなどを考察しました。

学生からは

「この授業の取り組みを通じて日々の生活パターンを見直すきっかけにもなった」

「毎週グラフで記録の確認をして、平均より下で頑張らないと、とやる気を出せてよかった」

「歩数データを意識するようになってから、フィットネスゲーム等の健康に関わる

　様々なデータを確認するような習慣ができた」

といった意見が寄せられました。

 

このように身近なデバイスを利活用し、

科学的知見に基づいた健康の維持・増進を実践できる力を養うような取り組みを

大阪大学の授業にて実施しています。

 

上記取り組みは、CSCシンポジウムでのご報告や、以下の論文にて掲載されております。

Konda, S.; Ogasawara, I.; Fujita, K.; Aoyama, C.; Yokoyama, T.; Magome, T.; Yulong, C.; Hashizume, K.; Matsuo, T.; Nakata, K.
Variability in Physical Inactivity Responses of University Students during COVID-19 Pandemic: A Monitoring of Daily Step Counts Using a Smartphone Application.
 Int. J. Environ. Res. Public Health 2022, 19, 1958.

https://doi.org/10.3390/ijerph19041958