
支援総額
目標金額 900,000円
- 支援者
- 124人
- 募集終了日
- 2020年5月22日
コロナと私と香港と⑲
香港の話取り上げるのに何故チベットなんだと言われそうだが、共通点が気になるのでチベットの話から入る。
もちろん二つの地区は歴史経緯が全然違う。しかし、弾圧してる側は同じ中国共産党だから、時代や場所が違っても行動原理は当然似ている。
チベットでは50年代のチベット侵攻以降、中国による支配が段階的に進められてきた。1951年にチベット政府と北京政府で結ばれた「17ヶ条協定」では当初、チベット政府による自治や宗教・チベット語の尊重が認められ、中央政府による急進的な「改革」は想定されていなかった。
中国に一地域に組み込まれるかわりに、現状制度が維持される、ある意味「一国二制度」的な方向に向かうはずだった。しかし、中国は軍事力を背景に徐々に圧力を強め、東チベットや東北チベットでの蜂起と中国軍による弾圧、更には1959年のダライラマ14世の亡命へと繋がる。
その後は、いわゆる「民主改革」という名の大弾圧と文化大革命で、多くのチベット人が殺され、仏教文化は破壊された。80年代前半に一時的な融和策が取られたが、80年代後半の蜂起と戒厳令下の弾圧を経て、94年の第3回チベット工作会議以降は、宗教弾圧と愛国教育が更に進められた。
00年代に入ると西部大開発が始まって、漢民族と物資がこれまで以上に流入し、チベットの地下資源は中国企業によって「内地」に送られた。インフラ投資や観光業が盛んになるが、恩恵を受けるのは主に漢民族で、チベット人の「二級市民化」が進んだ。
西部大開発では遊牧民の生活にも大きな影響を与えた。政府は強制移住による定住化を進め、街の近くや幹線道路沿いに、新しく定住村を作り、そこに遊牧民たちを住まわせた。
何世代も家畜と共に草原で暮らしてきた遊牧民たちは、僅かな補償と引き換えに土地を追われた。草原の保護と河川下流域の洪水防止、生活の向上が目的と喧伝されたが、裏の意図は遊牧文化の破壊と同化だったと思われる。
2008年のチベット蜂起とその弾圧後は、言語面でのさらなる同化政策が進められた。優秀な学生は中国本土に送られ、本土からは中国人教師達が送り込まれた。東チベットや東北チベットでは、各教科は中国語で教えられる事になり、各地で言語政策に対するデモが起きた。
寺院や民間の篤志家たちがチベット語の私立学校を作ったが、多くは当局により強制的に閉鎖された。文化的ジェノサイドを嘆いて、150人以上のチベット人が抗議の焼身自殺を行った。その多くは若者だ。
遠いチベットの出来事は、香港人にはピンと来ないかもしれないが、移民との軋轢、愛国教育・言語の押し付けは似ており、若者の不安や絶望感には近いものがあると思う。
度重なる焼身抗議が小さくしか扱われないチベットと違い、常に世界のメディアが注目する香港では、一つ一つの出来事が海外に与える衝撃度は大きいだろう。
いずれのケースでも言えるのは、武力の無い側が出来る選択肢は少ないと言うことだ。1980年胡耀邦総書記はチベットを視察し、それまでのチベット政策の誤りを認めた。80年代前半の一時期には、チベット文化が尊重される気運があり、チベット亡命政府と中国政府との間にも交渉があった。しかし、それ以降の指導者は高圧的な態度を取り続けている。
因みにダライラマ14世は、チベット独立を訴えているわけでは無く、1988年の欧州議会での提案以降は「高度な自治」を求めているに過ぎない。
翻って香港では「一国二制度」の形骸化が、反発と若者の過激化を招いている。過激化の行き着く先は爆弾テロや焼身抗議だ。為政者側には、香港基本法と香港の文化や言語を尊重する姿勢が必要だろう。そうで無ければ、対立は行きつくところまで行くに違いない。
リターン
3,000円
賛同いただきありがとうございます。お礼のメールをお送りします
・お礼のメール(Thanks letter sent by e-mail)
- 申込数
- 22
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年8月
5,000円

過去の出来事にはさせない!ムーブメントを作り出す缶バッチ
いただいたご支援のほぼ全額を今回のプロジェクトに充てさせていただきます。
・サンクスレター
・オリジナルの缶バッジ
・写真1枚
・Thanks letter
・1 Original tin badge
・photo print from the exhibition, in 254 x 203mm size
※税制上の優遇はありませんので、ご留意ください。
- 申込数
- 12
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年8月
3,000円
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