北大阪ほうせんか病院｜心臓リハビリテーションで地域の長寿を支えたい

着任ご挨拶と心臓リハビリ立ち上げクラウドファンディングへの

ご協力のお願い

このたび北大阪ほうせんか病院に副院長として着任しました後藤葉一と申します。着任のご挨拶と、着任早々で大変恐縮ですが、当院が現在進めております心臓リハビリテーション立ち上げのためのクラウドファンディングへのご協力のお願いを申し上げます。

私は、1980～2017年まで国立循環器病センターにおいて、狭心症・心筋梗塞・心不全などの心臓病の診断・治療・予防・リハビリテーションに関する診療・研究と若手人材の育成に従事して参りました。特に心臓病のリハビリテーション(心臓リハビリ)については、2014年～2018年に日本心臓リハビリ学会の理事長を務め、わが国における心臓リハビリの普及と質の向上に努めて参りました。このたび、縁あって北大阪ほうせんか病院に入職いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、当院が位置します北大阪地域には、心臓病や血管病の診断や治療をおこなう急性期病院が多数存在しています。これまでは心臓病・血管病の患者さんは、これらの急性期病院で心臓手術やカテーテル治療を受けたあと、直接自宅へ退院していました。ところが、社会の高齢化が進んだ現在では、急性期病院で心臓病・血管病の手術や治療を受けたあと、体力の低下のために直接自宅へ退院できない患者さんが増加しています。わが国では、脳卒中の患者さんは、急性期病院からリハビリ病院へ転院してリハビリを受けて体力が回復してから退院するという道すじができ上がっていますが、心臓病・血管病の場合は心臓リハビリを実施する病院が少なく、これまでそのような道すじがありませんでした。

このような現状を改善するため、北大阪ほうせんか病院では、急性期病院で心臓病・血管病の手術や治療を受けた患者さんが当院へ転院して十分な心臓リハビリを受けることができる体制を整備することといたしました。急性期病院では次々と新しい患者さんが入院してくるため、じっくりと心臓リハビリを継続できない状況です。そこで、急性期病院から当院の回復期リハビリ病棟に転院していただき、心臓リハビリ認定医の資格を持った循環器専門医や国立循環器病研究センターで心臓リハビリの研修を受けたリハビリスタッフからなる心臓リハビリチームの指導のもとで、心電図モニターや最新の運動トレーニングシステム、心肺運動負荷試験装置(CPX)を用いた最適な心臓リハビリをじっくりと受け、体力を回復していただきたいと思います。

このプロジェクトの目的は、もちろん心臓病・血管病の患者さんが体力を回復し1日も早く元気になっていただくことですが、もう1つの目的は、超高齢化を迎えるこれからの日本を見据えて、北大阪地域において、心臓病・血管病の急性期治療から回復期リハビリへのスムーズな道すじを確立するために急性期病院と回復期病院の間の円滑なネットワークを構築することです。私は、この急性期・回復期病院間の心臓病・血管病の治療・リハビリネットワーク構築プロジェクトのために、誠心誠意尽力いたす所存です。

つきましては、本プロジェクト達成のために、ぜひとも皆様からの温かいご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 

2024/4/19

北大阪ほうせんか病院 副院長　後藤葉一