プロジェクト終了報告
みなさん、こんにちは!インターンの清水です。
2022年5月に実施したクラウドファンディング「カンボジアで平和教育の教材開発と貧しい子どもの教育支援を!」のプロジェクト終了報告をさせていただきます。
クラウドファンディング実施からこれまでアツスクールに関連して実施してきた活動について記載しております。ぜひご覧ください!
◎プロジェクトの意義と感謝
国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)で自由公正な選挙を行うための国連ボランティアとして活動していた中田厚仁さんが活動中に殺害された場所にアツ村はできました。その村にある中田厚仁学校(アツスクール)を支援する活動が本プロジェクトです。1998年、洪水によって苦境にあったアツ村に食糧支援を行おうと考えた厚仁さんの父、武仁さんに対し、村人は「欲しいのは子どもが学べる学校です」と訴えました。中田厚仁さんの名前を冠しておりますが、一般的な公立小中学校です。非常に貧しい地域にあり、家庭の貧困などが原因で学校に通えなくなり、勉強を諦める子どもたちが大勢います。
基本的な読み書きや算数など、生きていく上で必要なスキルを教えていくこと、授業についていけるようにすることを主な目的として補習授業を実施しています。小さなつまずきを解決して目覚ましく成績を伸ばす生徒もおり、子どもたちの無限の可能性を伸ばす活動に寄与できることは、ご支援いただいた皆様と分かち合いたい大きな喜びです。子どもたちの笑顔を増やすご支援に心から感謝申し上げます。
現在、1年のうち長期休暇を除く9か月間(月曜日から金曜日までの午後2時間)で補習授業を行っています。補習授業では能力別に2クラスに分け、それぞれ25人程度の生徒が学んでいます。
◎皆様から頂いた寄付金の支出
皆様よりいただきました寄付金の収支明細は下記をご覧ください。
主な支出は、補習授業を担当する教員への謝礼です。現在、2名の教員に対してそれぞれ月100ドルの給与を支払っています。円安・物価高の影響もあり、月80ドルの給与を100ドルに変更いたしました。教員への支払いは月100ドル×9か月×2人で年間1800ドルです。2時間当たり5ドル弱の謝礼であり、カンボジアにおいても決して高額ではありませんが、教員も子どもたちの未来のためにと頑張ってくれています。
◎平和へのメッセージとしてのアツスクールの存在と絵本について
クラウドファンディングで1500冊の絵本を製作しました。カンボジアの学校では無料配布し、平和教育の教材として使われています。旧絵本と合わせこれまで約2500冊を学校など教育機関で配布し、平和や民主主義について考える機会を提供しています。
日本においては、平和について考える講演会などで1冊1000円で販売し、全額を補習授業の費用に充てています。現在、2018年に作成した旧絵本と合わせ約26万円の収益があります。なお、クラウドファンディングで制作した絵本は、2024年6月現在86冊を販売し、8万6000円の収益があります。
2022年8月にはクラウドファンディング実施メンバー3名で中田厚仁学校を訪問し、補習授業の様子を参観。全員参加型の、息もつかせぬ密度の濃い授業が行われていました。授業の目的と成果について担当のソフィア先生に、説明を受けました。この際、学習資料の作成や記録用のパソコン(399ドル)を提供しています。
2022年8月新たな絵本を持ってアツスクールを訪問
当時の活動報告は下記リンクよりご覧いただけます。
2023年4月には『中田厚仁平和フォーラム』が開催され、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)で特別代表を務めた明石康氏をはじめとする国連、外務省、各国代表に対して中田厚仁学校を紹介しました。
『中田厚仁平和フォーラム』参加の様子。明石康氏と一緒に
当時の活動報告は下記リンクよりご覧いただけます。
2023.04.16 国連ボランティア中田厚仁氏没後30周年記念行事
2023年7月には、カンボジア総選挙の監視活動を実施。中田厚仁学校があるコンポントム州プラサットサンボ群で活動。クラウドファンディングのメンバー7人で中田厚仁学校も訪問し、ソフィア先生から現状についてヒアリングしました。
投票日当日の様子。アツスクールの前でソフィア先生と一緒に
当時の活動報告は下記リンクよりご覧いただけます。
2023.08.13 カンボジア2023年選挙監視活動 活動報告④
◎残金の使途
皆様よりご寄付いただきました1,419,000円の内、残額は240,634円となっております。クラウドファンディング実施当初の1ドル115円程度であった為替レートは、現在は1ドル159円台(6月23日現在)になっており、当初想定していたよりも支援できる期間が短くなっています。
残額は今年、及び来年のプロジェクトでの使用を予定しております。皆様にいただきました寄付の他、絵本の販売などで得た利益が約26万円あり、残り2年弱はプロジェクトを継続できる見込みです。それ以降のプロジェクトにかかる費用については2025年秋頃に再びクラウドファンディングを実施し活動資金を募りたいと考えています。
◎リターン
本クラウドファンディングのリターンについては、クラウドファンディング終了後の2022年6月に配送しています。
リターン発送作業の様子
リターン発送状況
◎プロジェクト運営メンバーからのお礼
最後に、本プロジェクトに関わったメンバーから皆様へお礼をさせていただきます!