「まなつな」クラウドファンディング支援実施終了のご報告
新年おめでとうございます。
昨年実施したNPOカタリバ「あの子にまなびをつなぐ」プロジェクトで多大なるご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。
また明日1月7日に出される緊急事態宣言により、皆さまの生活にも多くの影響が生じ、厳しいご判断を迫られるケースもあるかと想像いたします。
今回は全国一斉休校の措置はないとはいえ、カタリバでも新たにカタリバオンラインやキッカケプログラムのサービスを拡大することで、この状況で困難を強いられる方に向けたサポートをしていく予定で、支援を必要としている方に少しでも寄り添って参りたいと思っております。
そしてこのたび、2020年12月末をもちましてREADYFORクラウドファンディングサイトを通じたご寄付での活動期間は一区切りとなりましたので、ここまでの支援について、ご支援いただきました皆さまにご報告いたします。
■支援についてのご報告
「あの子にまなびをつなぐ」プロジェクト(通称まなつな)で支援を行ったカタリバ「キッカケプログラム」の利用者は、2020年12月末の段階で354人となりました。
プロジェクト発足当初は100名へ支援を届けることを目標に、その財源として1,500万円を目標に開始したクラウドファンディングも、多くの皆さまにご支援をいただいたことが後押しとなり、一時は500名の子どもたちに支援を届けることを目標としていました。
しかし、プロジェクト内での調査の中で、実際に子どもたちやご家庭が直面している課題は、単に経済的な困窮を抱えているだけではないことがわかってきます。支援対象者の家庭の約85%がひとり親家庭であり、不登校や発達障害を抱える子どもの割合は、文部科学省が公表する平均値よりも高い傾向にあり、経済面以外にも困難が重なり合っている状況がわかってきました。
そこで我々は、支援する子どもの人数を増やすことではなく、いま支援を行っている子どもたちが貧困の連鎖を確実に断ち切り将来を見通すことができるように、支援内容を充実させることに注力をする方向に舵を切りました。
パソコンやWi-Fiを提供し、カタリバオンラインや学習コンテンツを無償で利用してもらうほか、子どもたちには週1回のオンライン伴走を、保護者に対しては月に1回30分の面談を行っています。子どもへのオンライン伴走は、担当メンターとの関係性を構築し、週次の目標設定・動機づけ・振り返りをしながら、学習や生活自体への伴走も行います。年代によって進め方、伴走時間も別で設定することで個別最適なサポートを心がけているため、子どもたちの出席率は90%近くを保っています。
クラファンによる資金を元にしたプロジェクトは2020年12月が一度区切りとはなりますが、カタリバとして2021年1月以降も滞りない支援を続けいます。
■収支についてのご報告
皆さまからご支援いただきました資金と村上財団様からのマッチング寄付500万円は、全額をまなつなで支援する子どもたちのために使用させていただきました。
パソコン195台購入+Wi-Fi関連費用(11,184,000円)
ほか、メンターやスタッフの人件費、通信運搬費、研究費、保守メンテナンス費、一般管理費など
■リターンの発送状況
寄付受領書並びにご支援の際に選んでいただいた返礼品は、2020年11月に発送を完了いたしました(一部、ご注文の商品を除く)。
ただ、お引越しや宛所不明などでカタリバに戻ってきているものもございまして、ご確認用のメールを個別で送らせていただいております。ご連絡をいただきました方々から随時再発送を行っておりますが、メールでの連絡がなく返礼品が届いていないご状況でしたら、カタリバ宛のメッセージ送信よりご連絡をお願いいたします。
また、10万円以上の「まなつな応援コース」で寄付をしてくださった方の返礼品には、ご寄付一口につき「キッカケプログラムの子どもたちへマスク20枚のプレゼント」があり、合計1,300枚のマスクをクリスマス時期に届けることができました。
「つけやすい!」「柔らかい!」とお子さんが喜んでくれていることを保護者の方がメールで教えてくださったり、マスクのイラスト付きの年賀状が届いたり、マスクが不可欠である今の状況で、子どもたちの健康を守る手段のひとつとして使ってもらえているようです。
■今後について
READYFORを通じたクラウドファンディングによるプロジェクト期間は区切りとなりましたが、カタリバでは継続してまなつなでの支援を行っていきます。
引き続きご支援をいただける場合は、カタリバへのサイトからお申し込みができます。
カタリバご支援のサイトはこちら
最後になりますが…
私たちも緊急で立ち上げることになった「まなつな」が、基盤を整えた活動を行うことができましたのも、信じて応援してくださった寄付者の皆さまがいたからこそです。
日本中が困難な状況であった中で、子どもたちに対してやさしい手を差し伸べてくださいましたこと、心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。
そして2021年、再びコロナとのたたかいから幕を開けることになりました。
厚生労働省が昨年末に行った調査では、2020年に新型コロナウイルスの影響で仕事を失った人は約8万人近く。厳しい状況はまだまだ続きます。
この困難な状況であっても、子どもたちが自分の未来を描いていけるように。
貧困の連鎖を断ち切ることができるように。
今後とも応援よろしくお願いいたします。