プロジェクトの終了を報告させていただきます
このたびは「寄り添う無料の電話相談『認知症110番』の継続にご支援を。」のプロジェクトに対し、多くの温かいご支援をいただきまして誠にありがとうございました。ご支援とともに、激励のコメントを多数寄せていただけましたことも本当に勇気の源となりました。
おかげさまで、今年度の相談を無事終えることができ、また2022年度に関しても続けていくことができる状況となりました。
これをもちまして、本プロジェクトはいったん終了とさせていただきます。当初、目標に近い金額を寄せていただくことを想定していなかっただけに、お支えくださった皆様にこうしたご報告をできますことをとても嬉しく思っております。改めて深謝申し上げます。お支えをバネとして、今後も必要とされる限り事業を存続させるべく、新たな資金調達に努力してまいります。
以下、今回のプロジェクトにつきまして、寄せていただいた浄財の使途などご報告申し上げます。
【クラウドファンディング実施期間】 2021年11月1日~2022年1月14日(75日間)
【寄付金】
・ご寄付いただいた方 延べ439人
・ご寄付いただいた金額 528万7000円
・目標に対する達成率 75%
・READYFORへの手数料 81万4198円
・差し引き受取額 447万2802円
【リターン】
最初に実施したリターンとして、寄付をいただいた方のお名前を当財団のホームページに掲載させていただきました。希望された方を対象としています。
また、2月7日午後4時より、「毎日がアルツハイマー」シリーズを撮影されている映画監督、関口裕加氏を講師にお招きし、オンラインの講演会「10年に亘る母の認知症介護から見えてきたもの」を開催いたしました。
皆様からの浄財につきましては、READYFOR様より3月10日に当財団の口座に振り込んでいただきました。これを受けまして、寄付をいただいた全員の方に3月10日付けの領収書と御礼を郵送いたしました。
「認知症110番」の2021年度の活動報告書は、最終月、3月分のデータを精査したうえで4月中旬にもPDFファイルで送付いたします。
【寄付金使途】
寄せていただいた寄付金総額447万2802円のうち、81万6283円を「認知症110番」の3月分の運営費に充てさせていただきました。
①相談員への謝礼及び交通費 50万2391円
②サーバ、データベースの月額負担 6万6740円
③フリーダイヤル料金 8万8378円
④相談ブース使用料 15万8774円
計 81万6283円
3月に使わなかった残額365万6519円につきましては、郵便振替で寄せられた寄付などとともに「電話相談事業積立資産」としていったん積み立てることといたしました。新年度の第一回理事会に「電話相談事業積立資産取扱規程」の新設を提案いたします。いただいた浄財を「認知症110番」の運営費以外に使わないことを明確にする趣旨です。
22年度の「認知症110番」運営費に関しては、この積立資産を取り崩して捻出するようにいたします。2022年度通年の電話相談の予算として、
①相談員への謝礼及び交通費 600万円
②サーバ、データベース維持費 80万円
③フリーダイヤル料金 100万円
④順天堂大への医療相談委託費 275万円
⑤相談ブース使用料 200万円
計 1255万円
を想定しておりまして、寄付いただいたお金はすべて「認知症110番」の運営に充てさせていただきます。
【今後の取り組み】
・営業活動の強化
「認知症110番」の財政基盤を固める一環として、引き続き企業・団体への協賛金拠出を要望してまいります。
・継続寄付制度の活用
READYFOR様の新たな「継続寄付」制度を活用し、月額500円より支援していただける「マンスリーサポーター」の募集を4月末より開始いたします。
・認知症予防に関する検定資格制度の創設
一般社団法人「生涯健康社会推進機構」様とともに新たな資格を創設することを検討しています。新設する資格は
①「生涯健脳士」(仮称=認知症を心配している人から相談を受け、その後の生活対応について適切なアドバイスをする)
②「生涯健脳指導士」(同=生涯健脳士の役割に加え、認知症に関する2次、3次予防の実践的指導もする)
-ーの2種類(初級と上級のイメージ)を考えています。
検定料、教材費などを得ることで、将来的には収益をあげられる事業に育てていくことを想定しています。
【最後に】
昨年の今ごろ、私ども事務局の面々は顔を青くしておりました。コロナ禍ということもあって企業からの協賛は期待できず、どう計算しても2022年度の途中で資金が枯渇し、相談事業からの撤退を迫られる事態に直面していたからです。
世界最速級で高齢化が進むなか、「認知症110番」の役割はまさにこれからなのに……そんな焦燥感にかられながら、わらをもすがる思いで取り組んだのがクラウドファンディングでした。
冒頭に記した通り、大きな期待は抱いていなかったのが正直なところです。それが400人を超える多くの方々に支えていただけるという想定外の結果となり、胸が熱くなりました。
ご支援をいただいた皆様の思いを胸に刻み、必ず「認知症110番」を後世に残していきます。本当にありがとうございました。
公益財団法人 認知症予防財団
事務局長 吉田 啓志