生産者と共に！能登産の食材で復興まいもんキッチンカー！

＜プロジェクトの概要＞

令和6年元日に発生した能登半島地震。半島の中央に位置する穴水町でもその被害は大きく、震災当初は約3,000人の方たちが避難所や車中泊での生活を余儀なくされました。今でも大勢の方が不自由な生活を強いられています。

 

避難生活ではレトルト食品や缶詰による食生活が続き、体調を崩してしまっている方も少なくありません。町内38ヶ所の避難施設で最も多くの方が避難している「穴水町さわやか交流館プルート」では、震災当初の数日間はアルファ化米が1日に1食のみでした。

その後、災害支援団体が到着しプルート内の食事支援が始まり、続いてレストラン経営者のチームが調理全体のサポートに加わり、私たちも一緒に避難所の食事を作ることになりました。

 

しかし、私たちが居る避難所以外にも食事支援が必要な所があるはずだと感じ、他団体と連携を取りながら町内全ての避難所へヒアリングを実施。穴水町の指定避難所38ヶ所中、支援を必要としている32ヶ所へ食事を届ける事が出来ました。

 

気が付いたら人口8000人程の町に対して1日に1600食を手作りの温かな食事を届けていました。

 

 

「穴水町さわやか交流館プルート」(外観)

 

2007年に発生した能登半島震災からの復興を祈念して建てられた「復興之碑」

 

 

避難施設の様子

 

 

炊き出し(夕飯)の様子

 

 

今回、このキッチンカープロジェクトを立ち上げた私たち自身も被災者の1人です。プルートで避難生活を続けていましたが「避難所でただ闇雲に時間を過ごすよりは少しでも人のためになりたい」との想いで震災発生当初から炊き出し支援に関わっていました。やがて私たちが中心的存在となって炊き出しを行うようになり、避難所のお年寄りの体調が見る見る良くなっていく様子を目の当たりにして、改めて食の大切さを実感しました。

 

しかしながら私たちが食事を直接届けている際に気づいた事があります。

過疎化が進む集落の避難所には高齢の方たちしか居らず、道路も液状化が補修されずにあり危険な状態でした。そのため、町のスーパーが再開しても距離が遠く危険であるため外へ買いに出られない状況だったのです。

 

私たちが作った温かい食事をお届けした時「これこそが、この町の人たちに必要なものだ」という感情がふと込み上げてきました。

 

そしてもう一つ。

避難所の運営や、高齢者の話を聴いて寄り添ってくれる各団体の方たちの温かな支援により、私たち被災者は心身共に救われました。各団体の方たちの支援がなかったら、きっと能登半島は想像しきれないほどの非常事態が続いていたでしょう。

 

支援に来てくださった皆さんは、地元飲食店が地震の影響で休業していることもあり、各自持ち込みの物資で食事をしています。これから多くのボランティアさんも復興支援に来てくださる中で、現地に飲食店が無いと温かい食事が食べられないままになってしまいます。かと言って被災地で辛い思いをしている倒壊した飲食店さんに「再開して欲しい」なんてとても言える状況ではありません。

 

だからこそ私たちが立ち上がり、キッチンカーで食事提供をする必要性を感じています。

私たち被災者の支援に来てくださる各団体やボランティアの皆さんへ、お礼の意味も込めて、気兼ねなく温かい食事を召し上がっていただける場所を作ります。

 

 

【調理風景】

 

 

 

 

 

＜自己紹介・プロジェクト立ち上げのきっかけ＞

初めまして。今回の発起人の一人、浦松克己です。現在穴水町の避難施設「さわやか交流館プルート」で毎日炊き出し支援を行っています。震災で穴水町内の自宅も半壊状態になり、両親が住む実家も損壊して住めず、家族全員で避難生活を送っています。今は病院の食堂で調理をしています。今回の震災で施設が閉鎖。穴水で避難生活を送る両親が持病を抱えていることもあり、穴水に残ることを決意しました。

 

高齢者の方にはスープ系の料理が喜ばれます。 調理施設でも郷土料理のけんちん汁や、ミネストローネ、クラムチャウダーはおかわりの声が上がるほどの人気メニューでした。これからは地場産の食材を使い、クラムチャウダーなら浅利の代わりに牡蠣をふんだんに使用するなど、身土不二の考えを大切にしてこの地の良さを表現していきたいと思います。   

 

 

 

初めまして。今回の発起人の一人、濱下有紀です。生まれも育ちも穴水町です。今までは穴水町内で仕事をしていましたが、今回の震災で自宅と職場が損壊しました。現在はプルートで避難生活を送りながら、毎日炊き出し支援を行っています。初めは母と2人の避難生活でしたが、母の持病が悪化し、病院に移ったため自分一人に。避難所に一人でいると悪いことばかりが頭をよぎる一方で、少しでも気が紛れるなら、誰かのためになるなら...と炊き出しに関わることを決めました。今まで飲食経験はなかったものの、家でよく自炊をしていたもので調理は慣れていました。はじめは飯炊きや野菜のカットがメインでしたが、日が経つうちに様々な調理を担当するようになりました。

 

炊き出しを続ける中で、穴水の新たな名物になったらとの想いを込めて考えた「穴水三色丼」は色合いや味付けの濃さなどのバランスも意識して毎回組み合わせを考え、避難してる方が飽きない工夫をしています。避難者の方に作った料理を美味しいと言ってもらえると嬉しくて、人を幸せに出来る飲食を仕事にしたいという気持ちが徐々に芽生えてきました。

 

 

 

【炊き出し風景】

この日の炊き出しは豚汁うどん

 

 

野菜を使ったメニューは、栄養バランスも考えられお年寄りに喜ばれる

 

 

プルートでおなじみとなった「穴水三色丼」

 

炊き出しから生まれた「穴水三色丼」は、この自然豊かな里山を表現する唯一無二の料理であり、穴水町の復興に向けた灯火です。伝統野菜や内湾の海産物…いずれ狩猟も出来る様になったら、里山にも私が入り山菜や天然茸を採取して料理に乗せます。

遠い昔からこの里山にある食材で作る＂誰も食べた事が無い＂この料理は、長い歴史と人との繋がりを込めた、これからの穴水町の郷土料理になります。

 

キッチンカーでは、飲み物も地場産の梅や野菜を使用した酵素ドリンクにして、ワインも提供する予定です。ゆくゆくは観光に来る方たちにも、私の生まれ育った里山を感じていただきたく、日々試作に明け暮れております。 

 

 

＜ 石川県穴水町について＞

私たちの暮らす穴水町は奥能登の自然豊かな里山地域です。

海産物を始め、農産物や自然の恵みである山菜、天然キノコ、ジビエ…昔から受け継がれている伝統漁法や奥能登にしか無いナマコの加工品、活きたままのシラウオ。

私たちはずっと穴水町に住んでいるので恥ずかしながら外のことは余り知りませんが、その分、穴水町や奥能登の食文化の素晴らしさは誰よりもよく知っています。

 

しかしながら、この度の震災で海の様子も一変しました。

海産物の出荷が停まり、市場も動かず、野菜の出荷も無くなるなど、私たちの食生活を支えている一次生産者の方たちにも大きな経済的損失が発生し辛い思いをしています。  
 

【被災状況】

 

 

 

 

 

今回、私たちは色々な支援をしていただき立ち上がる事ができました。

ですから今度は私たちが誰かの為に動く出番です。

 

地元生産者の食材を使った食事をキッチンカーで提供することで【地産地消】【被災地支援】【循環的経営】を実現します。

交替制で１つのキッチンカーを最大限に活用していきたいと思います。

 

災害が無ければ気付けなかった、この町に必要なニーズがキッチンカーに詰まっています。

穴水町の復興に向けた足掛かりになるはずと確信しこのプロジェクトを起案しました。

決して饒舌ではありませんが、穴水町への想いは強くあります。

 

 

 

 

＜プロジェクト展望・ビジョン＞

このキッチンカーは穴水町の一次産業と共に歩む大きな希望となります。

食材も穴水産を積極的に使いこの土地を表現するシグネチャーディッシュにしていきます。

また穴水の子どもたちにも、一緒に生産者の所へ援農したり、漁のお手伝いをしたり、私たちの親世代が子供の頃に手伝いをしていたあの頃の穴水町の豊かさを後世にも伝えて行きます。

キッチンカーで地元の食材を使用した郷土料理の料理教室と子供食堂を併せた新たなコミュニティを作っていきます。

 

「穴水町に生まれて良かった」

 

私たちより後の世代の方たちがそう感じるような町へ変えていきます。

 

穴水町では高校を卒業すると地元を出て、金沢や富山福井、東京などに進学や就職する方が多いです。地元では就職先もほとんど無く、経済面でも都市部と差があるため、そのまま地元を離れて行ってしまいUターンをする事は稀です。

 

私（濱下）は30代前半です。

高齢化が進むこの町で、私たち若い世代が良き伝統と文化を受け継ぎスタートアップする姿は、復興に一番大切な地元で暮らす若い人たちが穴水町で起業する後押しにもなれます。

 

高校を卒業して一度は外へ出ても「いつか穴水町へ戻ろう」と思って貰えるよう、穴水町の魅力を引き出します。そして県外の方たちにも移住したくなる位の魅力をこのキッチンカーで表現していきます。 

 

 

 

＜キッチンカーの規格＞

県内外の人たちと私たち被災者が一緒になってキッチンカーを作り上げていきます。

埼玉県でキッチンカーを改装し営業していた飲食店の方のアドバイスをもとに、改装する車両を選定。仕込み場、調理場、洗い場を設けられるよう軽トラよりワンサイズ大きめのトラックを使います。宮大工さんの協力のもと、トラックの荷台に取り外し可能な調理スペースとしてのコンテナを設置します。 その外壁にはペイントを施し、能登の海を想起させる鮮やかな海や空と、被災地に生る力強い木を描き、そこに葉っぱを模したこども達の手形や、被災した飲食店のステッカーなどを貼り、皆の想いが詰まったデザインにしていくことを考えています。

  【営業スタイル関して】

浦松と濱下でキッチンカー営業をするのですが交替制で行います。

浦松は地元の方向けに満足感あるスープ料理を主体にしたお手頃な価格で日常に寄り添います。

濱下は観光の方向けに穴水の思い出に残る奥能登の豊かな食材の美味しさを「穴水三色丼」に込めて提供いたします。

 

震災発生直後から辛い思いを一緒に乗り越えてきた、地元の人たちが一緒になって作るキッチンカーは、被災地のみんなの想いや復興に向けた希望であふれたものになると確信しています。   

 

 

＜起案者からのメッセージ＞

浦松克己
元日、介護施設でお節料理を作り終え一息ついたところで被災しました。お祝いムードが一転し、生活環境も様変わりしました。そんな気持ちの沈んだ町を見て、私たちの世代ががんばることにより、まずは地元のこどもたちやお年寄り、やがては能登全体が活気付いていくよう、今立ち上がる必要があると感じました。移動手段のないお年寄りも近くまで出てきて会話ができるし、毎日がより楽しくなる。子どもたちも、僕らのがんばる姿を見せることで将来に夢を持つことができるのではないかと思い、いち早く行動することを決めました。若い人とお年寄りの交流が増えて、能登の人たちが笑顔になれたらと思います。

 

 

濱下有紀

穴水町では今回の震災で多くの家屋や店舗が倒壊していますが、少子高齢化もあって、このまま経営を断念せざるを得ない状態の店舗が大半です。 この様な環境の中、それでも私は、生まれ育ったこのまちで立ち上がって前に進んでいきたいと思い決心いたしました。

具体的には、珍味や名産品などを中心とした飲食店を経営することで、震災で地元を離れてしまった方々や、観光で多くの方々が集える町にしていきたいと考えております。 また、今回の震災で被災し傷ついた心に温かいご飯を届けたいと思い、ゆくゆくはキッチンカーでの営業も考えております。 皆様に応援していただけると幸いです。
 

 

 

 

計画の内容

■目標金額：300万円

 

■スケジュール

・令和6年2月29日　クラウドファンディング開始

・令和6年4月27日　クラウドファンディング終了

・令和6年5月1日   キッチンカー本見積もり

・令和6年5月8日  本発注(車両購入・改装着工予定)

 

■支援金使途

リターンでお申し込みいただいた分の被災地の特産品をお届けします。

皆様からいただくご支援は、まずはキッチンカーの購入に充てさせていただきます。

本見積後に資金の余剰があれば営業に必要な備品や消耗品の購入など当面の活動費に充てたいと考えています。

 

 

 

プロジェクトに関するご留意事項

※ご支援確定後の返金やキャンセルは、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。

※支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。