三陸の素敵な人に会いに行く旅のガイドブック「三陸人」を出版！

三陸人：尾形洋一さん
（焼き鳥 ふるさと）

会える場所：宮古市

-----------------------------------------　

宮古の焼鳥屋の店主、尾形洋一さんの話は、民泊のタイマグラ「フィールド・ノート」の奥畑さんから聞いた。「昼間は蝶の研究をしているから、夜に生計をたてられる仕事を、ってことで焼鳥屋をやっているのだけど、店が全壊してしまって、モツ煮を真空パックに詰めて売っている」と。どうやら、駅前の元居酒屋で再オープンしたらしいとのことで、取材の後に立ち寄るも店は閉まっていた。その数日後、再挑戦。新参者が迷い込むような店でもないので、明らかに店主は戸惑っている風だ。「奥畑さんの紹介でうかがいました」と伝えると、表情が和らいだ。

蝶の研究とは高校生の時に出合った、チョウセンアカシジミ。希少な蝶で、日本では山形と岩手の一部にしか生息しない。トネリコの花粉が餌なので、トネリコの木に生息しているのだという。中学生の頃は蝶には興味がなくて、「甲虫」班だった。甲虫の一種、治虫（オサムシ）にハマった（その名の通り、手塚治虫もオサムシが好きで、ペンネームに使ったそう）。高校生の時に生物研究部に入り、部室で飼っていたチョウセンアカシジミの幼虫から甘い蜜が出ていることを見つけた。「岩手県の高校生対象の生物学の研究発表会みたいなのがあって、それで入賞したんだよね。それからハマっちゃって」。現在、宮古昆虫研究会会長も務める。昼は蝶の研究家、夜は焼鳥屋の店主の顔だ。

ジャズが好きで、25年前に日野皓正が出演した、Jazz in 浄土ヶ浜のスタッフでもある。その後、ハービー・ハンコックなどの海外アーティストも出演したというからすごい。2013年8月にそのジャズコンサートが20年ぶりに復活。尾形さん自ら、綾戸智絵さんに出演をお願いした。「若い人たちに、宮古ってこんなかっこいいこともできるんだよ、って事を知って欲しい」と尾形さん。あの美しい浄土ヶ浜でのジャズコンサートなんて、最高に贅沢。ちなみに肝心の焼鳥のお味は、リンゴを隠し味に使っているという、フルーティな秘伝のタレがおすすめだ。

-----------------------------------------

■「三陸人」Facebookページ
https://www.facebook.com/CommunityTravelGuide

■「三陸人」を応援する
https://readyfor.jp/projects/sanrikujin

■「三陸人」のリターン一覧
https://readyfor.jp/projects/sanrikujin/announcements/4891