目標達成間近の今、助産師を目指した時の夢について

1000万円という、とてつもない目標を掲げて、その夢のような目標の達成を目の前にして、助産師になりたい！助産院を開業しよう！と思った時の感情や思いが沸き上がってきます。

 

今日は、そのお話を。

私は、すごいな！と思える助産師さんに初めてお会いしたのは、前述したように、自然育児相談所の山西みな子さん（新着情報で紹介しています）との出会いでした。でもその時は「すごいな」とは思いましたが、自分が助産師になるイメージはまったくありませんでした。

 

私が助産師になりたい！と思ったきっかけは、杉並区のファン助産院でお産した体験からです。写真は杉山富士子先生です。先生は控えめな方なので、あまり表には出ない方なのですが、ここに来た方だけ限定でお知らせします(笑)

杉山先生は私の心の師匠です。

 

これはファン助産院でお仕事させていただいていた時の写真で、そしてその時に映像でお産を伝えたいと取材に来ていた、河合蘭さんが撮ってくださった写真で、杉山先生と並んで歩いている、貴重な大好きな写真です。

まだまだ先生の足元にも及びませんが、先生を目標に今後も頑張ります！の気持ちを込めて、写真アップさせてください。

 

最初に、第２子を妊娠した時に、第１子を出産した病院に行くと、更年期外来を始めたばかりの待合室は、年配の女性で溢れかえっていて、上の子を連れて、この待合室の待っている人達の後か・・・と思ったら、

とても待てない！と思って、その場で、山西先生に教わった、ファン助産院に当時は携帯はなかったので、電話帳で調べて公衆電話で電話をしました。

そうしたら、「はい。どうぞいらしてください～」と天使のような優しい声。

その電話の主は院長の杉山先生でした。

 

そして、その足でお話を伺いに行くと、なんとも言えない穏やかな雰囲気で、「ここで産みたい！」とその場で思ったものでした。

 

毎回の妊婦健診では、体を見ていただきながら、時間をかけて、話を聞いてくれて、私に合ったアドバイスをしていただいて、聞きたいことを全部聞けて、（病院だとこれ意外と難しい）毎回の健診がとても楽しみでした。

 

そして、お産の日、陣痛が来たみたいと電話すると、すでに顔見しり、仲良くなっているスタッフの方に「木村さんそろそろ来る頃かと思っていたわよ♪」などと言われて、助産院に付くと「待ってたわよ！」なんて笑顔で声を掛けられたら、気持ちも体も緩んで、良い陣痛がどんどん来ます。

なぜなら、今なら分かりますが、リラックスしている方が、陣痛を起こすホルモンであるオキシトシンは分泌されるのです。

オキシトシンは愛情ホルモンとも言われており、心地良い状態があると放出されて、放出されるとさらに緩むそんなホルモンです。

オキシトシンの大きな役割は、「陣痛を起こす＝子宮収縮」と「母乳を出す」という仕事です。

 

助産院では、誘発のお薬は使わない代わりに、思いっきりリラックスしていただいて、温めたりして心地よい状態を作って、自然なオキシトシンの分泌を促します。

 

そうすると、赤ちゃんが生まれて出てくる時に、オキシトシンは泉のようにドバーっとあふれだし、もしくはスパークするように出て、（見えないのですが）ママも赤ちゃんもそして、まわりにいるパパも、お手伝いしている助産師も、上の子も、みんなが幸せオーラいっぱいになります。

オキシトシンだけでなく、さまざまなホルモンが大量に放出されます。

そのような現象をオキシトシンカクテルと呼んだりします。
それがあるから、ママが幸せいっぱいで、その後の育児や母乳がスムーズにいきやすいのです。

 

このオキシトシンカクテルのようなホルモンの大量放出は、実はお産の時一回しか出ないそうです。下垂体後葉から放出されたホルモンは直接脳に作用して、ママを幸せいっぱいにしますが、計画無痛分娩や、計画帝王切開でお産になった場合は、自然なオキシトシンの大量放出はのぞめないので、大きくなった子宮を収縮させるために、オキシトシン様物質と言ってオキシトシンを薬として点滴で投与しますが、この点滴は脳関門を越えないので、脳には直接作用しないそうです。

 

私のように、「とにかく赤ちゃんが可愛い」「早くおっぱいを飲ませたい」という思いはもちろん「またこのお産がしたい！」「助産師になりたい！」みたいに思う人は、自然分娩でオキシトシンがドバドバ出てるようなお産だとなりやすいですが、計画無痛分娩や、計画帝王切開では、そのような感情にはなりにくいようです。母乳をあげたり、抱っこしたりしても、オキシトシンは出るので、助産院では、産後ケアにいらしたママには、可能な限り積極的に母乳や抱っこをおすすめします。

 

なので、今のママたちは、産後に面倒を見る人がいない状況な上に、お産が変わってきているので、育児や母乳で苦戦することが多くなっています。

私は、お産を変えていきたい！と思っています。

 

でも、99．5％の人が、病院でのお産を選ぶ時代になかなか難しいなと思います。ただ、計画無痛分娩を自ら選ばなくても、きちんと心作り体作りをしていたら、ちゃんと自分の力で産める方がたくさんいます。

是非、「また産みたい！」「赤ちゃんが可愛くて仕方ない！」とか、私のように自己肯定感がとにかく上がってしまう、そんな自然分娩を是非体験してみていただきたいです。その後の育児、生き方、考え方が変わってきます。

 

私の師匠は「木村さん、養生はやったらやっただけよ！」と私に教えてくれました。養生（ようじょう）＝体作り、心作りをしたら、安産を自分で作ることができます。

そう言ったら、「全部ではないでしょ？」と反発に会いそうですが、養生は決して無駄にはなりません。もしも、思ったようなお産にならなくても、産後にも子育てという気力、体力を必要としている大仕事があるので、産前の養生は必要です。そして、ホルモンがドバドバと溢れる体験を是非、多くの方にしていただきたいです。

 

そうすることが、その後の育児にきっとプラスになります。

助産院では、私がいる時はこんな話をいつもしています。
新しい助産院ができたら、「お産を語る会」などを是非助産院でやっていきたいです。