応援コメントをいただきました　宮下名誉園長

宮下 実　天王寺動物園名誉園長から

応援コメントをいただきました！

 

 

【プロフィール】

宮下　実（みやした　みのる）名誉園長

学位（医学博士）、学芸員、獣医師

1973年より天王寺動物園へ獣医師として入職し、2005年に動物園長に就任。

2010年に定年退職を機に天王寺動物園名誉園長へ就任する。

その後、5年間（2010～2015年）、近畿大学で教授として教鞭をとる。

2016年からは、山口県宇部市ときわ動物園の園長に就任し、2021年からは同動物園の名誉園長へ就任する。

現在は、山口大学・岡山理科大学・東亜大学　にて非常勤講師を務める。

 

【コメント】

天王寺動物園は、100年を超える歴史のある動物園ですが、老朽化した施設の建て替えをどのように進めていくか、これは常に頭の痛い大きな問題でした。1970年に建設した爬虫類館は狭く暗いということから、お客様に敬遠される施設でした。それを打破すべく企画したのが爬虫類生態館構想です。

 

無脊椎動物（Invertebrates）、魚類（Fishes）、両生類（Amphibians）、爬虫類（Reptiles）を展示することから、それぞれのアルファベットの頭文字を順に並べた名前「IFAR（アイファー）」を愛称とした本施設の建設に着手し、1995年に完成しました。

 

従来の施設とは異なり、動物に影響のない程度に明るさを保ち、これらの動物の生息する環境を再現してお見せすることにも重点をおき、さらにガラス越しに間近でご覧いただけるようにしました。

 

気味が悪いとヘビを敬遠されるお客様が以前は多かったのですが、ヘビの鱗の美しさ、地上を蛇行するヘビの動き、ヘビに見惚れるお客様が増えたのはこのIFARのおかげと、私は確信しています。

 

時代が流れ、IFARは完成後27年を経過しました。設備の老朽化も進んでいますし、ガラス面の傷、壁の損傷などが各所で目につくようになり、観覧されるお客様には多大なご不便をおかけしております。

 

オープンからまもなく30年を迎えようとしている「爬虫類生態館アイファー」の特に「日本の自然エリア」の擬岩や壁紙が傷んできており、それらをリニューアルして本来の生息環境に近い日本の水辺の原風景を再現し、生き生きとした水棲生物たちの姿をご覧いただける場にしたいと考えております。