津波で壊滅した徳泉寺を救った「はがき一文字写経」恩返しを今。

東日本大震災からの復興の一環として、復興誌『青空があるじゃないか』製作のためのプロジェクトを、クラウドファンディンによって立ち上げたところ、想定外のご支援をいただき、当初の目標額を突破することができました。

 

更にセカンドゴールを設定しましたところ、おかげさまをもちまして、これも達成することができました。有り難いことに、達成後もご支援を寄せていただいております。

 

これらはすべて、復興誌製作費とそれを2000名を超える方にお届けする送料経費等に充てさせていただきます。

 

津波で流された徳泉寺の復興を「はがき一文字写経」で成し遂げようと発願いたしました。あまり他に類のない活動であり、実現できるかどうか不安ではありましたが、8年を経て何とか本堂の形も見えてきました。

 

数えきれない方々が、如何に復興のためと心を寄せて下さったのかを思うと、感謝の言葉もありません。

 

この恩に報いることのひとつとして、復興までの過程と復興した姿をきちんとお伝えすることであろうと考えておりました。これは報恩行でもあり、同時に大震災からの復興を記録することにもつながると信じております。

 

「風化させないように」と言うのは容易いことですが、そのための手立てを示すことも大切です。「記録しないものは　記憶されない」の言葉通り、記録を本にして、記憶するための一助になればと、現在復興誌の編集にとりかかっているところです。

 

このプロジェクトを始めた第一の目的は、資金勧募ですが、更なる願いもありました。

 

それはひとりでも多くの方に、東日本大震災でこんなことがあった、こんな風にして復興に向かってきたということを知っていただきたいということでした。将来も起こるだろう困難なことに遭遇した時に、それが何らかの方向性を見つけるヒントになれば幸いです。

 

レディフォーの報告によりますと、このサイトにこれまで延べ1500人を超える方が訪ねて下さり、20代30代の若い方が約半数を占めているそうです。

 

高齢者の仲間入りをした住職が、田舎寺にいただけでは、とてもこのような接点を見出すことはできなかったでしょう。その意味でも、このプロジェクトは大成功です。

 

「一夜にして成功するには十年かかる」（ウッディ・アレン）

 

まだ、震災から8年ということでは、真の復興を目指して、もう少し精進しろということかもしれません。

 

クラウドファンディンの終了までも、今しばらく時間をいただいておりますので、よろしくお付き合いのほどを、お願い申し上げます。

 

ほんとうに、みなさまのおかげです。ありがとうございました。　

 

合掌