津波で壊滅した徳泉寺を救った「はがき一文字写経」恩返しを今。

東日本大震災からの復興の仕上げとして、復興誌『青空があるじゃないか』製作のためのプロジェクトを、クラウドファンディンによって立ち上げましたところ、おかげさまにて、第一目標、第二目標共に達成して、無事終了する事が出来ました。ご支援くださいました全国のみなさまに、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

複数回のご支援をいただいた方を含め、100件を超える申し込みをいただき、目標達成率169パーセント254万円という望外の浄財を賜りましたことを、素直に喜び感動いたしております。

同時にみなさまの想いを無にすることなく、当初の目的である復興誌の製作に全力を注ぎ、ご期待に添えますよう努めてまいります。

津波で流された徳泉寺の復興を「はがき一文字写経」で成し遂げようと、夢物語のようなことを発願いたしました。

様々なご縁がつながり、夢ではなく目標にしなさいとばかりに、実に多くの方より、写経を納経していただきました。おかげさまにて、本堂再建という目標達成が見えてきました。その約2000名の方に、ご恩返しとして復興誌をお届けいたします。

夢物語が完結しないとしても、あれは夢だったからと逃げることができますが、もはや夢ではなく、明らかに目標に向かっています。

建物の要になる部分に梁があります。柱と柱の間に渡されているものです。そして本堂の建築などでは「虹梁」という梁を渡しているところがあります。緩やかに湾曲して虹が架かっているかのようです。彫刻なども施されて、寺という空間を荘厳する役目もあるのでしょう。徳泉寺も小さな本堂ですが、虹梁が架かっています。

本堂再建を夢物語の夢で終わらせず、目標にして、目標を達成するぞという意気込みをもって、震災以後歩いてきました。

何度も立ち止まりたくなった時もありましたが、うつ向いている場合ではないぞと、鼓舞しながら、前を向いてきました。「顔を上げないと虹は見えないよ」というチャップリンの言葉を支えにして・・・。

今まさに虹梁という虹が見えるのです。これはまぎれもなく、ご支援いただいた方々に架けていただいた虹なのです。ほんとうに夢のようです。

この度ご支援いただいた方の中には、山元町や徳泉寺を直接ご存じなかったという人も多いことでしょう。これをご縁に、「復興のその先」を見届けるおつもりで、是非機会を見てお参りいただけますれば、有り難く存じます。いつの日かみなさまにお目にかかれますことをお念じ申し上げて、クラウドファンディング達成終了の御礼と致します。

合掌

※徳泉寺本堂の完成を当初、9月頃と見込んでおりましたが、大工作業の都合により、やや遅れ気味です。復興誌には完成した本堂の写真を載せる予定ですので、その製作にも影響してきます。復興誌を10月にお届けする旨のご案内をしておりますが、現状ですと遅延が予想されます。この時点でこのようなことを申し上げるのは、たいへん心苦しいことですが、何卒事情をご賢察くださいますようお願いいたします。必ずお届け致します。