【支援活動終了】ありがとうございました!
1)支援者の皆様へ
現地での被災者支援活動を終え、無事にイスタンブールの自宅に帰ってきました。まずは皆様に感謝の言葉を伝えたいと思います。本当にありがとうございます。このクラウドファンディングでは、284名の方々からご寄付を頂きました。クラファン以外でも、1名と1団体から寄付を頂き、下記の支援を実施する事が出来ました。サイト上のコメントには一人ひとり返信出来ず申し訳ありませんが、遠く離れたトルコの被災者の方々を想う皆様の気持ちに感動しました。私を信頼して寄付金を預けって下さった事にも感謝しております。
(被災者の方々からも皆様へたくさんの感謝の言葉を頂きました)
私一人では何も出来ませんでしたが、皆様のご協力と、現地で私を支えてくれた友人やボランティアの存在があって、この活動を円滑に、そして可能な限り迅速に進める事が出来ました。活動を終えた今、被災地で支援が必要な地域・人々に必要な物資を届けたと、自信を持ってお伝え出来ます。
2)ニーズ調査
イスタンブールでの準備期間中は、トルコ内務省災害緊急事態対策庁(AFAD)を始めとする政府機関や、既に現場に入っていた現地NGO・日本のNGOとコンタクトを取り、現地の様子や必要とされている物資の情報を集めました。
今回の活動では、比較的被害の少なかったエラズー県を拠点とし、より被害の大きいマラティア県・アドゥヤマン県に物資を届ける事としました。その中でも壊滅的な被害を受けていて、かつアクセスが難しい、つまり支援が届きづらい村々を支援対象に選びました。
(被災地では余りにも悲惨な光景に言葉を失いました)
現地に入ってからも自治体職員、村長、コミュニティリーダー等から被災者の状況やニーズを聞き取り、配布時に最も必要な物資を調達出来るように全力を尽くしました。
↓ トルコ地図
↑ 被災地周辺地図 活動地:マラティア県、アドゥヤマン県
3)物資調達と配布
地震発生から2週間経った 2月20日、現地協力者1名とともにイスタンブールから飛行機で被災地のエラズー県に入りました。エラズーではすぐに地元の協力者と合流し、出来るだけ低価格で物資を調達・配布できるよう、複数の卸売業者や輸送業者と交渉をしました。
それと同時に、首都アンカラでもテントやストーブ等の調達を行いました。どの都市でも被災者支援用の物資、特にテントが不足していて苦労しましが、なんとか適正価格で物資を調達する事が出来ました。支援活動用での需要が多いため、エラズーで車両を見つけるのも難しかったです。
(卸売業者の方々にも大変お世話になりました)
クラファン期間中、学生時代にインターンとして働いたNGO日本国際民間協力会(NICCO)から連絡を頂き、被災者支援の為に寄付金を託して頂く事になりました。これにより皆様のご寄付で調達した約242万円分の物資に加えて、約138万円分の物資を購入し、より多くの被災者に支援を届ける事が出来ました。さらにクラファン外の個人寄付でも約11万円分の物資を調達しました。
最終的にテント、飲み水、食糧、衛生用品、おむつ、下着、靴下、薪ストーブ、薪等の生活物資を、2県10村で925世帯2,925人に配布する事が出来ました。配布物の詳細は報告書の最後に添付しています。
(トラックそして移動用車両でも物資を運びました)
4)今後のニーズと予定
この報告書を書いている時点で、トルコだけでも4万6千人以上の死者が出たと発表されています。行方不明者数は分かっておらず、実際には更に多くの方が亡くなったのではと推測されています。被災地の状況は未だ最悪で、町や村が丸ごと無くなってしまったかのような光景をこの目で見てきました。残念ながらこの未曾有の大災害からの復興が1年や2年で終わるはずがありません。
(ほぼ全ての建物が倒壊か大きく損壊した村でも被災者はテント生活を始めていました)
今でも被災地への支援が足りていませんが今後も水や食糧等の物資支援の他、仮設住宅、医療サービス、心のケア、教育、住宅再建等、様々なサポートが継続的に必要になってきます。私はこれからもトルコ在住ですので、今後も被災地と出来るだけ関わって行きたいと思います。直近では、今月末に以前から決まっていたNGOの仕事で数週間ウガンダに滞在しますが、4月末にトルコに帰国後、再び被災地入りする事になると思います。
前述のNICCOが被災者支援のためにクラファンを始めたのですが、その寄付金で今回と同じように私が現場で物資配布をする予定です。もし可能であれば、トルコの被災者のために、もう一度ご寄付をお願いしたいと思います。クラファンはこちら↓
【 https://readyfor.jp/projects/niccoTurkeySyria 】
それが難しくても、これから長い復興の道のりが続くので、被災地の事を忘れないよう、今後も関心を持ち続けて頂けばありがたいです。
(シャワーもままならない状況で、衛生用品が特に必要とされていました。)
5)活動を終えて
私もこの地震で一人友人を失いましたが、被災地では家族・友人・親戚・我が家・町・思い出の品、文字通り全てを失ってしまった方々が数多くいます。
被災者支援活動では、ただ物資を届けるだけではなく「日本のような遠い国からでも、あなた方の事を想っている人々がいる」という事実を伝える事が大切だと思っています。
(子ども達には物資とは別にチョコレートも配りました)
私が配布現場に来ていたため、日本からの支援という事は分かりやすかったと思いますが、「日本の方々が寄付して下さって物資を購入する事が出来た」という事を、出来る限り直接被災者の方々に伝えるようにしました。全ての物資にとはいきませんでしたが、「日本からの支援(被災者用:売りものではありません)」という文言のステッカーも作って、物資に貼り付けました。
(飲料水が不足している村もありましたが、迅速に水を届ける事が出来ました。)
私のSNSでは数十万人のトルコ人フォロワーがいるので、活動中に「日本からの支援を届けています」と何度か報告させて頂きました。もちろん直接口頭で被災者の方々からも、そしてSNS上でも、たくさんの感謝の言葉を頂きました。元々仕事でやっていた人道支援にも役立てたいという思いもあり、4年前にYouTubeを始めましたが、今回の活動で少しはトルコと日本を繋げられたかなと思っています。
(夜はまだ氷点下になる村にストーブや防寒下着も配りました。かなりの山奥にも物資を届けました)
冒頭にも書きましたが、皆様のご支援があってなんとか活動を実施出来ました。本当にありがとうございます。今後の活動についてはFacebookやTwitter @YoshitoKatanoda でもアップ出来たらと思います。
(被災地が出来るだけ早く復興できますように)
6)収支報告
※送金時レート1リラ = 7.3円で計算、物資詳細は次項
収入 |
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ReadyFor支援総額 |
3.008.000 |
円 |
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支出 |
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物資購入費計 |
331,113リラ= |
2.417.125 |
円 |
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物資内訳 |
食糧セット、衛生用品セット、おむつ 各50 |
28,675リラ |
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砂糖50㎏、食用油50L 茶葉10㎏ |
3,475リラ |
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水 5L × 1536本 |
12,483リラ |
|
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災害用テント 6セット |
84,000リラ |
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靴下650足、下着1150枚 |
17,530リラ |
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食糧、5L水3000本、衛生用品275セット、食糧セット200箱 |
184,950リラ |
|
|
|
物資輸送費・燃料費 |
10,110.14リラ= |
73.804 |
円 |
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スタッフ交通費 |
1610リラ= |
11.753 |
円 |
|
振込手数料 |
287.66リラ= |
2.100 |
円 |
|
送金手数料 |
8.286 |
円 |
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ReadyFor手数料(支援額の15%+税) |
496.320 |
円 |
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支出合計 |
3.009.388 |
円 |
||
収支差 |
-1.388 |
円 |
個人の直接寄付やNICCOからの寄付金で、輸送費や燃料費、私や現地協力者の宿泊費をカバーしたため、皆様のご寄付の大部分を物資購入にあてる事が出来ました。
7)配布物詳細
表が読みにくいですが、この報告書は別途メールでも送付いたしますので、そちらでご確認頂ければと思います。オンライン報告会についても別途メールで連絡させて頂きます。よろしくお願いいたします。
2023年3月12日
片野田義人